2019年8月 第166回 赤テーマレポート:「場を見る力」を高めるワークショップ中部支部

1.実施日時:2019年8月17日 (土) 13:15~17:30

2.会場:東桜会館 集会室

3.担当:なお、いっちゃん、こっし~、すばる

4.参加者数: ファシリテーター(チーム) 4名 + 参加者 10名
      参加者の内 会員9名+見学者1名

5.プログラム概要:
ファシリテーターとして参加者が安心してホンネで話し合える場をつくるにはどうすれば良いのでしょうか?

そもそも、参加者がホンネで話してくれているとは限りません。
さらには、「目は口ほどにものを言う」の諺どおり、「非言語コミュニケーション」(※)には意外とホンネが見え隠れします。
しかも、ファシリテーターはプロセスとコンテントのうち、プロセスを舵取りすることが役割となります。
そこで、今回のワークショップはプロセス、なかでも「非言語コミュニケーション」の部分に徹底的に注目します。

具体的には、今回、中級レベル以上のファシリテーターの皆さん一人ひとりが、普段、参加者の「非言語コミュニケーション」の何をキャッチし、話し合いの場にどうフィードバックしているのかを言語化することに挑戦します。
つまり、今まで「経験・勘・度胸」(KKD)に属していた、「非言語コミュニケーション」への対応スキルをお互いに学び合おうとする試みです。

ワークショップのプログラムとしては、
 ①普段、「非言語コミュニケーション」へどのように対応しているのかをテーマとした対話
 ②人が発するシグナルをキャッチするワーク
 ③プチ実践
と順を追って、実践に使う際のコツを掴めるようにしていきます。

さらに、今回のワークショップをきっかけとして、ファシリテーター同士のメタスキルを高め合うコミュニティができることも願っています。

※「非言語コミュニケーション」
=
非音声メッセージ:視線・表情・姿勢など + 音声メッセージ:話すスピード、イントネーションなど

<当日のプログラム>
13:15
~ オープニング

    ◇「もやしのお約束」の共有
     【も】:目的・目標
     【や】:役割分担(定例会担当紹介含む)
     【し】:進行スケジュール
      の
     【お約束】:本日のお約束
    ◇一言チェックイン
     【お題】:「本日の定例会に期待していることは?」

13:30~ アイスブレイク
    ◇ピヨピヨによる席決め(FAJ通算加入年順)
    ◇本日のねらいの共有
    ◇参加者同士のスキル経験を共有
    ①個人ワーク
    ②グループ対話
     【問い】:「普段ファシリテーターとして、非言語メッセージをどのようにキャッチし、どのように対応していますか?」
    ③全体共有

14:00~ 非言語コミュニケーションワーク
    ワーク①:レシーバームーバー
    ◇2人1組のチームになり、「レシーバー」・「ムーバー」・「決めないバージョン」を体験する
    ◇体験後、全体で輪になりふりかえりとして言語化して全体共有
    ワーク②:ステイタス(サイレント・インプロ)
    ◇チームごとに即興で演じる体験をする
    ◇4名がそれぞれ「社長」・「部長」・「課長」・「一般社員」の役を選択し、ステイタスや好き嫌いなど関係性が現れる設定をつくり、イスに座るという短いシーンを演じてみる

15:05~ フィッシュボール
    グループワーク①
    ◇進め方の説明
     「話し合いチーム」と「観察チーム」に分かれる
    ◇話し合い
     【テーマ】:「深刻化する環境問題と暮らし」
    ◇観察チームによるふりかえり
    ◇話し合いチームによるふりかえり
    グループワーク②
    ◇話し合い
     【テーマ】:「深刻化する環境問題と暮らし」
    ◇観察チームによるふりかえり
    ◇話し合いチームによるふりかえり

16:25~ 全体共有
    ◇本日の定例会を通じての、個々人での学びを全体で共有する

16:45~ 中部支部ふりかえりタイム
    クロージング


6.参加者コメント
【全体共有より】
・仕草まで観察できた
・ファシリテーターは進行しながらサインを見るのが難しかった
・フィッシュボールは良かった
・観察できても判断が難しい
・行動観察が難しかった
・場の全体を見る、空気感を捉えるのは難しい
・何気ない行動には何かある
・相手を知っていると状況の推測がしやすい

【アンケートより】
・ファシリテーションのリアルな実践例が勉強出来ました。
・アイスブレイクや運営の方法など、初めてみるものが多く参考になりました。
・非言語でコミュニケーションをするとアイコンタクト、人それぞれのシグナルが見えてよかった。
 また、日々見えない自分の行動パターンが知れてよかった。
・周りからのアイコンタクトに気付けてないときの改善方法を見つけていきたいと思った。

7.担当者振り返り
<なお>
今回、当日のワークショップを行ったことで、「場を見ること」「非言語コミュニケーション」の重要性は、担当者チーム、当日の参加者の方々ともに、共有されているものであるように感じました。しかし、担当チームがプログラムの組み立てにかなりの時間をかけたように、それをどのように意識し、場へとどうフィードバックするのか、ファシリテーター同士が何を拾い共有するとその高め合いが可能となるのかは、今後も探求の必要なことであると感じました。また、ある種のトレーニングも目的としたワークショップを、学び合いの形でどう展開するのかは、当日実践してみて感じることのできた新しい問いとなりました。
ワークショップ自体のプログラムや進行は、まだ工夫や改善ができる部分だと思います。今回、この視点について、参加者と課題含めて共有できたことは、一歩となったと感じています。ありがとうございました。

<いっちゃん>
FAJ
の定例会はホームページにて
「教える/教わるの関係でなく、共に学ぶ相互学習の空間です。」
と紹介されています。
最近、少しずつ、定例会担当となる機会が増えてきましたが、定例会は準備段階から「共に学ぶ相互学習」だと強く感じています。
さらに言うと、準備段階から携わっているからこそ、準備・実施を通じて、一番、学ばせてもらっているかも?とも感じています。

ただし、しっかりと準備したつもりでも実際に定例会当日を迎えると考えていたようにはいかず、反省することばかりです・・・。
今回も一つひとつのワークの「狙い/目標」をさらに深掘りするとともに、全体の流れが出来ていれば、参加者の学びが深まったのでは?と当たり前のことがちゃんと出来ていなかったことを猛反省しています。
さらに、今回、「非言語コミュニケーション」の奥の深さ、難しさをあらためて思い知らされるとともに、新たな面白さに出会えたように感じています。

今回、参加者の皆さまと一緒に学ばせていただいたことをぜひ、次回以降の定例会に繋げて参ります。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございます。
機会があれば、ぜひ、定例会担当として、共に深い学びを体験しましょう!!

<すばる>
参加して頂いた方を見ていて、本当にいろいろなシグナルが出ていることがわかりました。そのシグナルの裏に、やはりいろいろな想いも隠れているなと。出しているシグナルに自分で気づいている人もいれば、無意識でやっていることもあるということがわかりました。フィッシュボウルをもう少し長く時間を取れるとよかったと思いました。そして、察知したシグナルから、その人の語られていない言葉を、可能ならば話してもらえると、場が深まったり、新たな展開が生まれると予想されますので、そのような安全安心な場をホールドできるファシリテーターでありたいと思っています。

皆様、ご参加頂きまして、ありがとうございました。

<こっし~>
今回のワークショップをやる企画段階から、非言語コミュニケーションについては、特にメンバー内でもこだわってきました。

個人的にその部分に関しては、最後まで全員で貫けたワークになったと感じています。

企画している間でも、感覚的なことが多いものであったので、実際にどうなるのかはやってみないとわからないとても実験的な場ではありましたが、私自身も実際にワークを行ってみて感じたことは、相手のリアクションやアイコンタクト、仕草などを感じとることは出来ても、なかなかそれを言語化したり、感じ取ったものを活かして対策をしたりするのはとても難しいなと改めて感じました。
もし次回定例会をやるときには、その部分について少しでも学ぶことができる定例会をしてみたいと思っています。

参加者の方には、普段の生活やファシリテーションを使う機会においても、なかなか意識することのない部分に特化した定例会をしたことで、普段はあまり感じない感覚を感じていただけたのではないかなと思っています。