2021年6月 第190回 赤テーマレポート:ジブリッシュ体験!! オンライン・コミュニケーションを考える! ~伝え方、受け取り方を学ぶ~中部支部

1.実施日時:2021年6月19日 (土)13:00~17:00

2.会場:オンライン会議システム「Zoom」

3.担当
:しげ(話題提供)、いけちゃん、かじこ、喜多さん、キャシー、むーた

4.参加者数: 定例会担当者6名+参加者9名(会員9名)

5.プログラム概要

 アイスブレイクジブリッシュに始まり、ジブリッシュリレーとして意味を持たない言葉を、どんどん受け渡していく。ワークとしては、ジブリッシュ劇を桃太郎を題材にグループで考え実演する。振り返りとしての問は「演者と観客の経験により、コミュニケーションの伝え方や受け取り方で何か感じたり、思ったりしたか」を考え、互いの気づきを学んだ。

6. 参加者コメント:

〇最初はどうなるかとおもったけど、楽しかった、運営大変そうだったけどそれが和んだ
〇最初は「?」と思ったけど、途中でこれは「楽しむしかない」と思いました。
最後はオンラインだからやれることを探し始めていました。
〇アイスブレイクだけ組み立てができたのが良かった。
〇桃太郎の演習の進め方(練習→再度企画) 体験学習のサイクルを回せた
●OARRを明確にして欲しい。

7. 定例会担当によるふりかえり:

・コミュニケーションにおいて、言葉は7%しか伝わっていないという結果があるにも関わらず、私は、言葉をどう伝えることにいつも必死に感じていました。今回のワークは、ジブリッシュという意味を持たない言葉を使うことで、「表情」「感情」「身振り手ぶり」をより一層意識してコミュニケーションを考える機会ととない、相手に伝わっているのは「自分の感情や想い」という点をもっと磨いていく必要があるなと感じました。ワークの進め方に関しては、「最初から参加者に全力で取り組む姿勢があり、人によっては、最初?や戸惑いを感じたと思っています。」ジブリッシュを通して何を学んでほしいのか、ファシリテーションとどうつながっているのか、参加者に伝わるように考えていきたいなと思いました。

・準備から直前まで、だんだんと不安がつのりましたが、本番は、結果的に笑いの絶えない定例会となり、ホッとしました。通常の定例会とは内容も毛色も違う形でしたし、運営面ではギリギリのバランスと、むーたさんの処理能力に支えられていた部分が大きいと思います。しかし、参加者の方のお話にもあった「笑顔が参加者をリラックスさせ、このような楽しい定例会は参加したことがない」という言葉が、今後の定例会の担当する場合のひとつの参考になるのではと思いました。多少いい加減でも定例会を運用していくことができる(もちろん、常にいい加減では問題ですが)という経験は、自分の中の凝り固まった概念を少し崩してくれたような気がします。なお、今回の最大のポイントは、むーたさんが我慢強く対応していただいたことであると強く思いました。最後に、笑顔の定例会というものをまた経験したと思います。

・「調査研究テーマ」という位置づけで考えると、斬新な定例会になったと思います。「笑うこと」「意味のない言葉で意思・感情を示すこと」などは、障がい者や高齢者の方との話し合いや関係改善に効果があるように思えます。
また、活用方法や展開方法を開発していくことでアイスブレイクばかりでなく「膠着状況の脱し方」や「関係悪化が見込まれるワークショップ」などへ発展させることが可能と考えられます。
残念な部分は、こうした可能性を秘めているものが、その可能性にフォーカスされることなく進んでしまったところでしょうか。「こんなところで利用できるかも」「ここを発展させれば、現状の困りごとを解決する材料になる」等の言語的な話し合いもできると、「調査研究」としての価値が上がったように思えます。

・今回とりあげた、笑いヨガ、言語縛りからの解放、言葉ではなく表情や身体表現に着目するという題材は魅力的で、個々のワーク自体は盛り上がって参加した方には楽しんで頂けたと思います。ただし、定例会テーマとの関連性、各ワークの狙いに関する説明が欠落していました。そのせいで、定例会を企画者側にとっても、参加した方にとっても、体験したワークの感想や振り返りから得られる学びが浅いレベルにとどまってしまったのが残念だったなと思います。特に最後の桃太郎のワークは"ジブリッシュ"で言語からの解放、言語外でのコミュニケーションに着目するなら、それ以外の要素(複数だとコミュニケーションの相手を特定するのが難しく、相手に伝わったか?という部分の検証にたどりつけない。結局、お芝居のストーリのあてっこになり、そのための演出テクニックの良しあしに焦点があたってしまっていた)を削るべきだったんじゃないかなと思います。

・事前準備や当日のスムーズな運営をする上でのファシリテーターの目配りという点では、改善の余地があると思いました。事前に丁寧に準備していたのですが、そこでせっかく確認したことを、本番でひっくり返せば、その対応を引き受けるテクニカルや担当者に負担をかけることになるのだということをもう少しわかっておくべきでは。せめて、もう少しわかりやすい丁寧な説明、指示が欲しいなと思いました。
今回は、むーたさんの落ち着いた臨機応変な対応と、わかりにくい点をその場でファシリテーターに代わって質問し、言語化する作業をした定例会スタッフの存在があり、参加者の困惑が広がらずに済みました。特に場の雰囲気を壊さず、漫才のようにそれをやってのけた、梶子さんの存在が大きかったように思います。(勉強になりました。)