2025年8月 第238回 テーマ1 レポート:第三者委員会調査報告書を読んでみよう!第3回 ~いったい兵庫県で何が起きていたのだろう?~中部支部

1.実施日時 2025年8月30日(土)13 :30~17:25

2.会場  東桜会館 集会室

3.担当者 角谷(すみやん)

4.参加者数 
 会員:5名(担当(従業)者は含まず)
 会員(従業者):1名
 一般・見学:0名
 合計:6名

5.案内文

第三者委員会調査報告書を読んでみよう!第3回を開催します。
 初回の202310月定例会では。大手製造業の品質不正を取り上げました。参加者の高い集中力に支えられ、深い理解と組織内でファシリテーターができることに対する意見が交わされる場となりました。
 第2回は20248月定例会においては、FAJ会員からリクエストのあった、旧ジャニーズの調査報告書を取り上げました。分担したパートによっては辛い表現がありましたが、性被害・人権侵害を考える場になりました。
 過去の2回では、製造業、芸能界と来ましたので、今回は行政を取り上げようと考えました。テーマは「兵庫県知事告発文書問題」です。斎藤知事にまつわる言動等の告発文書から始まったこの問題は、未だ完全な解決に至ったとは言えない状態にあるように見えます。そして、百条委員会と第三者調査委員会による、2つの調査報告書がありますが、後から調査された第三者委員会調査報告書を取り上げます。
 どんなに多くの報道に接しても、それぞれが切り取った断片です。自ら原典を読むことにより、私たちファシリテーターが問題組織の中にある時どうすべきか、または、調査委員会による事実を認定していくプロセスを報告書から読み取り、使えるツールがあるのかなど、参加者の皆さんと対話をしたいと考えています。
 手法としては前回同様アクティブブックダイアローグ(ABD)を用い、報告書を参加者で分担して読みます。
 皆さまのご参加をお待ちしています。

6.プログラム概要

1.チェックイン(4象限:呼ばれたい名前、普段は何をしているか、夏の思い出、今日の期待・参加の動機)
2.企業不祥事と第三者委員会についての説明
3.ABDの説明
4.ABDの実施「調査報告書 公表版 文書問題に関する第三者調査委員会」
  ・問題の告発文書の読み合わせ
  ・サマライズ(個人ワーク)
  ・リレープレゼン
  ・ふりかえりの対話
5.クロージング

7.参加者コメント

○ABD、プロセスについて
・初めてABDを体験しました。みんなで読むとこのような難しい文書も読めるのですね。他の方の読まれたことも入ってくる感覚が新鮮でした。時間の問題もありますが、ダイアログをゆったりできたら、さらに楽しさが増しますね。
・最後の振り返りが、とっても意義深いです。
・1人で読むと大変なので、みんなで読めてよかったです。
・文学作品をABDで読むのとは違って、伏線が無く、構造がフラットなので、分担して読み易いと思う。

○コンテンツについて
・事実認定がヒアリング、アンケート等に頼っている調査権の限界を感じた
・セクハラだともっと叩かれるのにパワハラだと当選しちゃうんだ。ゆるい。
・知事はコミュニケーションできない人だ。
・仕事やっている感を出している
・自分大好き、頭の回転が速く、自分でストーリーを作って、人の意見が入らない ... こういう人にはファシリテーションが通じない
・人権意識が無い。
・文章を読むと、その裏にはいっぱいあるんだろうなあと思った。
・時代が変わった。
・知事の権限が大きいことが分かった。

○問題組織の中で自分はどうするか?
・似たような人をトップにし、毒を持って毒を制する。
・面従腹背
  チャンスをうかがって、仲間を増やす。
  相手との信頼関係を作り、その上で...。
・誰から言うと話が通じるかをよく考えて伝える。
・辞める。

8.定例会担当による ふりかえり

 定員より少人数のため、一人当たりのページ数が増えてしまったので、時間配分を臨機応変に変えながら進めることになりましたが、個人ワークの集中力が高く、自分も一緒にみんなで読み切った感じがありました。
 みなさんの参加意欲にも支えられていると感じましたが、気になる事案の一次資料を皆で一緒に読み下すことに、ABDの良さが出ている様にも感じました。 
 自分ならどうするの対話時間が足りなくなってしまいましたが、どれもそうかなと思えました。
 お蔭様で、アンケートにおいて「次も参加したいか」のポイントが高かったので、また懲りずにやるかも知れません(笑)。次に読みたいテーマがありましたらお知らせください。