【第101回中国支部定例会】2014-08-23(土) :岩手県大槌町「復興支援」 とファシリテーション中国支部

定例会の詳細

テーマ

岩手県大槌町「復興支援」とファシリテーション

日時

2014年8月23日(土)13:00〜17:00

会場

ユーストピア中央幟町会館

ファシリテーター

ちえ@遠藤智栄(FAJ会員)
やまねえ@山本和子(FAJ会員)

定例会担当運営委員

きよまる@原畑 希世、たっくん@松谷 拓実

参加者

10名(全員会員)

全体の流れ

担当運営委員より、会場案内
➢ プリント1枚配布(岩手県大槌町について)

前半 MF:やまねえ

自己紹介、個人がFを活かしたいと思っている場を各グループで話す。

[~13:13]

MF二人の話

なぜ今回のワークショップをするようになったか?
➢ やまねえが大槌町で感じた無力感と、帰ってきてからのこと
➢ ちえさんが大槌町でしたこと「災害を自分事としてとらえるきっかけにしてほしい」

[~13:19]

岩手県大槌町 やまねえの話

➢ 大槌町での仕事 → どの事業もそれぞれ問題点がある状態。
    ・地域支援員配置事業
    ・ケース共有会議
    ・救急仮設住宅代表者会議
    ・外部支援者との協議
    ・業務外の仕事

➢ やまねえが大槌町で携わったこと
    ・自分が感じたこと、気づいたことを口に出す。
    ・話し合いの場の記録を取り、できるだけフィードバックする。
    ・外部の人や役場の人など、人や情報をつなげる。

➢ 一年間の大槌町生活からやまねえが感じたこと
    ・配慮しつつ遠慮しない 本当に仲間として関われたか?
⇒支援者として関わっていた。
    ・飲み会の大切さ
⇒人間関係を構築する、違う立場の人と仲良くなる。
    ・「よそ者だから見えること」
⇒外部の人が客観的にみる。
    ・ゴールの設定
⇒多くの課題があるが、期限内で自分にできることをする。

[~13:42]

➢ 話を聴いての感想 各グループで話し合い

[~13:52]

➢ 感想の共有
    ・情報を活かすためにデータベース構築をすることが大切だと思った。

➢ 質問

Question Answer
大槌町にいた時情報はどこから入手した? 大槌町は人口1万人の小さな町なので、どこで何をしているか普通に生活しているだけである程度把握できる。また、外部支援者やマスコミなどからも仕入れる。
SNSの発信力も見逃せない。
全体を通して達成感、満足感と言ったものはあった? まだできてないと思ったところが多い。
ただ、最後の一週間は出会った人にお礼を言われたり、最後の最後に津波の時の話を聴けたのは良かったと思う。
どういう組織として動いていた? 役場が派遣された人たちにどれだけ依頼していいかわからず、派遣された人もどう動いていいかわかってなかった。両者の間で、結果的に制約なしに動けた。
ファシリテーションは災害からどれくらい経ってから必要になってくる? (ちえさん)災害直後から必要。情報をどう知らせてどう廃棄するか、つまり集団の中でどうファシを意識するかが大切。

[~14:10]

グループで話し合い

➢ 題材
自分が支援者として派遣されたときに大切にしたいスキル・マインド
自分の現場に支援者が派遣された際に組織として大切にしたいこと

➢ 共有 各グループがそれぞれ発表
    Aグループ
     ・支援としていく立場(自分が行く)
      自分としてできることを考える。何が求められているか聞く。
      スキル…観察力、見える化
     ・受け入れる立場
     <情報の構造化>
        来てくれた人が何をできるか分かることが大事。
        何をやってほしいか、何をすべきかを明確にする。
        住民のニーズを吸い取る。
     <並列>
        やれることからやるのもあり!
        フカン的にみて優先度決める。
        支援に来た人のアウェイ感の低減(チームビルディング)

    Bグループ
     ・支援者として
         スキル…仲良くなる(オープン)、データベース設計、聴くこと
            インド…相手を尊重する、好きになる、してあげるのではなく共同
     ・受け入れ側として
        支援者の気遣いではなく、具体的な技術や能力を求める。
        その人がマッチングしなければ帰ってもらうのも大切。

[~14:18]

休憩

➢ プリント配布(7か月のプロセスデザインを考えよう!)

[~15:00]

やまねえが話し合いを聞いての感想

➢ やはり俯瞰的に見ることは大切だと思った。自分に優しく、もっと自分自身を俯瞰してみてもよかったかもしれない。

➢ 経験をデータにしておくと後から役に立つのかな?

[~15:03]

後半 MF:ちえ

ファシリテーターとしてどのようにかかわるか?

7か月のプロセスデザインを考える
➢ 災害復興プロジェクトの2つの柱
    住民主体の復興をサポート
    支援者同士のファシリテート

[~15:11]

ひょっこりひょうたん塾

➢ 「ひょっこりひょうたん塾をしたい」とFAJに言われた時、一回目の話し合いで何を聞きたいか? 一人ひとりがA4用紙に記入

➢ 記入した内容を各グループで話し合い

[~15:21]

➢ ちえさんの話 実際は何を聞いたか
        FAJが何を求められているかを確認。
        FAJのミッションに合っていないなら断ることも視野に入れる。
       ⇒コンテンツの部分は主催者が人を招く。
        FAJに求められているのは、
          ・参加型の手法を身に着ける
          ・ファシリテーションが体になじむ
          ・アイデアを集めて面白いアイデアにすることを体感する
          ・サポート。・講座としてではなくファシ視点で関わる。
          →コンテンツは直接かかわらない。

➢ メールでのやり取りが始まる
     塾を4回行うという前提で打ち合わせ

➢ 問 どんなことを3月まで行うか?
         4回の塾を行うためにどんなことが起こるか?
         ※FAJは全体の流れと一回一回の場を作る役。塾の内容には関わらない。
         ※今回作るのは7か月の流れを合わせるためのラフスケッチ。

[~15:33]

➢ 個人で考える 7か月のプロセスデザインを考えよう!に記入

[~15:45]

➢ プリントに書いたものを各グループで共有

[~15:56]

休憩

実際はどうしたか ちえさんの話

➢ 打ち合わせはしていたが、人が来られなくなるなど、前日にどんでん返しが多発。打ち合わせが実践できるかわからない状態だった。

➢ 結局最初の目的すべてが達成できたわけではなかったが、参加者に想いの一部が伝わったりしたので、これはこれでよかったと思う。

➢ 気づき
    ファシリテーターとしての応用力が試された。最初にきちんと打ち合わせをしたおかげで前日の変更にもぶれることなく対処できた。大変なことがある中で怒っていても仕方ない。その中で何かをしようとするのを支援する。

➢ ちえさんへの質問

Question Answer
プロジェクトメンバーの満足度はどうだった? どうしてもできないことがあったりしたので、すべて満足とはいかなかったと思う。理想との差も大きかった。

[~16:41]

振り返り

➢ 企業でも傷ついていることが多かった。

➢ 仲間が実際に被災地に行ってくれているのが嬉しかった。

➢ 職場の人が広島土砂災害に被災した。事務員の人とのかかわりを含めて勉強になった。

➢ 自分で考えて動く大変さが分かった。

➢ ファシが何かの時に自然に出て始めて本物。

➢ 今日のワークは「災害を自分事としてとらえる」というよりは、「すでに自分事になっている人がもっと深く考える」ワークだと感じた。

➢ 復興で何をしたかだけでなく、もっと話を聴きたかった。何を感じたか、などもっと自分の感情を話してもよかったと思う。

➢ やまねえ
まだ自分の中で経験がぼんやりとしていて、何とか今日の定例会を流せないか、と思っていた。どこまで話せるかと緊張した。1年間の経験を前向きにとらえたい。

➢ ちえさん
やまねえの経験を共有したいと思っていた。実際に何が起きていたかを中心に自分のことを考えてもらう場にしたかった。皆さんの考えるプロセスデザインを教えてもらいたかった。本来は、プロセスデザインだけで掘り下げてもいいと思う。   

[~17:10]