広島サロン11月度定例会議事録
1 日時 平成18年11月25日(土)13時〜17時50分
2 場所 広島市まちづくり市民交流プラザ
3 テーマ等 プレイバックシアター 講師は橋本久仁彦さん
4 参加者 20名(会員名、非会員名)
(以下、概要)
1 チェックイン
参加者全員がイスに座り、丸くなった状態で「今の気持ち・体調・期待感」などを話します。
「経歴を聞くより、皆さんの【声】を聞くことが僕にとっては皆さんを、より感じることになります」と橋本さんは言われました。
2 「あなたの隣は誰ですか」フルーツバスケット・バージョン
お互いの名前を覚える&身体を動かすワークでした。
フルーツバスケットの要領で、イスを奪い合いました。
みんな、結構本気になっていましたね。ぶつかって転ぶ人。めがねが飛ぶ人。人のひざの上にムリヤリ座る人・・・。みんな汗をかいていました。
3 マップ
イス2脚を部屋の両端においておき、窓際のイスはファシリテーションについて知り尽くしていると感じる人。反対側のイスは全く知らない人が座るイス。
とすると、皆さんはどの位置?と聞かれ、全員が自分の位置だと思うところに立ちます。
その他、「今の心の状態と出来事」「自分が理想とする状態」など、複数のテーマが問われ、参加者がその都度自分の立ち位置で自分を表現しまし
た。
「自分の立ち位置にいて、自分を語る時の「声の表情」は強くて確信満ちていることがわかりますか?」との橋本さんの問いに、多くの人がうなずいていました。
4 歩く・止まる
5人一組になり、横1列に並びます。
声による合図なしに「同時に」5人が前方に歩き出し、同時に止まる。また歩き始める。というワーク。
相手に合わせようとしてもなかなか揃わないもどかしさ。「相手を感じる」ということの練習です。
5 レリーフ
5人一組になります。特に打合せをしないで、誰かが壁に向かって、何らかのポーズをして張り付きます。(オファーと呼びます)
そのオファーを受けて、次の人がその人と呼応する形で、壁に接するポーズをします。順々に5人が壁に向かってポーズをとります。5人のポーズを見て、観客は何かを感じます。そしてその「作品」にタイトルをつけます。
例えば「つながる喜び」「仲間」など。
プレイしている人(アクターと呼びます)5人は自分達がどんな形を創造しているか分からない。
でも、見ている人になんらかの「思い」を起こさせています。
6 動くレリーフ
壁のレリーフに身体の動きと「声」をつけたします。
・ 「台本のない」パフォーマンス。大切なことは隣にいる人を感じること。
・ 無理なポーズをオファーする人もいて、「体力の限界に挑戦!!」的なワークになり、見ている人は大爆笑!アクターが意図しない「笑い」を引き起こす瞬間でした。
7 ステージでの(壁を使わない)プレイバック
やはり5人一組になって身体での表現を試みます。
「テラー」と呼ばれる人(物語を語る人、自分の感情を表現する人)からのリクエストに応えます。「イライラする」「何だか楽しい」などの感情を5人で表します。
やり方はレリーフのときと同じです。
「ドラえもんに出してもらいたい機械」のリクエストにも応えます。「タイムマシン」「変身マシン」などのリクエストに5人のアクターが応えます。
テラーの語った物語・またはリクエストにアクターが「演技して返す」「あなたが私たちに表現して欲しかったのはこんなことですか?」という風に「演技して返す」すなわち「プレイ・バック」なのだ。ということが、この時点で実感として分かりました。
8 二人一組の「もの語り」
二人一組になり、Aさんが自分が大切にしている「もの」について、手にした経緯や気に入っている点などについて語ります。Bさんはひたすら聴きます。
次にBさんはAさんの大切にしている「もの」になりきって、語ります。
例えば・・・「私はAさんの腕時計です。私はAさんのお嬢さんからAさんに贈られたものです。Aさんはいつも私を腕につけてくれていて、とても嬉しいです・・・・・」という具合です。
「もの」になりきっての「語り」を聴く、Aさんの心の中には「ものへの愛着・感謝」「そのものにまつわる人への思い」などが浮かんできます。
9 チェック・アウト
今日のワークの感想をみんなで話しました。
・ とても楽しかった。いつもは末端冷え性で手足が冷たいのだが、今は手先がとても暖かい。これは自分の気持ちを語ることで心の中が暖かくなったからではないか、と思う。
・ うまくことばで表現できないけれど、「ここに来て良かった」と言える。
・ 子供に「このおもちゃの気持ちになって考えてごらん。何て言ってると思う?」と言ってみたいと思う。
・ 実は正直に言うと「居心地が悪かった」
今日のワークは 1.感じる → 2.行動する → 3.考える という順番で進んだが、日ごろは全く逆の発想と行動をしているからだ、と気付いた。
・ このメンバーで、もう半日過ごしたいと思った。
「ものがたり」の時に「かばん」になったが、もう少しで泣きそうになるほど感情移入してしまった。
・自分の感情を表現することの楽しさを実感した。
・「場をファシリテーションする」ということの大切さと新鮮さを感じた
・今日の経験を日ごろに生かすことを考えている
などなど、参加者の素直な気持ちが語られました。
皆さんの協力により実現できた11月例会でしたが、私の一番の収穫は「”プレイバック・シアター”を体感する「場」をみなさんと共有できた」ということです。
そして、橋本さんの、自然体でありながら、存在感のあるファシリテーションを体験できて心が動きました。感動です。
わざわざ大阪から来てくださった橋本さんと、参加してくださった皆さんに心から感謝しています。ありがとうございました。
以上 担当運営委員 なおさん