【第19回広島サロン例会】2007-04-21(土):システム思考超入門中国支部

■日時 :2007年4月21日(土) 13:30〜17:30
■場所 :広島市女性教育会館「第一研修室」
■参加者:23名
■担当 :野口カズ

■テーマ
  「システム思考超入門」
   〜問題のツボを見つけるコツ!鳥のように大空に舞い上がろう!〜

■概要
 問題解決にも、いろいろなやり方があると思います。
 今回のテーマはシステム思考をつかって、問題を含めた周辺の全体像を把握
 して、小さい力で大きい変化を生むポイント(要は問題のツボ)を見つけ出
 していこうという試みです。

■内容
 ◆オープニング(20分)
  ・広島サロンのモットー「失敗大歓迎!」を説明
  ・問題解決において、なぜ全体を見ることが大切かを説明?
  ・システム思考とファシリテーションの関係(学習する組織)を考えました。

 ◆グループ分け&アイスブレイク(10分)
  ・来たときに座った席でグループ分け
  ・グループ内で自己紹介(名前、近況、意気込み)

 ◆個人ワーク①(5分)
  ・「私の問題」を考える。
   自分自身の問題を紙に書く。
   この内容は、発表したりするものでなく、最後の個人ワーク?でシステム
   思考をつかって、再び考える為のものと説明。

 ◆レクチャー:システム思考とは(15分)
  ・システム思考の概要を理解する。
   システムには、4つのレベルがある。
   (出来事・パターン・構造・メンタルモデル)
    身近な問題で、4つのレベルを考えてみる。
     「残業がなくならない会社」
     「10年前から減らない体重」(私の事なのですが・・・)

 ◆グループワーク①(50分)
  ・地球温暖化の因果関係を考える。
   問題の出来事(目に見えること)をたくさんあげて、それらの因果関係を
   考え、ポストイットなどを使用し、模造紙に書いていきます。
   <注意点:解決策は考えない事。>
   解決策に飛びつくのではなく、問題を理解し味わう事を体感してもらうこ
   とを狙いとしました。落ち着いて考え見ると、見落としがちなものがある
   ことが発見できるかもしれない。
  ・結果発表
  ・全体での振り返り
   
 ◆レクチャー:システムを図であらわす(20分)
  ・身近な問題をホワイトボードに因果ループ図で表現する。
  ・図と文字の違いをディスカッション
  ・図をみて、あらたな因果関係を付け加える。
   問題を可視化すること。そして、その図が共通言語となるときに、どのような変化が生まれるかを議論。

 ◆グループワーク②(60分)
  ・因果ループ図をかく
   今週のニュースを題材に、問題を因果ループ図にかく。
   「来月からガソリンが5円値上がりする」
   「植物からつくられるバイオ燃料が今月から都内で試験販売される」
  ・結果発表
   各チームで、因果ループ図をもとに、ストーリーを語る。

 ◆個人ワーク②(10分)
  ・個人ワーク?で考えた、「私の問題」をここまで体験した
   システム思考をつかって、再び考える。
    ・因果ループ図をつかって。
    ・メンタルモデルを意識して。
    ・時系列のグラフを考えて。

 ◆振り返り+アンケート(15分)
  ・全体の振り返り
   初参加の方は、今日気づいたこと、感じた事を一言ずつ

■感想(野口カズ)
  システム思考というと、理屈っぽい、難しそうという印象をもたれがち
  なので、「簡単」「おもしろい」という事を体感してもらおうと、プロ
  セスデザインを考えました。

  システム思考といっても、私達も、日常で、物事の因果関係を考えなが
  ら生活している事もおおいので、そうした日常の出来事と、システム思
  考の考え方を対比させ、同じである事を理解してもらうようにしました。
  
  ある程度の理解がすんだうえで、自分自身の課題や、最近の身近な話題
  を演習のテーマにして、システム的に考えてもらうワークを行いました。

  最後の振り返り+アンケートの結果からも、
  ・思っていたより、わかりやすかった。
  ・日常への問題に適用できそう。
  との意見が多く、この点では、ひとまずプロセスデザインは成功したよ
  うに思います。

  ただ
  ・システム思考をどう、仕事や生活に実践していくかが問題
  ・因果関係を広げすぎていくと、発散しすぎて複雑になる
  という意見もあり、具体的な実践方法が、次回への課題となると感じました。