2010年度11月度 定例会報告「ドラムサークルのファシリテーターから学ぶ・・ファシリテーションのスキルとマインド」北海道支部

FAJ北海道支部 11月定例会 

テーマ:「ドラムサークルのファシリテーターから学ぶ・・ファシリテーションのスキルとマインド」
話題提供者:米澤倫子さん+高田 豊さん(FAJ会員)

定例会参加者:会員20名+非会員3名 計23名

今回、北海道支部において2度目のドラムサークル(以下DC)でした。

DCファシリテーターによって作られていく場や空気を味わいながら「ファシリテーター」のスキルとマインドを探求しました。

この度は、古い小学校の体育館を借りての例会。ドラムの響きとうねりが体育館にいっぱいに響いて、なんとも気持ちの良い空間でした〜

<当日の経過>

12:50 ドラムコール
13:10 DC①「体感!」
13:40 振り返り
14:25 DC②「体験!」
15:00 DC③「体感!〜ファシリテート体験!グループで作戦会議」
15:55 振り返り
16:15 全体振り返り「DCのFにとって一番大事なことって何だと思いますか?」
16:30 共有&質問タイム 


DC①「体感!」では、DCを体験した後、みんなで床に座り込み、模造紙を囲んで振り返りを行いました。
問1「場はどのように変化していきましたか」
<模造紙より> 
〜最初、なにするんだろう?わたしも叩くの?などなど当事者意識のないまま叩いていくうちに、気がつけば一気に参加の意識がUPしていた→「烏合の衆」からの脱却??

問2「その時、ファシリテーターは何をしていましたか」
<模造紙より>   
〜指示したり、指名したり、場所移動させたり変化をもたせながら「烏合の衆」を集中させていった。笑顔で参加しやすい場をつくっていた。

DC③「体感!」では、グループごとにドラムサークルのファシリテートを体験しました。
それぞれ、趣向をこらして持ち時間の中、思う存分ファシリテーターを体験できました。そこまでにいたる作戦会議のなかでも、ファシリテーターのあり方や叩く人との関係性、場づくりについて語ることが出来ました。

全体振り返り「ファシリテーターにとって一番大事なことって?」の対話では
*楽しむこと→混沌とした状態からチューニングされていく過程を楽しむ
*答えを決めない→その場に必要なことはその場で生まれる
*その場で起ることを楽しむ(受け入れる)→仕切ろう、なんとかしようと思わない
などなど、たいへん熱く語り合えました。

言葉がなくても不思議と一体感を感じるDC〜
身体も使って、頭も使ったこの度の定例会。なにやらそこには、深い気づきと学びがあったなあ〜と感じるすぎちゃんでした。

Q&A(抜粋)

Q:楽器や座る場所をシャッフルしたのにはどんな意味があったのですか?
A:いろんな楽器を試してもらったり、座る場所が変わると視野もかわる。楽器は人によって音が変わる。
座る場所でも聞こえる音が変わる。

Q:サークルの意味は?
A:基本はサークル。参加者の顔が見えるし、アイコンタクトがとれる。

Q:笑顔が印象的ですが、DC中に悲しくなる時はあるのでは?
A:以前は、参加している人がやりたくなさそうにしているのを見ると悲しい時もあった。
今はあまり気にせず、その人がどのように変化していくのか見ている。全ての人が変わるわけでは無いと
思うけど、変わる人を何人も見てきたので、そのつもりでみている。


アンケート(抜粋)

・ファシリテーターは人と人をつなげることと、人が活かされる場づくりであることを知った
・みんなが主役だと気づきました
・DCのファシリテーターは会議などのファシリテーターと同じような考え方、態度で臨んでいるんだなと思 いました。現場の状況を把握してその状況に合ったファシリテートをしていこうと思います。
・ファシリテーターとして大切なことは「場を感じること」と知った
・ファシリテーターは仕切りやではないことに改めて気づいた
・答えは自分が持っているのではなく、場にあるということ
・1人で行うと指示になってしまい、複数で行うと共感が生まれる
・DCは集合体の中の個人と全体をつなげる力があると感じました。
・ファシリテーターの米澤さんの笑顔と声がすばらしかったです。まねします。

話題提供者(米澤さん、たろーさん)のコメント

*** 米澤さん ***
昨年に引き続き定例会によんでいただき大変光栄に思います。
今回はじめて参加される方も半数いらっしゃったようで、太鼓の音から始まって
いる定例会に入っていく皆様の困惑の顔が
時間の進行と共に変化していく様子がやはり印象的でした。
二回目ということで、それぞれがドラムサークルをすることでどのように感じた
か・どのような印象をもったかなどを皆さんで話し合いしながらの内容 でしたが、
私としても皆さんの「感じる思い」を聴けて新たな発見・刺激となりました。
短い時間の中で話し合いを進めながら、お互いの意見を取り入れての最後の発表
はどのグループも個性豊かなものでした。さすがです。
コーディネーターさんのスムーズな進行によって、より深くドラムサークルを体
感していただけたことを感謝します。
是非また一緒にドラミングいたしましょう!

*** たろー さん***
昨年の定例会でドラムサークルと初めて出逢い大きな衝撃を受け、札幌ドラム
サークルのボランティアスタッフとなって早一年。今度はFAJの皆さんに
ドラムサークルを紹介する...という大役を仰せつかり、かなりビビッてました。
当日は、どんどん場の雰囲気が変化していく様子が非常に印象的でした。
また、定例会の後の泡の会で皆さんから伺ったご意見や感想を聞き、様々な
気づきを得られました。

米澤さんがドラムサークルの初めに必ず言う言葉。「この場には、失敗はありませ
ん。」
この言葉に一番助けられたのは...たぶん私です。
皆さん、また一緒に叩きましょうね!