2010年12月度 定例会報告FAJ「FAJ北海道白熱教室」 〜対話型授業のすすめ〜北海道支部

FAJ 北海道支部2010年12月度定例会報告
【開催概要】
●日時2010年12月7日(土) 13:00〜17:00
●場所ちえりあ(札幌市生涯学習センター)
札幌市西区宮の沢1条1丁目1番10号
●参加30名(内非会員2名)
●話題提供者: 理事 中部支部  上井(ウわい) 靖さん、 
アシスタント : 事務局長 東京支部  TERU(小藤)さん
●コーディネーター岩崎真寿美
●テーマ「FAJ北海道白熱教室」 〜対話型授業のすすめ〜

【内容】
●支部長挨拶 〜本日の案内・説明・話題提供者の紹介
●話題提供者より本日のねらいと流れの説明

【ワーク1】
●「田中さんのジレンマ」を読み、「賛成?」「反対?」(1回目)をシートに記入
「賛成」「反対」で誕生日順に並んでチーム分け
〜「こんな良いことをしました。」を一つずつ述べてチーム内自己紹介
(5チームにわけたが、この時点では反対者が圧倒的に多い⇒賛成7、反対21)
●ワールドカフェ方式で意見交換(1回目〜3回目) 
話題提供者より、「賛成、反対とその理由を述べあって、また、その時他の人の意見を
否定せず受け止めて。」とのアドバイスがあった
●自分のテーブルに戻り、報告。再度「賛成?」「反対?」か、を問うたところ賛成13、
反対14に変化が見られた
●話題提供者より、モラルジレンマ授業についての説明
〜勝ち負けを争うものではなく、葛藤を起こさせる。またここで言う「葛藤」とは、
心理的葛藤ではなく、道徳的葛藤。
この授業は、「問いかけ」が苦手な人が講師だと成立せず、また、「答えは一つ、真理
は一つ」でも成立しない。
最初の小さい判断は自己中心的な理由だが、それがどんどん高い次元へと上がる=大人
になっていくということ。
答えが重要なのではなく、議論が重要。

【ワーク2●「モラルジレンマ教材作り」
20以上の指導内容と4つの視点を基に、チームごとに教材をつくり発表。
〜「クラス会議のジレンマ」 
「日本沈没のジレンマ」
「娘の幸せを願う母親のジレンマ」
「ヤスシ・マイケル・ウワーイのジレンマ」
「外国人学校無償化のジレンマ」
『どっちにする?迷う資料で、道徳的価値観の葛藤の問題をオープンエンドで』を
目指して以上の5つの教材ができた。

この体験を通して、ファシリテーションのさらなる可能性を探っていきました。

【アンケート内容(抜粋)】
・自分をオープンにする必要性を感じた。
・「脳が糖分というエネルギーを欲する」ことを身をもって体験した。教材つくりでは
考えさせられる場面が多々あった。
・「答えのない問いをたてる」ことで「場」が活性化するのでは?どんどん「答えのない
問い」を活用したい。
・ジレンマという難しいテーマに関して初めてのワークだったので、もう少し時間がある
とさらに良かった。ちょっともやもやは残るけど楽しかった!
・前提条件や個人の背景のすり合わせの大切さを感じました。
・自分自身の考え方が偏っていると実感した。今まで以上に、様々な立場で物事をとらえ、
感じ、考えられるように自分を磨いていきます。
・頭がショートしそうになったけど、モラルジレンマの教材は職場や家庭、地域でも活用
できると感じました。
・難しいテーマでしたが、楽しくてとても良い企画でした。何よりも、上井さん、さすが
ですねぇ。とても心地よかったです。
...等々