2012年5月度 定例会報告『2軸を究める』北海道支部

■テーマ:北海道支部2012年5月定例会報告 『2軸を究める』
■日 時:2012年5月12日(土)13:00〜17:00
■場 所:ちえりあ(札幌市生涯学習センター) 中研修室2

■話題提供者::田頭 篤(たがしー、東京支部)さん
■参加者:46名(非会員12名)
■コーディネーター:本宮 大輔(もっくん)

■開催趣旨
アイデアが書かれた溢れんばかりの付箋紙を前に混沌とした状況で、スパッ!と2軸で切
って分ける。そのような切れ味鋭い2軸がどうすれば出てくるのか。
私たちファシリテーターが現場で直面する混沌とした状況を出発点に、何を考えればよい
のを明らかにしていきます。
軸を立てる目的や効果を考えるワークを積み重ねながら2 軸を究めていく
<ワークの流れ>
1)オリエンテーション
田頭さんから、目標として「2 軸の捉え方に変化があり、可能性に目覚め、何でも2 軸で切りたくなってい る」ことを目指し、「『究める』ので、探求し、あきら めない」心持ちで、みんなで探究することが確認され ました。

2)2軸への誘い
まずは「2 軸を使ったことがある・ない」 「2 軸で感動したことがある・ない」の2 軸で参加者が部屋の中で4 象限に分かれました。
近くの人たちで固まり、ちょっとした感想 を述べ合った後、東京から来た田頭さんが北海道の人たちの理解が進むような軸を考え、出し合いました。その結果、「野生のヒグマに会ったことがある・ない」「道を歩いていると、よく追い越す方か、追い越される方か」が採用され、実際にわかれてみました。さすが北海道、野生のヒグマに会ったことがある方が3 名ほどいました。
               オリエンテーションをする田頭さん
3)2軸の探求?
5人程度のグループを作り「小学生の学力を向上させる方法」のアイデアをたくさん挙げて、その後2 軸で切ることをして、「どんなことを考えたか」「何を基準に軸を考えたか」「見えてきたものは何か」「究めたくなったところはどこか」と いうフォーマットで振り返りを行いました。模造紙に書かれている振り返りの内容では、まだモヤモヤしている人が多数いる模様です。

軸のアイデアを出し合う参加者
4)ミニレクチャー
田頭さんから軸を使う目的として「分類」「評価」「関係性の把握」の大きく3 つあることが示されました。そして、軸を考えるポイントとして「目的を軸にしない」「分けてから、どうするのかを考える」「軸の相関は低い方が良い」という話がありました。

5)2軸の探求?
「ペットボトルのフタの使い方」のアイデアをたくさん挙げて、2軸で切った上で、各象限に名前を付けることを行いました。そして、先ほどと同様な振り返りを行いました。

6)振り返り
「2 軸で究めたいところ」を各人考え、A4 用紙に大きく書き出し、似たようなことを書いている人4〜5 人見つけてグループを作りました。グループは「2軸は論点、目的」「軸の見つけ方、組み合わせ方」「軸の名付け方」「分ける目的」「軸の取り方テクニック」「関係性の考え方、ストーリー」「もっと究めた
い」というキーワードで集まり、話し合いました。そして、どんなことを話し合ったかを発表してもらったところ「軸から出てくるアイデアもある」「設定する目的が大切」」「定まると軸が出てくる」「目的があれば、ストーリーが生まれる」という気づきや「今日ワークの軸は、なんだ?」という疑問、目的が共有できなかったエピソードなどがありました。

                 2軸を探求していく様子

             キーワードごとに集まり話し合う参加者

最後に田頭さんから「何のために軸を置くのか」「どんな場面で使う」「窓を作った後にどうするのか」についてまとめがあり、このプログラムの意図が開かれ、究める会でのエピソードが披露されました。

<アンケート(抜粋)>
・ 軸は目的を達成するための論点である。
・ 2 軸で考える発想がなかったので、これから意識的に活用したいと思います。
・ 目的を共有していなければ、先に進まない。
・ 4 時間すごく楽しく勉強になりました。
・ 頭の整理に役立ちそうです。
・ 「話題提供者が辿ったことを経験してもらって、気付いてもらう」という作り方が面白い。
・ 「何となく」とか「感覚的に」という考えが多かったのですが、2 軸を知ることができて、少し進歩した気になります。
・ 1つの道しるべとして活用していきたい。

<話題提供者からのコメント>
私には究めたいものが他にもまだまだあります。「付箋の使い方」や「書く/書かない?」などなど・・・。全て究めるまで何年かかるか分かりませんけど、引き続き究めていくつもりです。また北海道支部で披露する機会ができたら嬉しいです。逆に、みなさんも何か究めたら、是非、東京支部で披露して下さい。お待ちしています!

<コーディネーターからのコメント>
参加者の様子を見ていると、明確な気づきを持ちながらも、なんだかモヤモヤしている表情の人たちがたくさんいたことが印象的な定例会でした。みんな脳みそフル回転で最後はグッタリという表情もありでしたが、目的を模索していくチームの活動が見て取れ、混沌から抜け出す力を感じました。
アンケートには「是非ともこれからも使いたい」という言葉がたくさんあり、北海道初登場の二軸侍は旋風を起こした定例会となりました。(もっくん)
2 軸を使う事で、問題点・アイデアが明確になる・・・・。でも、その2 軸の切り方が難しい。アシスタントをしていて非常に考えさせられる会でした。参加されている皆さまも、「すっきり」と切れる方も、「もんもん」とされている方も色々いらっしゃって、フラストレーションが溜まってしまった方も多かったかもしれません。ただ、非常に刺激になる会であったと感じております。(えむ)