2013年12月度 定例会報告『ヒートアップする会議:Standing in the fire炎を優しく取り扱う6つの方法』北海道支部

北海道支部 2013年12月度 定例会報告

『ヒートアップする会議:Standing in the fire炎を優しく取り扱う6つの方法』

【 日    時 】2013年12月7日(土)  13:00〜17:00
【場    所 】ちえりあ(札幌市生涯学習センター)2階中研修室1
【話題提供者】荒金雅子(あらら)<FAJ関西支部>
【コーディネーター】橋詰敦樹(つめ)、山口博美(ひろみ)
【 参 加 者 】45名(うち非会員 4名) 

 IAFでも話題になった「Standing in the fire」。著者のLarry Dresslerからも直接教えを受けたあららさんを、今回の話題提供者にお迎えしました。参加者は熱心に耳を傾け、考え、手を動かし、話をしながら、あっという間に時間が過ぎていきました。
さて、ヒートアップする会議にあっても、自分が自分を見失わないためには、自分の中にいるデーモンを見つけ、名前をつけて飼い慣らすことだそうです。確かに、自分の内に棲み、自分の性格を構成する一部分、追い出すことは不可能です。事実、私の何匹ものデーモンは、油断していると、たちまち炎となって噴き出そうとします。
定例会が終わった後には、彼らを自分から追い出そうとするのではなく、一匹ずつ仲良くなっていこうと考えるようになっていました。同じような気付きを胸に、帰られた参加者も多かったのではないでしょうか。

<当日の進行>
①開会
支部長より定例会のグランドルール確認の後、コーディネーターが、話題提供者のあららさんを紹介。今回の定例会の概要と、2013年の夏に東京で開催された「IAF日本大会」についてお話いただきました。
 

②アイスブレイク 
お互いのアイスブレイクを教えあう「アイスブレイク宝さがしゲーム」。周りの人が使っているアイスブレイクを聞き出し、専用シートの5つのマス目を埋めるゲームです。まずはウォーミングアップ。

③自分らしさを失うときはどんなとき?
自分が自分を見失ったときにはどんなとき?そして、そのとき起こる体や感情、自分の内面での変化についてペアで話し合い、シートに書き出しました。またそのワークのなかから見つけた、自分のデーモンを絵に起こしてみました。
 

④自分のデーモンと仲良くする
自分自身を見失わせるデーモンを、暴れさせないために、何をすることが必要かについて話し合いました。そして自分のデーモンに名前をつけて、飼い慣らす方法を学びました。最後に「あなたは誰ですか?」という問いを3回繰り返し、自分の内面としっかり向き合いました。自分の本性と対話を続けているような、楽しくも色々と考えさせられる、気付きの多い定例会でした。
 

<アンケートに記載された内容より>
【定例会に参加して実践に結び付けられそうな気づきはありましたか?】
・自分らしさを保ちつつ、ファシリテーションを実施するための6つの能力の中で、特に「意外性と戯れる」には、大きな気付きがあった。
・面白かった、自己を知る機会になった。
・会議にとどまらず、あらゆる人間関係に活かせると思います。
・アイデンティーの再認識ができました。
・「自分を外から見る」ことの大切さを知った。
・自分のデーモンに名前をつけるについては、会議だけではなくあらゆる人間関係に使えると思いました。

【今日の学びをあなたの実践にどう活かしますか?】
・イメージとは違いますが、多くの参加者の方とも対話ができたので、その中で気付きや学びが多々ありました。
・デーモン3匹をかわいがる。
・共感する→意見を聴く→評価しない→良いことを評価する/実践していきます。
・自分らしさを保つことの大切さと方法を理解しました。
・FAJでの体験を持ち帰り、今よりも少しでも良くなる会社づくりに務めたい。
・「あなたは誰ですか」という問いは、自分そのものにお気付きにつながり何だか"自信"というかそういう思いが湧いてきました。

<話題提供者から一言(関西支部 あららさん)>
ファシリテーターなら、いつもどんなときも落ち着いて穏やかに場に関わり、よい結果を作り出したいと思うもの。でも、感情のぶつかり合い冷え切った関係性の中でどう「自分らしさ」を保ちながら明晰に関わり続けることができるか。それはスキルや知識だけではなく、そこにたつ「自分自身のあり方」を学ぶ必要がある。というのがStanding in the fireの考え方です。
自分の体験と重ね合わせ、話し合いは非常に盛り上がりました。最後の6つの要素については、それを身につけるためにどうすればよいか、各グループで話し合ってもらいました。
出てきたものは、Larryの示した能力とぴったり重なるものばかりで、さすが普段から自分と向き合い自己理解を深めているファシリテーターの集まりだなと感じました。
夏には、待望の翻訳本も出版予定ですので、是非今後も「Standing in the fire」について学びを深めていただければと思います。