2014年10月度 定例会報告 「ワールドカフェの基本 〜 実りある対話の場をどうつくるか〜」北海道支部

北海道支部 2014年10月度 定例会報告
「ワールドカフェの基本 〜 実りある対話の場をどうつくるか〜」
【 日    時 】 2014年10月4日(土)13:00〜17:00
【 場     所 】 ちえりあ(札幌市生涯学習センター)2階中研修室1
【 話 題 提 供 者 】 香取一昭(かとり かずあき)さん FAJフェロー
【コーディネーター】 とら(藤嶺和隆)、たど(田所亮一)
【 参  加  者 】 35名(うち非会員1名)

1. 概要
【事前告知の香取さんより】
「ワールドカフェ」はカフェのようなリラックスできる環境で、立場や考え方の違いを超えて自由に話し合うことにより、 新しい気づきやアイディアを得ることのできる会話の手法です。
ワールドカフェは比較的手軽にできることもあり、最近では様々な分野で行われるようになりました。しかし、ワールドカフェの基本的な考え方を十分理解せずに実施することにより、その魅力を十分に生かし切れていないこともあるようです。
そこで今回は、 (1)ワールドカフェの基本的考え方と、(2)ワールドカフェを成功させるためのコツを解説するとともに、(3)問いの作り方の演習と、 (4)ワールドカフェを実際に体験することを通じて、より効果的なワールドカフェを開催するためのヒントを探して行きたいと考えています。


2.ワーク内容
13:00〜【開会】とこさんより、定例会グランドルール説明。
コーディネーターより、話題提供者の紹介。

13:05〜【チェックイン(香取さんへバトンタッチ)】 ご本人から自己紹介。
事前準備した多数のイメージカードの中から、各自がワールドカフェのイメージを表していると感じたカードを1枚選び、「グループ内(5名)で自己紹介後、そのカードを選んだ理由、本日の定例会で期待すること」を話し合うチェックインからスタートしました。


13:20〜  【ワールドカフェの概要】  
「ワールドカフェについて知りたいこと」をポストイットに1件1葉で記入し、ホワイトボードに貼り、ワールドカフェの概要、ワールドカフェ誕生のエピソード、ワールドカフェの流れ、ワールドカフェが成功した理由、問いの作り方をレクチャー。

13:50〜  【問いを考える】
各テーブルで問いを考える。
各テーブルはその問いを探求する。

14:20〜 【第1ラウンド】
本日のテーマ「北海道を世界一の観光地にするに?」にしたプロセスを公表後、カフェエチケットのレクチャーを行いワールドカフェ第1ラウンドをスタートしました。

15:10〜 【第2ラウンド】
一人だけテーブルに残る人を決めて、他の人は別々のテーブルに移動して第2ラウンドがスタートしました。

15:25〜 【ウオークラリー】
各テーブルの話し合った内容を各自が見て回り共有しました。

15:40〜 【第3ラウンド】
最初のテーブルに戻り、「北海道が世界一の観光地になった時のイメージ」をクレヨンなどを使ってイラストに描きました。(模造紙)

16:10〜 【ハーベスティング(イラスト+発表)】
7グループが「北海道が世界一の観光地になった時のイメージイラスト」を床に広げて各グループが発表して共有しました。

16:30〜 【Q&A】
Q:ワールドカフェの終了後はどうすればよいのか
A:何のためにやるのかを決めてから行う。例えば、社内コミを活発化するなど、目的と達成するためのゴールを明確にする。ワールドカフェ終了後は参加者がどのようになってほしいか。
ワールドカフェは結論をださない発散型であり、ワールドカフェ後はOST、AIなどに繋ぐこともできる。

16:45〜 【連絡事項・アンケート】
11月定例会、公開セミナー、支部イベント実行委員会のお知らせ

17:00 【撤収・終了】

<コーディネーターのコメント>

【とら】
香取さんの人の暖かさが伝わる定例会でした。
質問などは、事例を含めた内容で答えられ分かりやすく伝わったと思います。
準備段階のメールもわかりやすく、柔らかくとても準備しやすかったです。
クレヨンはどの場面で使用するのかなと思っていましたが、第3ラウンドでイラストを描くことに使用し、イラストがとても効果的に栄え勉強になりました。
前泡、定例会、泡の会と香取さんと一緒に過ごせたことがとても貴重でたくさん勉強になり感謝しています。ありがとうございました。


【たど】
初めてのサブコーディネーターとして、緊張しながらも最初の進行などさせてもらいましたが、楽しい定例会でした。
テーマからそれぞれの「問い」を作成し、最後にテーマについて考えるというプロセスについて学ぶことができました。また、いつもプロッキーを使用するのですが、クレヨンを使うとさらに想いを表現することができるのだと、参考になりました。
ワールドカフェは職場でも行なうことがありますが、改めて基本に立ち返ることができた定例会となり勉強になりました。
定例会の準備など不手際もありましたが、他のメンバーに助けられながら楽しく行えることができました。


<話題提供者のコメント>
【香取一昭さん】
このたびは大好きな札幌にお招きいただきありがとうございました。
ワールドカフェは単純な仕組みにみえますが、実際はとても奥が深い手法です。
今回はアニタ・ブラウンとデビッド・アイザックスが初めてワールドカフェを発見したときのエピソードを通じて、そこに込められている「思い」や「しかけ」についてお話させていただきました。
より多くの人がワールドカフェの本当の良さを感じていただけるようになることを願っています。


<アンケート抜粋>
・実際にやってみたことでワールドカフェが体験できた。
・今後、発散の場面で使ってみたい。
・あらためて基本を学びました。「問い」が参考になりました。
・テーマから問い結びつけるプロセス。
・グループ毎に問いが違っても"旅をする"ことでテーマに向かって行く。
・席の移動を経て持ち帰る「受粉」を実感できた。いろんな考え方が融合するのを見れてたのしい。
・よくわからずやっていたワールドカフェについて学ぶことができました。
・ワールドカフェ後の進め方がわかりました。単独でなく組み合わせることが大切ですね。
・他部署間での学びの共有「他花受粉」として活用できそうだと思いました。

<ワーク風景写真>