2015年7月度 定例会報告『語るためのカードセット『カタルタ』×ファシリテーション=『ファシルタ』誕生か!?』北海道支部

北海道支部 2015年7月度 定例会報告

「語るためのカードセット『カタルタ』×ファシリテーション=『ファシルタ』誕生か!?」

【 日 時 】 2015年7月4日(土) 13:00〜17:00
【 場 所 】 ちえりあ(札幌市生涯学習センター)中研修室2
【 話題提供者 】 福元 和人(カタルタ考案者・メドラボ代表)
【コーディネーター】 とら(藤嶺 和隆)、いとひー(伊藤 尚代)
【 参 加 者 】 28名(会員14名、運営14名 途中退出1名)

1.ワークの目的
語るためのカードセット「カタルタ」の基本的な使い方を体験し、ファシリテーションに活かせる「カタルタ」の新たな使い方「ファシルタ」を考える。

2.ワークの概要
1)語るためのカードセット「カタルタ」体験
(1)名刺交換
(2)グループ内自己紹介
(3)ストーリージャム1
(4)ストーリージャム2
(5)サンドウィッチ(始まりと終わりを決めたストーリー制作)
(6)お題作り・質問ワーク
(7)無言カタルタ体験

2)「ファシルタ」を考える。
(1)カタルタの特徴を説明
(2)ファシルタ案シンキングタイム
(3)各グループのファシルタ案を体験タイム
(4)グループで感想をシェア、最終版の確定
(5)全体で感想をシェア、振り返り

3)ワーク内容
1)語るためのカードセット「カタルタ」体験
■13:10
(1)名刺交換(8分)〜名刺交換の代わりにカタルタを交換するアイスブレイク。
「最近うれしかった事は?」をお題にして「カタルタ」カードを一枚持ち、
ランダムに カード交換を行い、交換したカードに書かれた言葉でお題について
会話をする。スタンダード版「カタルタ」を使用。
■13:20
(2)グループ内自己紹介(8分)〜4人グループに分かれて、カタルタを3枚使った
自己紹介。3枚のカードを伏せておき、端から順にめくり「今日楽しみにしている
こと」という文脈を受けて自己紹介する。
■13:30
(3)ストーリージャム1(8分)8枚のカタルタ順番にめくってつなぐストーリー制作。
始まりのお題は「昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました」
からカタルタに書かれた言葉を受けてストーリー制作を行う。子どもカタルタ使用。
■13:40
(4)ストーリージャム2(8分)カタルタをグループで順にめくってつなぐストーリー
制作。スタンダード版カタルタ使用。
?お題1:「昔々あらゆるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました」
に続くストーリーをグループメンバーでつないでいく。つなぐ際に
使うカードは次の話し手にバトンタッチする際に選び提示する。
カードを選ぶ際に、相手にとって「優しい」カードとなるよう選択
する。
?お題2:「10年後札幌がすごいことになっている」に続くストーリーを
グループメンバーでつないでいく。つなぐ際に使うカードは次の
話し手にとって「厳しい」カードになるよう選択する。
■14:00
(5)サンドイッチ(8分)始まりと終わりを決めたストーリー制作。使うカードは
自分で 選ぶ。カードを5枚ずつ配り、そのカードのうちから3枚選択しストーリー
を作成。 お題は、「地獄に落ちた。・・・めでたし、めでたし。」という始まり
と終わりの指定。1枚目、2枚目、3枚目で会話をつなげる。
■14:10
(6)お題作り+質問ワーク(20分)穴埋め式のお題カードを使ってテーマを作成。
発表者に対し、質問者が順にカタルタで質問を行う。穴埋め式お題は「私に
とって (ファシリテーション)は( )です。」。この穴埋めした
お題についてグループメンバーでカタルタを使用し囲み取材を行う。カタルタは
54個で小さな問いになる事を説明。
■14:30
(7)無言カタルタ(5分)上記穴埋め式お題のテーマに対して、個々に考えを思い
浮かべたら、無言でカタルタを交換し続ける。最初にお題に対して思い浮かべた
考えについてそのビフォー・アフターを考える。
■14:40
4)休憩
■15:00
5)「ファシルタ」を考えよう
(1)ファシルタ案シンキングタイム 1人でファシルタ(案)考え、(5分)
グループでファシルタ(案)を1つまとめ、 A4用紙に記入する。
■15:30
(2)各グループのファシルタ案を体験タイム グループに説明係一人残して、
各グループの成果物をバザールにより共有した。
■15:55
(3)グループで感想をシェア、最終版の確定 各グループの成果物を共有し、
最終版を確定した。
■16:10
(4)全体で感想をシェア、振り返り 6グループの発表を行った。
1グループ・・・企画提案に使う。アイデア出しにカタルタを使う
2グループ・・・子ども向け・学級、クラスなどで、一人にカタルタ使い、
ポジティブな 言葉のシャワーを浴びせる。
3グループ・・・アイスブレークに使う
4グループ・・・高齢者向けにポジィテブなお話しを作る会を作って使う
5グループ・・・ブレーンストーミングでカタルタを使い話を広げる
6グループ・・・色々な場面で使う。? 会議の発散時 ? 場の空気が重い時 ?深堀
する時
■16:30 定例会終了

【話題提供者 福元和人さんコメント】
カタルタを実践で使ってみたいという方が、少なからずいらっしゃったことが何よりでした。
後半はもう少し時間が必要でした。初体験の方がほとんどの状況では特に、関心の度合いや
理解度に違いが出てくることを踏まえ、進行上の判断や設計に反省点が残りました。しかし
ながら、泡の会で体験を振り返ったり、カタルタをやってみたりといった風景が自然に
生まれていたことに希望を感じました。貴重な機会をありがとうございました。

【コーディネーターコメント】
・今回話題提供者の福元さんとのやり取りもスムーズで コーディネーターとして定例会への
期待も大き く当日も常にワクワクと楽しさが絶えない会になりました。 アイスブレイク
での参加者の熱の上がり方の速さに驚きました。 ワーク中も、話すお題は珍しいお題では
なかったはずですが、 あっという間に参加者が笑顔となり、笑い声まで出て会場全体の
盛り上がりのウェーブが発生していた事に、カタルタの凄さを体感しました。
同じ話題をカタルタを使用して話していなければ、あれほどの楽しく 話の続きがもっと
聞きたくなる対話にはなっていなかったことでしょう。 予想もしない言葉で「会話を
繋いでいく」という状況は 無条件に話をする側にも、聴く側にも「さらに会話を楽しく
してみよう」という 気持ちが湧いていたようにも感じます。 そして、「無言ワーク」
でもお題に対して当初の自分の考えがカタルタの問いによって 広がったことも経験し、
自分自身の視点がいかに狭かったかということも 知るきっかけになりました。 「対話を
愉しむ。そして十分に発散する」ことはファシリテーションにとって非常に基本的で
理想的な事であり、「カタルタ」の効果と、そして改めてファシリテーターとしての
「問い」の大切さも実感できる会となりました。 今回、福元さんと新たなチャレンジに
取り組む機会をいただき、心より感謝します。(いとひー)
・福元さんの人間味のある心に残る定例会となりコーディネーターとして達成感を感じる
ことができました。振り返りを全体で行う助言ができたらもっと良くなったなぁと思って
います。(とら)

【参加者アンケート抜粋】
・意識してアイデアを出すことができるカタルタについて興味が湧きました。
・おもしろかったです、学びが多かったです。時間が短く感じました
・カタルタはおもしろかった。ワークがわかりづらかった。
・みんなに話をするチャンスが回ってきた一方的な場にならず平等な感じがした。
・ストリートジャムでのチームワークの出来方に面白さを感じた。
・楽しいワークの中に多くの気づきがありました。効果的な質問力をみがくツールになると
思いました。