2021年10月度 定例会報告 『ファシリテーションサポート委員会の事例から「知る?体験する?考える」Fの秋』北海道支部

日   時: 2021年10月2日(土)12:30~17:00
場   所: オンライン(Zoom)
参 加 者: 11名(非会員0名、会員6名、運営5名) ※コーディネーター1名を含む
コーディネーター : 吉田学(よっしー)、後藤遵義(ごっと)
テクニカル: 内村翔(ショウ)
テ ー マ: 「ファシリテーションサポート委員会の事例から「知る?体験する?考える」Fの秋」
話題提供者: 大学からの依頼案件へ関わったFAJ会員&ファシサポ委員
       尾上昌毅(ガミ)、花田孝之(チャーリー)、加藤貴美子(きみ)、岡田妙(たえ)




■話題提供者からのメッセージ
ファシサポ委員会は、外部から窓口に寄せられる相談に対しできる支援を考え、お届けしたり伴走したりする
FAJの委員会機能です。委員会メンバーもファシリテーターを担当する会員も手探りで一件ずつ対応して
いますが、今回は依頼があって実際に外部に提供したプログラムを、会員のみなさんにも体験して頂くことに
チャレンジします。そこに何が生まれるのか、ともに振り返りながら、もっと深められる場になるんじゃないかと
楽しみにしています。



■ 目的

「社会から寄せられる多様な要請に対して、FAJとしてできる支援をして行きたいね」という趣旨で
立ち上がったファシリテーションサポート委員会。

今年度のFAJ事業計画書には
「行政・各種団体・NPO・学校・企業等の多様な分野から寄せられる様々な相談や依頼に対し、抱えている
課題やニーズを丁寧にヒアリングし、会員の協力のもと適切なコーディネートを通じてファシリテーションを
活用した支援を行います」...とありますが、抽象的でいまいちわかりにくいですね。

・具体的にはどんなことをやっているんだろうか?
・コーディネーションってそもそも何なのか?
って思いませんか?

そんなブラックボックス化した「ファシリテーションサポート(以下ファシサポと略)委員会の活動内容」を
知りながら、実際のワークショップを体験し、あらためてファシリテーションやコーディネーションについて
考えようというのが10月の定例会企画です。




■ワーク概要

(1)開会、北海道自部の3つの約束の紹介
(2)目的、場のルール、スケジュールの説明
(3)第1部:ファシサポ委員会にはいってきた依頼の状況や実施までの流れを知る
       6月に開催されたファシリ―ションサミットでのポスター発表内容をベースに、
       ファシサポにどんな種類の案件が来ているのか、それらをどう実施までもって
       いっているのかを紹介し、それをもとに対話する時間を設けます。
(4)第2部:実際に提供した「大学生向けプログラム」をまるっと体験する
       本年ある大学から実際に依頼のあったもので、大学生向けにプログラムを
       考案して実施した「オンラインでのアイスブレイク」研修を、当日と同じ
       ファシリテーターチームでそのまま「まるっと」体験していただきます。
       オンラインでファシリテーションを始めたばかりの方にもきっと役立つ
       アイスブレイクをやってみるプログラムです。
(5)第3部:「依頼されてから‥」のことを考える
       FAJ外部から依頼や相談が入ったとき、「依頼者のニーズを理解し、
       ファシリテーターチームを構成して、ニーズに沿ったプログラムをつくる」
       というコーディネーションと呼ばれるプロセスをどのように進めるのかを、
       一緒に考えます。
(6)閉会




■話題提供者(ガミさん)からのコメント

参加した方々にとっては、特に第2部の学生向けワークショップが(身を挺して)入り込める内容だったようで、
ひとまず安心しました。
この第2部は、単純に教えてもらう(受け身)ではなく、お互いに教え合うという形で、それをジグソー法
(メンバーの組み合わせ変化)で実現させたところにプログラム上の特徴があります。
オンラインのアイスブレイクにも、おもしろさと奥深さがあることが感じて頂けたのでしたら嬉しいです。

その一方で2部から3部へのつながりが薄くなり、その結果として第3部がやや浮いた形になったのは、
全体のプログラム構成がまだこなれていなかった為だと思いました。

時計の針は戻せないのですが、もし再度チャレンジするとしたら、こうしようかと考えました。
体験学習のプロセスに沿った流れで再構成してみたものです。

1)冒頭に簡単な背景説明をしてから第2部でのワークショップ体験を、いきなりまるっとやる(第2部の内容)
2)体験したワークをしっかり振り返る時間を入れて、そこからの気付きを言語化・共有するプロセスを別途用意【新規】
3) このプログラムが生まれた背景とファシサポのコーディネーションを説明(第3部の内容を一部改変)
4)コーディネーションに何が大事なのかを参加者同士で経験を交えながら考える(第3部の内容)
5)ファシサポのデータを紹介する(第1部の内容)

こういった、学びの場を快く用意してくださった北海道支部の運営のかたがたと、参加いただきました皆様に感謝します。


■話題提供者(きみさん)からのコメント

・ファシサポ委員会で実施した実際の事例から、「コーディネーション」に焦点をあてて、参加してくださった
 皆さんと考えることができたのは、とてもよい機会でした。
・プログラム内容についての振り返りをあまりしませんでしたが、プログラムを振り返り、なぜそのような
 プログラムを作成したかを検討することで、そこからコーディネーションについて考えることができたように
 思いました。
・話題提供をしたことで気づきがあり、今回の機会を作ってくださった北海道支部の皆さまに感謝いたします。




■コーディネーターのコメント

・よっしー(吉田学)
・ごっと(後藤遵義)
10月定例会は、「ファシサポって、いったい何をやっている組織なんだろう?謎の組織だ。」という私の呟きを
ガミさんが拾ってくれたのがきっかけでした。
ファシサポの活動内容に絡ませながら、コーディネーションやアイスブレイクを学ぶプログラムを準備段階から
携われたのはいい学習になりました。
ちょっとした一言から定例会実施までやってしまうところ、さすがFAJ、さすがファシサポメンバーと感心しきりです。
ガミさんが早速次回のアイデアもあるみたいですので期待しています。次回はリアル開催で今回の話題提供者が
札幌に集合するなんてどうでしょう。
話題提供者の皆様、参加者の皆様、ありがとうございました。



■アンケート抜粋

Q:定例会に参加して、実践につなげられる気づきがありましたか?(感じたこと、学んだこと
 ・1つのアイスブレイクのアクティビティに対する、色々な方のアイデアを聞くことができて、多くの視点を
  得るきっかけになった。
 ・提供者側の私は、多彩な経験がある参加者から学びを得ることが出来ました。
 ・アイスブレイク1つをとっても、考え方しだいでは色々な方向に広げられることがわかった。
 ・今日のアイスブレイクネタ早速使わせていただきます。
 ・アイスブレイクは相手と場合

Q:今回の定例会の学びを、実践にどのように活用しますか?
 ・今回聞いたアイデアを、実施の際に参考にする。
 ・会議やプレゼンテーションの構成を考える際、スタート時の参加者との繋がりを作るところを考える際に活用できる。
 ・当事者全員がどうしたら良くなるかを考えられるような場づくりを心がけたい。
 ・いつも自分が運営している会議でアイスブレイクをしているのですが、早速使わせていただきます。
 ・アイスブレイクはやっぱむずかしね

Q:今回の定例会や今後の定例会にご意見やご要望がありましたら自由に記述ください。
 ・最後の考えるの時間が、手持ち無沙汰感がありました。小部屋に分けて小グループごとに意見を出させた後に、
  全体で意見の集約をした方が色々な意見を吸い上げることができたように感じました。
 ・提供者としては、参加者の参加動機がわかるとモチベーションが高まるので、ありがたい。
 ・今日も楽しく参加できました。いつもありがとうございます。
 ・ファシリテーションに以外の人の話をインタビューする企画をやってほしい

<ワーク風景>
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