2021年9月度 定例会報告 「関心・喜び軸」から見る私のファシリテーション北海道支部

日   時: 2021年9月5日(土)12:30~18:00
場   所: オンライン(Zoom)
参 加 者: 22名(非会員3名、会員12名、運営7名) ※コーディネーター2名を含む
コーディネーター : 佐藤貴啓(タカオ)、内村翔(ショウ)
テ ー マ: 「関心・喜び軸」から見る私のファシリテーション
話題提供者: 箱崎琢朗さん
        (大学生中心の)キャリアカウンセラー
        ナラティヴ・セラピスト
        ワークショップデザイナー
        https://profile.ameba.jp/ameba/hakohit-pht-career



■話題提供者からのメッセージ
   ワークグラムは自分の中に複数点在する「関心・喜び」の方向性を明晰化するツールです。
  毎月行っている大学生向けの自己分析講座で大盛り上がりをするこのワークグラム。実は社会人の
  方に受けてほしいと思っています。なぜなら、社会人は「関心に簡単に蓋をしてしまう」環境が
  そろっているから...。
   また社会人こそ自己理解が必要だと思うのですが、なかなかそういった機会がないのはキャリア
  支援者としてはもったいないなと思っています。そして、ナラティヴ・セラピストとしては自分を
  語るスペースをもっと作りたいと。関心、喜びから自己理解を深め、参加される一人ひとりの物語を
  一緒に見ていくことができれば、とても幸せな時間だな、と感じます。
   自分の強みは「能力」だけではなく、「関心・喜び」もあります。自分が当たり前として流され
  がちな「関心・喜び」を明晰化することで、自分のファシリテーションのスタイルが今まで以上に
  パワフルなものとなってくるのではないでしょうか。コロナ禍でなかなか「関心・喜び」に目が
  向かない時代ですが、みなさんとともに豊かな時間を過ごせることを楽しみにしています。



■ 目的
  ・関心・喜びを明晰化し、ファシリテーションはもちろん、日常に生かしていく
  ・語る楽しさから、喜び・ワクワクを思い出す
  ・ゆっくり内省する時間を取り、自分で考え、ナラティヴと繋がる
  ・オンラインファシリテーションのやり方の一つの可能性を感じる


■ワーク概要

(1)開会、北海道支部3つの約束の紹介
(2)目的、場のルール、スケジュールの説明
(3)自己紹介(3~4名のグループに分かれて)
(4)ワークグラムの説明
(5)個人ワーク(ワークグラム記入)
    休憩
(6)ワークグラムのシェア(3~4名のグループに分かれて)
    ・シェアの進め方説明
    ・シェアの実例提示
    ・シェアの実践
      *主人公へのインタビュー
      *リフレクティング
      *さらに主人公へのインタビュー
      *感想共有
     ※主人公1人につき約30分×人数分、途中休憩を挟みながら
(7)作戦会議(3~4名のグループに分かれて)
    ・明晰化した関心・喜びから今後のファシリテーションや日常生活に
     生かしたいことを考えてみる
    ・1人5分ずつ、グループメンバーの意見をもらいながら、作戦のブラッシュアップ
(8)まとめ、振り返り
(9)閉会




■話題提供者(うんろーさん)のコメント

先日はご参加ありがとうございます。10日以上経ちましたが、あったかい時間だったなあと
自分の中にまだ残っています。このような機会をいただけたことがうれしく思うと同時に、
5.5時間という長丁場をこのような雰囲気で行えたのは参加された方々のおかげです。

今回の時間は、みなさんにとってはいかがだったでしょうか?どのくらい残っているでしょうか?
関心・喜びは、放っておくと簡単に蓋をしてしまいます。自分がしてしまう、というよりも、
そうさせられるといったほうが良いかもしれません。
会社で働いたり、社会の中にいると、どうしてもそこで求められることをしているうちに、
「あれ?なんだか喜びが足りないなあ...」ということになりかねません。ぜひ、定期的に
ワークグラムを見直してみて、自分の関心や喜びを日常でちょっとでもいいから取り入れて
みてください。
自分は、「職人」「ストーリーコレクター」の関心を喜ばせるため、ドキュメンタリーの
「プロフェッショナル」や「switchインタビュー」をワードに打ち込みながら見ています(笑)
ご参加いただいた一人一人のワークグラムも味わわせてもらいながら、ここを聴きたいなあと
妄想するのも自分の喜びを満たしています。

アンケートもありがとうございます。かなりボリュームが多かったにもかかわらず、みなさんの
声を聴かせてもらったことはとてもうれしいことだなあと思いました。
「定期的に」という声も多かったようなので(建前を肯定的に本気でとらえさせてもらって(笑))
タカオさんと相談させてもらいながら、どこかでまた振り返りなども行えたらと思っています。
「大学生と行うワークグラム部」も面白そうだなあと。このワークグラムは大学生から大いに学べる
ところがあると思っています。純粋に喜びを話す姿をみて、毎回自分は刺激を受けていますので。
自分はワークグラムを作られた方と月1のセッションを行っていますが、「日常での関心を喜ばせる
実践・実験」から、ワークグラムを知った1年前と比べて、日々が豊かになっているように思います。
やはり、聴き手がいて確認できるもの、励まされるもの、刺激を受けるものがあると思いますので!

最後に、またみなさんとお会いできる日を楽しみにしています。次回は北海道にリアルでお伺い
できれば(とみなさんの要望の声を期待しつつ(笑))
今回のワークショップが皆さんにとって、何かのきっかけになれば幸いです。ありがとうございました。




■コーディネーターのコメント

・ショウ(内村翔)
今回は代打でサブCDになり、途中参加したときには既に定例会の中身が練り上がっている状態
且つCDの立場ながら当日のワークにも参加させて頂き、うんろー(箱崎)さん・タカオさん・
とらさんに感謝です。
私がFAJに入会したきっかけの1つに、自分の思考の整理をしたいというものがあり、今回も整理
できた部分が少なからず有りました。中々、自分のことを見つめ直す機会というものは出来る
ようで出来ないですし、ましてや他人様からの見た自分を感じられる機会も得られ、誰も知り
得ない自分に向かおうとしている自分になろうとしていたのは大きな収穫でした。
本来は合宿で行なう予定で進めていた今回のテーマですので、来年は焚き火を囲みながら、
皆さんと自分自身の未知なる部分を垣間見られたらなと、密かに思っています...。

・タカオ(佐藤貴啓)
コーディネーターと言いつつ、どっぷりワークも楽しませていただきました。ワークグラムで
関心・喜び軸を中心に内省し、リフレクティングでそれをグイグイ深めてもらうという、なんとも
贅沢なワークで、同じグループになったみなさんに、自分では見えていなかった自分の側面を
見せてもらったこと、またそれをポジティヴに受け止めていただいていたことで、気持ちが
ホカホカあたたまったことが、とても印象に残っています。もっともっと時間を掛けて、語り、
聴きたい・・・という余韻が残りましたが、それはまた次回の企画のお楽しみとして、持ち越し
ます。次こそ、リアルで!と思いますので、みなさんお楽しみに~。うんろーさん、ご参加
いただいたみなさま、ありがとうございました!
◎娘がたびたび乱入しましたが、あたたかく見守っていただき、ありがとうございました。
 FAJに関わるみなさまの懐の深さを感じました。深謝です。



■アンケート抜粋

Q.ワークグラムに限らず、このような定例会(自分を知る・目標を立てる)が継続的にあれば
  参加したいと思われますか?

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・面白いし、日常に活かせるから。
・楽しかったです
・合宿でやる予定だったと思うんですができなくなってしまい時間短縮でしたが楽しかったです
・自己肯定感が持てる場でした。気づきもたくさんいただけた!
・大変勉強になったので、ぜひともまた参加したいと思います
・時々、自分を見つめてみる?時間は大切だと思っています。
・日常から離れた場で話し合うことで気づくことがおおい
・自分の棚卸し、今後の在り方に大変役立つため
・ファシリに限定いないのが、定例会の良いところだと思う
・自分を再認識する良い機会になった。客観的なフィードバックももらえた
・自分を深めた。他の人話がとても刺激になりました。
・自分のことを見つめ直して、尚且つ他者からの意見を聴ける機会が先ずないから。
・自分の中にある関心・喜びの方向性について振り返ることは、これからの人生を自分らしく
 歩むうえで効果的であると思うため

Q.ワークグラムはもっと広い可能性を秘めています。個人セッションやアドバンス編(117版の
 ワークグラム)があれば参加してみたいと思いますか?

グラフ2.jpg
・面白そうだから。自分でも支援に使えれば使ってみたいから。
・合宿でリベンジしてほしい
・より一層興味がわいたので、もっと経験値を高めたいです
・大変そうに思いますが、自分の喜びや関心に焦点を当てることで、楽しみながらできそうかなぁと
 思います。
・117はちょっと勇気がいりますね(汗
・より詳細な発見があるかもしれないため(117は大変そうですが)
・今日がとても有意義だったから
・自己探求の1つの方法として面白そう
・新たな自分を見つけたい。他の人の話も聞きたい。
・どういった違いがあるか知りたい。
・自分の中にある関心・喜びの方向性について、より詳細に認識することに興味があるため

Q.ワークグラムを使って、自分をセルフマネジメントするコミュニティがあったら参加したいと
 思いますか?(2、3か月に一度集まって、振り返りや今後の目標を考えるなど)
グラフ3.jpg
・一緒に深める仲間が欲しいからです。
・遠方であれば調整が必要ですが、参加してみたい。
・そのような場に集まる方からのフィードバックは、自分にとって大切なものになりそう。
・定義を増やしたり組み合わせを考える(定義を直したりも)楽しそう!
・スケジュール等の物理的な問題です
・自分をもっと知りたいのと刺激がほしい
・参加したいが、頻度は低くても良い。
・セルフマネジメントに関するツールやメソッドに興味があり、その効果や対人支援への活用に
 ついても考えを巡らせたいため

Q.今後、プロロン(対話やキャリアを考える場)やナラティヴ・アプローチの場でどんなものが
 欲しいと思われますか?
・どんなものというと。。。なんでも話せる安心感とか。作業しながら参加できるオンライン
 ならではの気楽さとか、でしょうか。
・自由に対話できる場
・関わった人を幸せにしてあげたい
・ナラティブアプローチ、ツリーオブライフ是非!
・対話を深めるための質問力に関するもの、場の安心感を短時間を醸成するコツなど
・自分ができることとやりたいことのギャップを埋めるために行動できる強い心の持ち方
・声なき声を拾い上げる場づくり
・NVCとかアサーション的なことに結びつけるようなテーマ。
・上手に作った雑談の場が楽しですよ
・多様な価値観を共有できたり、客観視できるワーク等
・自分を深める自己セルフの方法
・未来志向なもの。バックキャスティング的な考えで、これからを考えるもの。
・参加者がリアルで会って語り合える場がよいと思います。(コロナ禍の現状では難しいですが)
  また、豊かな語りができるようにするには、相手にどのように語りかけ、質問するのがよいのか
 という技術的な留意点についても学べる場がほしいです。

Q.このワークショップに参加したことは、どのような意味があったのでしょうか?何をもって
  帰れそうでしょうか?
・最近忙しくてガムシャラにやっている。 そんななかで自分の関心や喜びにフタをしていたかも。
 ちょっとずつでも自分の関心や喜びに水をやって、瑞々しい人生にしていきたい。
・自己のたなおろしができました
・価値観を再確認できました
・今の自分の状況を客観視できた上に、これからの生き様を考える機会になりました。
・自分自身を見つめなおす機会になりました。今日のようなスッキリ感を周りの人にも味わって
 もらう方法を考えていきたいと思います
・自分自身が喜びを感じることを見直すことができた。
・自分を客観的に観ることができた。
・自分の喜びの源が確認できたり、言葉にすることでそれらの繋がりに気づくことができました。
・話し合うことの原点回帰だと思っていました。リフレッシュできた~
・自分の喜び・感心を、皆が言葉で教えてくれたのが強みの再認識に繋がり良かったです
・自己理解が深まったことと、新たな出会いがあったこと
・今の自分を再認識できた。次のアクションを考えるキッカケになった。
・自分の目標を明確になった。
・改めて、自分がどうなのかを考えさせられた。
・ワークグラムのツールを活用してセルフマネジメントを行うプロセスと効果について理解を
 深めることができました。

Q.定例会に参加して、実践につなげられる気づきがありましたか?(感じたこと、学んだこと)
・ファシリテーション・キャリア教育に関連する知見・経験を結構している・集めている。
  ⇒それをみんな(仲間・外部)に共有する。 明るく振舞う(ソーラー)は苦手と宣言!
   疲れてしまう。 他の人にお願いする。役割分担。 勝ち負けにあんまり興味がないことを宣言
・すぐに使えるものとして、リフレクティングの要素を取り入れたいです
・手法を知ることができ、自分が好きなことを仕事にしていることを再認識できた。
・自分の関心や喜びを普段使いのファシリテーションの中に入れていこう!!
・出来事は解釈することで実践に使える技術と変わる。
・ツールがあり他者がいると、内省だけでは得られない気づきがある
・自分のプラスの気持ちを伸ばすキッカケとして、ワークグラムが有効であると感じた
・傾聴して相手を話しをさせるコツが学べました。
・日々、何に関心があるかを感じてみたい。
・カウンセリングの実践においてクライアントの中にある関心や自分らしさを見いだすことの
 重要性について改めて気付かされました。

Q.今回の定例会の学びを、実践にどのように活用しますか?
・日々の中で好きと関心を毎日1つ探す。スッキリのルーティンとして自分が好きな体を動かすと
 ころから、朝のストレッチをして、心だけではなく体からのアプローチもやってみます
・手法自体を試してみたい。自分が喜びを感じる「聴く」ための力を伸ばして、自分の世界観を
 広げたい。
・今後のまちづくりに活用します。
・職場の関係性をよりよくするためにちょっとした一歩をやってみる。
・秘密!
・ワークグラムを定期的に見直し、行動基準の一つとする
・会社の組織変更のタイミングなどで、チームビルディングの中で使ってみたい
・ダイアログ時に使ってみます。
・職場の人たちに、何に興味があるか?を問うてみたい。
・対人支援や組織開発などの業務に活用したいと思います。

Q.今回の定例会や今後の定例会にご意見やご要望がありましたら自由に記述ください。
・長丁場の企画・運営ありがとうございました!
・とても心地よいワークショップでした。次回こそ、焚き火ワーク!!
・大変貴重な機会をありがとうございました。これまでも北海道支部には何度か参加させて
 いただいているのですが、今日は親分とグループも同じで、より一層充実度が上がりラッキー
 でした!!またぜひ参加できたらうれしいです。本当にありがとうございました!!
・コロナ感染症の影響でまだ半年は油断ができないと思われることや、地方からの移動時間を
 考えるとZOOMの活用はとても有効かと思われます。 コロナ感染症が沈静化した場合でも、
 ZOOMを活用した定例会を一定の回数開催されることを望みます。
・毎回、準備ありがとうございます。今回も大満足でした。
・話題提供ありがとうございます
・いつも学びの機会をありがとうございます。みなさんお疲れ様でした!リアルやりたいですね。
 泡も。
・休憩時間の回数が適度にあり学ぶを深めることができました。ありがとうございました。
・来年は合宿で!

<ワーク風景>
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