日 時:2024 年 5月11日(土) 13:00~16:30(12:30 受付開始)
会 場:札幌市生涯学習総合センター ちえりあ 2F 中研修室2
参加者:16名 初回参加者(無料お試し)2名 運営委員5名
コーディネーター:たたま(沖田泰範)
話題提供者:かっきーさん(柿原寿人)
■話題提供者からのメッセージ
「対話って何?]と聞かれたら、みなさんはどのように答えますか?
対話を促進する場づくりはファシリテーターとしての大切な役割。対話する場をつくったり、人と人とが対話する力を高めたりすることがファシリテーション。「対話をはじめとする『人と人が関わる場を促進する』ことすべてがファシリテーションだと考えています」とは、堀公俊さんのことばです。(「『対話する力』中野 民夫、堀 公俊 著 日本経済新聞出版社」より)
「会話」と「議論」との違い、という視点で語られる「対話」ですが、そもそも「対話」を私たちはどのようなものとして捉えているのでしょうか?「対話」が有用なコミュニケーションの方法だとすると、私たちは何のために、どのように対話することを求めているのでしょうか?
今回は「対話について対話する」というテーマで、参加者のみなさんと「対話について対話する」ワークショップを行います。ワークショップでは、以下についてみなさんと話していく予定です。
-「会話」、「対話」、「議論」の違いと関係性とは
- 対話を重要なコミュニケーションの手段のひとつとしたとき、何が対話の障害となっているのか
- 対話を行うコツとは
こちらで回答をお伝えするのではなく、みなさんとの共創的な対話で、それぞれの「対話」に対する探究を促すプログラムとなっています。LEGOブロックを用いた対話のワークも実施する予定です。ぜひ、ご参加ください。
■ワーク概要
(1) 開会、北海道支部の3つの約束の紹介
(2) 自己紹介・ダック・ワーク(チェックイン)
(3) 目的と目標
(4) 「会話」「対話」「議論」の違いとは?
(5) ワーク1 「会話」「対話」「議論」の違いとは?
(6) ワーク2 「会話」「対話」「議論」の違いとは?
(7) 「会話」「対話」「議論」の違いとは?~「対話」が必要なわけ
(共創的対話のワーク)
(8) LEGOを使って話してみましょう
(9) チェックアウト、閉会
■話題提供者からのコメント(かっきーさん)
「『対話について対話する』ー私たちは、何のために、どのように対話したいのでしょうか」
というテーマで話題提供を行いました。以下がプログラムの概要です。
1. ダック・ワーク(チェックイン)
ー少数のLEGOブロックを使って、この場にいる方の多様性、同じ言葉でも頭の中のイメージはことなることに気づきました。
2. 目的と目標
ー今回のワークショップの目的と目標を確認しました。
3. 「会話」「対話」「議論」の違いとは?
ー参加者のみなさんが4人グループになって、「会話」「対話」「議論」の違いについて、WHO、WHERE、WHY、HOWのフレームで対話し、全体で共有しました。
4. ワーク①「会話」「議論」「対話」の違いとは?
ー「会話」「対話」「議論」の中の、「対話」がある場合とない場合の違いについてワークを通じて話しました。
※話し合いのゴール:「ふれあい」とは何か、2人で話して小学校6年生が分かるような定義を作る。
5. ワーク②「会話」「議論」「対話」の違いとは?
ー「会話」「対話」「議論」の中の、「対話」がある場合とない場合の違いについてワークを通じて話しました。
※話し合いのゴール:避難所のルールづくり。避難所(小学校体育館)に避難しなければならない状況が発生したとき、各家庭のペットを連れてきていいかどうかについてどうするか。
6.「会話」「議論」「対話」の違いとは?~「対話」が必要なわけ
(共創的対話のワーク)
ー旅行アイデアについて、アイデアを重ねていくワークを行いました。
7. LEGO を使って話してみましょう
ーLEGOを使って、理想的な避難所を作品として作成し、語り合う。「問題の外在化」など、ことばを人の外に置いて話し合うことの効果について考えました。
8. チェックアウト
―今日の気づきについて話しました。
今回、参加者のみなさんに、「会話」「対話」「議論」について主体的に対話していただきました。全員が合意することがゴールではなく、重なる意見、重ならない意見が出ていました。実際の日常では、「会話」「対話」「議論」を行ったり来たりしますよね、というご意見もいただきました。
「会話」「議論」「対話」の違いに関するワークでは、「ふれあい」「避難所でのペットの扱い方に関するルールづくり」について「対話」を挟む/挟まないで話し合いをしていただきました。対話があるとスムーズに議論が進むことを感じられるワークを作りたいという意図があったのですが、参加者のみなさんがそもそも「相手の話を否定しない」傾聴の姿勢をお持ちだったので、ワークとしてあまり機能しなかったと感じています。次回実施するときは、「対話」だけでなく、「会話」のルール、「議論」のルールも共通のものを提示してやってみて、「対話」があるときとないときを明確に体感できるようにチャレンジしたいです。
LEGOワークは、ホワイドボードや付せんに書き出して対話することと似ている部分があると思っています。アンケートに「盛り込み過ぎでは」というご意見もありました。LEGOのワークをじっくりやってその効果を探究し、LEGOがない時はどんな工夫ができるのか、というテーマで話すワークをやってもよいと考えています。
■コーディネーターのコメント(たたま)
会話、対話、議論、この3つの中で 普段あまり使わない、しかしファシリテーションではよく出てくる「対話」に関して、ちょっと変わった切り口を提供していただき関心しました。また個人的には人数や内容は、対話<会話<議論の順と思っていましたが、話の進め方やまとめ方で、会話<対話<議論の順というのがとても新鮮で、目からうろこでした。自分自身の意見が結構硬直化しているとも感じ、とても良い学びになりました。ありがとうございました。そしてLEGOもとても楽しかったです。
■アンケート抜粋
・レゴを使った、自分には新鮮な形での対話ができて楽しかったし、話しやすかったから。
・ちょっと盛り込み過ぎでは?
・レゴの使い方がとても参考になりました。
・レゴも使ってできたので
・理解はできたもものの、なんとなくわかったというよりも、フワッとした状態がなかったため。