第24回 その1:2005年11月12日 「リス研活動報告」〜ダイアログできる人たちになろう!〜関西支部

第24回関西地区研究会議事録 その1

■日時:2005年11月12日(土)13:30-16:30
■場所:ウィングス京都
■テーマ1:『リス研活動報告』〜ダイアログできる人たちになろう!
■出席者:24名
■担当者:リス研メンバー=加藤、荒金、三枝、舟橋

0.背景&趣旨
  ・リス研というのは、組織変革に関心の高い人たち(主に企業系)
  が集まって、組織を変えようと思ったらどんなポイントを押さえ
  なくてはならないのだろうか、ということを議論しているプロジェクト

  ・ここまでの活動経緯、および議論のなかで「これは大事な考え方
  だ」と思う に至った内容を紹介する。その上で、特に重要だと考え
  る「ダイアログ」に焦点を当て、その勘所を理解した上で、組織
  変革に関して皆が興味を持てる対話テーマを選び、実際にダイ
  アログをやってみる 「自分が気持ちよくしゃべりたいだけの雑談」
  でもなく、 「結論を出すことに明確にフォーカスされたディスカッ
  ション」でもない、ふわふわとした浮遊感を抱きながら、思考の
  深淵に入る体験

1.オリエンテーション
  (1)アイスブレーク
  ・全員で握手しながら自己紹介
   (2004年4月の関西定例会で松田氏が紹介してくれたワーク)
  (2)チェックイン
  ・発言したい人から1人ずつ、現在の心境やその他話したいことを
  一言ずつ

2.リス研会長、加藤より活動報告
  ・レジュメに沿って「リス研発足の経緯」「主な活動内容」「基本となる
   考え方」等について 紹介

3.ダイアログのテーマ選び
  (1)ポストイットにダイアログしたいテーマを書く
  (2)各自5票ずつ投票(1つのテーマに5票のうち複数票入れても
   よい)
  (3)投票上位のテーマの中から好きなテーマを選び、5〜6人の
   チームを結成 

  <選ばれたテーマ>
   ?「毎朝ワクワクする気持ちで出社できる会社とはどんな会社?」
   ?「自律的な組織はどうしたら作れるか&平社員の立場で組織
    変革を推進するにはどうしたらいいだろう?」(併合テーマ)
   ?「なるべく少ないルールで良い行動を引き出すには?」
   ?「会社は本当に必要か?&首都を京都に移したら?」(併合
    テーマ)

  <その他候補にあがったテーマ(得点順)>
   ・「幸せに働くとはどう働くことだろうか?」
   ・「自律的な個人とは、どんな人のことを言うのだろう?」
   ・「日本の良さって何だろう?」
   ・「嫌いな上司とつきあう方法」
   ・「熟年離婚」
   ・「住み心地のよい街にするには?」
   ・「仕事の量と質ってどっちが大切なの?」
   ・「"赤提灯"はどのように復権できるのだろう?」
   ・「家庭と趣味の両立」
   ・「青少年を健全に育てるにはどうすればいいだろうか?」
   ・「アンチエイジングしやすい社会とは?」
   ・「安全な場を作るにはどうすればいいだろうか?」
   ・「健全な夫婦とは?」
   ・「子どもをのびのびとさせながら、うまく操縦する方法」

4.ダイアログ(1時間)
   ・4チームに分かれて実施。ファシリテーターは特に定めずに

5.全体でのふりかえり
  (1)各グループ代表者からの発表及び自由な意見交換
  (2)チェックアウト
   ・発言したい人から1人ずつ、ダイアログの感想や現在の心境を
   一言ずつ

<ふりかえりで出てきた意見>
  (1)いろいろな人の多様な意見が聴けた
   ○ふだんじっくりと話し合う時間がなかなか持てないので、
    貴重な機会になった。
   ○自分と他人の軸や枠がそれぞれあるということに気づいた。
   そこにダイアログの価値があるのではないか。
   ○話し合いの中から、いろいろなキーワードが拾えた。
   ○1つの事例からどんどん話が膨らんで楽しかった。
   ○学生同士、夜中にダイアログ的な会話をすることが多いが、
   今日は別の世代の人と水平な立場で話し合えてよかった。

  (2)言いたいことが話せた
   ○自分のために時間を使ってもらった感じで嬉しい。
   ○自分の体験を話せてスッキリした。
   ○自分が言いたい、と思っていた意見も、自然な流れの中で
   他の人が代わりに言ってくれた。
   ○指名されたから話す、というのではなく、話さない人でも
   それなりに満足しているのではないかと思う。
   ○ダイアログは「組織のアイスブレイク」だ。
   ○「否定されない」のは良い。

  (3)何だか気持ち悪い
   ○心地よい時間だったが、このまま続けてこの先に何があるの
    だろう?
   ⇒(提案)ダイアログとディスカッションを同じテーマ、同じ
    メンバーで、モードを切り替えながら実施すると、その違い
    がわかるのでは?
   ○1人がどのくらいの長さで話すのが適当かがわからない
   (少し長く話しすぎに思える)。
   ○「結論を出さなくてよい」というルールは楽であると同時に、
   しまりがない。誰かにしめてほしい感じだ。
   ○話し合いのルールもダイアログの中で決めてはどうだろう?

  (4)気持ち悪いのだが・・・
   ○自分のモヤモヤに、さらに他人のモヤモヤがプラスされて、
   頭の中が大変な状態になるのだが、他人のモヤモヤを聴いて
   いたら自分のモヤモヤはたいしたことないなと変な自信が
   わいてきた。
   ○話し合っていくうちに、自分の中で考えが形をつくりはじめる。

  (5)もしも信頼関係のないメンバーでダイアログをしたら?
   ○今回のメンバーはすでに信頼関係の土壌ができている
   メンバーだったが、そうでない場合にどう展開するか試して
   みたい。
   ○ファシリテーターは、信頼関係が築けているメンバーだと特に
   要らないが、敵対的関係にあるメンバーなら絶対に必要だと思う。

  (6)「Yes/No型テーマ」はやりにくい?
   ○「会社は必要か?」という閉じた問いかけだと答えが限定
    されてしまう。 「会社とは何か?」というテーマ設定の方が
    自由に対話できるのでは?  


ゆっくりと語りだす参加者たち じっくり話す・じっくり聴く
加藤氏のグラフィックで思いを整理