第60回 その1:2009年1月10日 ファシリテーターに役立つ(?)論理力入門関西支部

第60回関西支部定例会報告 その1

■日 時:2009年1月10日(土) 13:00〜16:30
■場 所:大阪市立中央青年センター A棟 2号室
■テーマ:「ファシリテーターに役立つ(?)論理力入門」
■ファシリテーター:久保 土居
■参加者:22名

■ねらい:ファシリテーターに役立つ論理力を向上させ、以下の3点が獲得できてい
      る。
     ●「論理力」を高めることのメリットをイメージできている  
     ●「論点を明確にする」・「論理の三角形」 の体験ができている
     ●それを「使ってみよう!」 という気になっている
    
■内容
1.アイスブレイク
 (1)「うさうさ脳診断」でグループ分け
     情報のインプットとアウトプットが、右脳型か、左脳型か、混在かを簡易
診断し、それでグループ分けを実施
 (2)5・6人のグループ内で自己紹介およびグループ名決定

2.論理的に考えてみよう
 (1)論理力・論理的とは?
    ①各自の考えをペアで意見交換
    ②主催者側の考えの紹介
    ③本日のワークでの定義を確認
 (2)論点とは?
    ①論点の考え方と要件の説明
    ②演習1の実施 個人&ペア
    ③回答の共有と質疑
 (3)論理の三角形とは?
    ①論理の三角形の考え方と例題での説明
    ②演習2の実施 個人&ペア
    ③回答の共有と質疑

3.論理力をファシリテーションに活かそう
    ①演習3の進め方の説明
    ②演習3の実施
     1)役割分担
     2)個人検討
     3)グループ検討
    ③各グループの結果を展示形式で共有化
    ④演習の考え方の共有化

4.まとめ
    ①本日の内容の振り返り
    ②質疑・感想の共有化

■参加者の声
 当日の参加者に無記名でアンケートを取りました
 参加者全員の22名から回答を頂戴しました。(ご協力ありがとうございます)
  ●大変役に立った・・・6人
  ●役に立った・・・13人
  ●ふつう・・・1人
  ●その他(あまり役に立たなかった)・・・1人
  ●無チェック・・・1人
 フリーコメント(抜粋)
  ●主張と根拠を明確にすることや前提を明らかにすることなど仕事ですぐに活用
   できることを教えていただいたので良かったです。
  ●論点について明確にする方法がわかったことがよかった。
   いろいろな論点の出し方、切り口があるのがわかって、自分流を見つけていき
   たいと思う。
  ●理論は理解したつもりでも実際にワークに入ると、構造化の階層分けがはっき
   りしてなかったり、論点の抽出に手間取ったりした。
   ワークを積み上げ、経験を繰り返すしかないかもしれないが、その作業を行う
   ワーク中心の定例会があれば参加したい。
  ●最初はフーンあたり前やんって感じで聞いていましたが、ワークを進めていく
   うちに三角形のストラクチャーで考えると相手の論理の組み立てや飛躍がして
いるところがわかるんだな、とか、それぞれの人の意見のかかわり方(ひっかか       
   り方)などが見えてくるのだなということが、わかってきました。
   論点を整理するのは難しく、もっと勉強がいると思いました。大変な準備をし
   て講座を作っていただき、ありがとうございました。
  ●・レジュメをしっかり用意していただいたのがよかった。
   ・前半 講義形式が多かった。もう少し早い時間にワークをすればよかったの
    ではと思います。
   ・最初のワークは2〜3人で共有するのではなく、グループ全体で共有すればよ
    かった。
  ●各ワークの意図、目標、取り組み方をもう少し丁寧に説明したほうが良かった
   のでは?
   基本的には思考方法のトレーニングだと思うが、例題の正否など、趣旨とは異
   なる部分に時間を取られた気がする。 等々

■ファシリテーターとしての振り返り
 ●こちらの狙いとして、
  単なる「論理力」の勉強ではなく、「ファシリテーターとして役立つ」を意識して
  プログラム設計をしたところですが、
   「こういう視点が使えたら役立ちそう」という理解・体験は獲得できたかな?!
  という手ごたえは得られました。
  反面
   「これは自分でも使えそう」
  という部分は参加者によって大きく分かれてしまいました。この点が反省点です。
  そうなった理由として次のような点があるかと思っています。
   ・ロジカルであっても、
     「前提」と認識している「事象」が違うと「結論」は変わってくる 
      だから、「前提」と「事象」(省略された分も含め)の確認が重要
     というメッセージが弱かったので、ついつい、考え方の理解よりも演習の
     正否に関心がいく傾向が見られた。
   ・演習の意図の説明不足(特に演習1)
   ・時間配分・・・もう少し余裕がいった、
   ・演習のネタが、少し難しかった       等々
 ただ、非常にうれしいのは参加者22名全員からアンケートが回収できたこと、
 泡の帰りがけに、4名ほどから、お礼と「また、やってください」と声をかけて
 もっらことが、素直にうれしかったです。