■研究会の流れ
1.アイスブレイク(アイデンティティクライシス) 【担当:今井】
アイスブレイク後、メンバーをA、Bの2チームにわける。
2.ファシリテーターの中立性についてのイメージ(ワーク)
【担当:今井】
参加者全員に対して、「ファシリテーターの中立性」についての
イメージ、疑問などを抽出する。
【発問】「ファシリテーターが中立的な状態とはどのようなもの
か?」
≪中立性を感じるシーン≫
・臆せずに物が言える状況を作り出す
・意見を公平に受け止めてもらえた時
・他の意見に対して納得できる状態
・選択肢が広く提供されている
・相乗効果を生み出す状態
≪ファシリテーターと中立性≫
・ファシリテーターにとって「中立」は前提なのか?
・ファシリテーターにとって「中立」はありえるのか?
≪そもそも論≫
・そもそも「中立」とは何か?
(既に価値観が入り込んでいる言葉ではないか)
・何に対しての中立性なのか?
(結果、目的、メンバー、コンテンツ…)
3.Aチームのワーク 【担当:今井】
テーマ:”中立とは?”について考える
今井が以下のようなファシリテーター像のファシリテーターと
なってAチームに対して参加者から中立について意見を抽出し
まとめる。
その間、BチームはAチームのファシリテーターのタイプ、メ
ンバーの心理、会議の進行状況などについての気付きをチェッ
クする。
<ファシリテーター像>(今井演出内容)
・冷静
・メンバーの意向を尊重
・意見を引き出すのみ
・時間管理をせず、流れに任せる
・書記中心
・あくまでメンバーの決定の補助者
4.Bチームのワーク 【担当:加留部】
テーマ:”中立とは?”について考える(続き)
加留部が以下のようなファシリテーター像のファシリテーター
となりBチームに対して参加者から中立について意見を抽出し
まとめる。
その間、AチームはBチームのファシリテーターのタイプ、メ
ンバーの心理、会議の進行状況などについての気付きをチェッ
クする。
<ファシリテーター像>(加留部演出内容)
・熱くなる
・自分の意見を通そうとする
・いっしょに議論する
・終了時間を決め、その中で決めようとする
・書記しない
・問題解決当事者的立場が色濃い
5.AチームとBチームの違いについて
&”ファシリテーターの中立性とは”のまとめ
【担当:加留部】
加留部がメンバーから気付きを洗い出し、今井が記録
■わかったこと!
『ファシリテーターにおいて、中立性とは柔軟性のことである』
ファシリテーターにおいての中立性は大きく分けて以下の2つ
の要素の幅の中から成り立つのではないかという気づきを得
た。
◆参加者に対して中立→合意形成型(今井演出タイプ)
Fの存在を感じさせず、参加者同士で意思決定する。
※家康タイプ=「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」
◆目的(進行)に対して中立→仕切り型(加留部演出タイプ)
Fが完全にその場を仕切り、目的を果たすために自分の
思うように会議を進める。
※秀吉タイプ=「鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス」
ファシリテーターは、これら2つの中立をその状況(参加者の
タイプ、雰囲気など)において柔軟に使い分けることで会議全
体のバンスをとっている。(参加者に任せっきりでもいけな
いし、自分が仕切りすぎてもいけない。要はバランスが大切と
いうこと)
つまり、ファシリテーターにとっての中立とは置かれた状況に
よって変動するものであって、必ずしも一定ではないというこ
とである。
ファシリテーターとは上記の2つの中立を軸とした、立体的な
動きの中で常に変動しながらプロセスの進行をしていると考
えられる。