第126回:2014年9月6日 テーマ1 福引き de 楽しく学ぼうファシリテーション 〜アイデアをドンドン出し合いキチンと整理してスッキリ合意、の巻〜九州支部

2014年9月度定例会レポート

日時

2014年9月6日(土)13:00〜17:00

会場

深見ビル A会議室

テーマ名

「福引き de 楽しく学ぼうファシリテーション 〜アイデアをドンドン出し合ってキチンと整理してスッキリ合意、の巻」

企画・進行

元「ファシリテーションかるた」プロジェクトチーム有志
小長光 信、寺崎 正信、菅井 悦子、池田 尚美(FAJ会員)

4名

参加者数(会員)

10名

一般・見学者数

1名

報告作成者

小長光 信

報告日

2015年4月8日

テーマ詳細

【概要】

「初心者もベテランも一緒に楽しくファシリテーションを学べるワーク」を作ろうと2011年6月からミーティングを重ねてきた「ファシリテーションかるた」チームが、二度目となる定例会話題提供を行いました。

今回は「かるた」ではなく「福引き」です。
話し合いに使う道具や手法をクジでゲットして、各チーム別々のやりかたで下記の設問に取り組んでもらい、後でそれぞれの話し合いの経緯を発表し合いました。

<設問>
参加者は同じ職場に勤務している設定。

その職場でインターンとして働いていた外国人青年のサミーが、所定の期間を終えてもうすぐ帰国します。
職員一同から彼へ何か贈りものをしようという話になっています。
何を贈ると良いか、話し合って合意に達してください。

会社の様子(業務内容・雰囲気)や青年の人物像(人柄、出身国、家族構成、嗜好、勤務態度など)については、当日に受付で配布した資料(A4の紙1枚)を参考とする。

<ワークのねらい>

初心者向け
「話し合いの基本的な流れを体験し、理解する」
「話し合いに様々な方法があることを知る」

経験者向け
「指定された(くじで当たった)方法が普段の自分のやり方と違う場合もあるが、トライして視野を広げる」
「異なる手法や道具を各チームが並行して使い、後で互いの経緯を比較することで、新たな知見を得る」

なお、ファシリテーションに初めて触れる方も抵抗感なく課題に取り組めるように、
「話し合いの手法を図と言葉で解りやすく説明したカードで手順を確認しつつワークを進めてもらう」
「意図開きに入るまでは、進行役もベテラン会員も『入門者が耳慣れない言葉』を極力使わないようにする」
等の配慮をしました。

 

【プログラム】

13:10〜 オープニング
  • はじめのあいさつ
  • グループ分け(4人づつの3グループになる) 
15:20〜 互いに知り合い、情報と想いを共有する
  • チーム内で自己紹介
  • 各グループの代表者が、「書く道具(下記4種類)」のクジを引く
    -ホワイトボード(大)1台
    -ミニホワイトボード20枚
    -模造紙
    -ポストイット
  • 事前配布した資料を見ながら、チーム内で「何を大切にして話し合いたいか」を話す
    (話し合いの記録には、先ほどのクジで当てた道具を使う) 
15:38〜 アイデアを出し合う
  • 各チームの代表が「アイデアを出し合う手法(4種類)」のクジを引く
  • クジで当てた手法を使って、贈り物は何が良いかアイデアを出し合う
    (書く道具は、最初のクジで当てたものを使う)
     
14:02〜 休憩

14:12〜 アイデアを整理して、結論に至る
  • 各チームの代表が「アイデアを整理する手法(3種類)」のクジを引く
  • クジで当てた手法を使って、今までに出たアイデアを整理する
    (書く道具は、最初のクジで当てたものを使う)
  • 整理した結果をもとに、チームの結論を出す
     
14:56〜 話し合いの振り返りと、発表
  • 各チームで、発表用の一覧表を作成
    話し合いを省みて、出した結論と「アイデアを出し合う手法」「アイデアを整理する手法」「全体を通して」それぞれの「良かったところ」「うまくいかなかったところ」を模造紙にまとめる
     
  • 発表
    作成した一覧表に沿って、各チームが
    「どのような結論に至ったか」
    「どんな道具や手法を使ったのか」
    「良かったところと、うまくいかなかったところ」
    を発表し、他チームからの質問に答える 
15:45〜 休憩

15:55〜 意図びらき

企画チームから、「サミーへの贈りもの」を決めるプロセスを通して、話し合いの基本的な流れ「共有→発散→収束→合意」を体験してもらったことを説明。
意見を紙やホワイトボードに書くことで話し合いを「可視化」したり、出た意見を整理して「構造化」が行われた効果も解説。 

16:15〜 感想をシェア
  • 一人ふりかえり(各自がふりかえりシートに記入)
  • 3人グループに分かれて、今日のワークで感じたことを話し合った。
  • 全員で輪になり、ひとり一言づつ感想を述べた
16:50〜 アンケート記入

17:00 終了

 

【参加者の感想(アンケートから)】

  • 意見の出しやすさと時間配分の難しさが印象に残った。
  • 今日出てきたフレームを実際にうまく使ってみたいです。
  • 家族会議でポストイットを使ってみようと思います。
  • これから手法の幅を広げていきたい。
  • 特にファシリテーションの経験が少ない方のニーズには、ド真ん中ストライクのプログラムだと思いました。
  • 難しいアイテムや手法がクジで当たらなかったのが残念。
  • もうちょっと難解な例を使った学びも欲しい。
  • 反対のことを考えるのは、アイデアを広げることになるのですよね。分かっていても、今まで実行したことはなかった。チャレンジ!(アイデアを出し合う手法のクジで「アンチプロブレム&エクストリームプロブレム」を引いたチームの参加者)

【企画チームふりかえり】

2014年9月23日に、企画チームのふりかえりミーティングを開催しました。
「良かったところ」「残念だったところ、うまくいかなかったところ」を出しあった後、今後取り組みたい課題を話し合いました。

主な課題は、
「ベテラン会員は物足りなさも感じたようなので、設問のバリエーションを増やしてハードルの高さを調節できるようにしよう」
「変化球的な珍しい手法を用意したり、道具の使用法に縛りを設けたりすることも検討しよう」
「振り返りのやり方を工夫して、各チームの話し合いのプロセスを更にしっかり比較できるようにしよう」など。

今後もプログラムのブラッシュアップを図ります。