第198回: 2021年1月9日 (土) 九州支部1月定例会 『新春特番!あなたの知らない私のファシリテーション現場話 ~"ウォロウォロ"しながらフォロワーシップでネタづくり~』九州支部

2021年1月 定例会レポート

日時

2021年1月9日(土)13:00~17:00

会場

オンライン

テーマ

新春特番!あなたの知らない私のファシリテーション現場話 ~"ウォロウォロ"しながらフォロワーシップでネタづくり~

ファシリテーター、企画チーム

【ファシリテーター】加留部貴行(FAJ会員)

【企画チーム】加留部貴行、荒武勢津子、井上真一、鮫島宗哉、鈴木智惠子、長尾郁子、藤井剛志 (全員FAJ会員)

参加者数(会員)

15名

参加者数(一般)

1名

報告作成者

藤井剛志

報告日

2021年2月8日

テーマ詳細

プログラム概要

<プログラム>

0.オリエンテーション(10分)
1.チェックイン 「名前/どこから/今年の漢字」(20分)
   過、語、慎、明、実、新、会、実、変、周、
   響、前、色、生、楽、成、極、動、絆、革、
   耐、選、瞬。
2.困っていることプレゼンタイム(45分)
   2分程考える時間。
   8人の「お悩みプレゼンター」が手上げして、5分程度プレゼン。
   基本口頭のみ。1名のみ画面共有があった。
3.休憩(15分)
4.対話①「現場話をじっくり聴こう」(55分)
   ZOOMのBORを参加者が自由に動き回ることが出来る機能使用。
   45分じっくり対話。各ルームに3名程度。
   グーグルスライドにメモを残す。
5.休憩(15分)
6.対話②「現場話からテーマを抽出しよう」(40分)
   30分じっくり対話。各ルームに3名程度。
   グーグルスライドにメモを残す。
7.テーマ別結果共有(15分)
   「お悩みプレゼンター」が情報共有。
8.チェックアウト(20分)
9.クロージング(5分)
   次回定例会案内、アンケート、記念撮影
   「今年の漢字」とともに「記念撮影」

  

<アウトプット>※来年度の支部定例会のテーマ候補案

【参加者起点で考えるテーマ】
 ○「評価と成長につながるファシリテーション」
   →人事評価などを通じて社員のやる気を引き出し評価への合意を得るには何が必要か
 ○「問いのつくり方」
   →言葉選びから質問の仕方まで参加者が発言しやすくなるためどうすればいいのか
 ○「スムーズで効果的なプログラムづくり」
   →相談や仲間づくりを意識した参加者視点に立った「教え込まない場づくり」とは
 ○「地域の課題を自分ごとにして具体的な行動につなげるには」
   →マイナスをプラスに、潜在を顕在に転換するための「本気」への場づくりのコツとは

【オンライン時代に向き合うためのテーマ】
 ○「"ニューノーマル"の中で誰でも参加しやすいオンラインの場とは」
   →参加のハードルを下げていくためにどのような工夫が必要なのか
 ○「オンラインへの不安解消の処方箋を考える」
   →オンラインへの不安を分析して期待ややる気に変えていく視点を探る
 ○「リアルとオンラインの分水嶺を見極める ~何を基準に選ぶべきなのか」
   →選択肢としてのリアルとオンラインを選択する際に考えるべき視点を探る
 ○「"オンライン元年"を振り返る」【3月定例会テーマ候補】
   →この1年のオンラインの場で起こった"あるある"を次の改善につなげていこう

【ファシリテーターのマインドを醸成するテーマ】
 ○「メインファシリテーター(MF)への道」
   →メインファシリテーターとして独り立ちするまでのプロセスを探究する
 ○「ファシリテーターの愛読書持ち寄り会 ~ファシリテーターの本棚」
   →ファシリテーションの周辺の教養やスキル意識を高めるアプローチ

【関係性を紡いでいくためのテーマ】
 ○「情報のやり取りだけでなく、考えや気持ちをシェアできる場づくりとは」
   →私たちはどうしたら仲良くなれるのか
 〇「相手に「寄り添う」とは何か」
   →相手に寄り添う気持ちを場づくりにどのようにビルトインすべきなのか

参加者コメント

・時間が短く感じた。
・困っていることが同じところがあり、少し安心感があった。
・定例会のテーマはこういうように決まっていくんだ、ということが印象に残りました。
・じっくり話すことの重要性
・とっちからかりそうなテーマなのに運営がスムーズでした。

ファシリテーターふりかえり

○13年前の「ネタ出しワークショップ」のオンライン版で臨みましたが、十分に対応できることが証明され、今後の支部の展開の一助になったことを嬉しく感じています。
○プログラムをシンプルにして参加者同士がゆったりと話ができる場づくりを意識しました。オンラインのプログラムでは進行役や講師のような立場の方の話を「聴く」要素が多いと言われる中では、今回は圧倒的に参加者が「話す」時間を取ったことで参加者の満足度や参加度が高まり、進行側も手応えを感じました。
○基本的に「共有」と「発散」の場でしたので、定例会の場でのテーマ出しの表現は少し粗削りなものでした。その結果を精査して取りまとめることは企画チームで引き取りましたが、このプロセスを参加者同士でできるようなプログラムづくりが今後のバージョンアップへの課題と捉えています。

担当者ふりかえり

○今回のワークは、「発散」に集中したプログラムでした。企画当初は日常の活動などの「大自慢大会」で考えていましたが、検討の中でテーマを「お悩み大会」に変更したことで、8人の方から手が上がり、現場の多様なリアルな姿が浮き彫りになりました。このようないくつものパターンを想定しながらのプログラム作成のプロセスに関われたことは企画チームメンバーとして大きな学びでした。
○ブレイクアウトルーム(BOR)の数と分け方は手が挙がったお悩みの数で決まり、今回のサブファシリテーターの配置はメインファシリテーター(MF)ではなく、テクニカル担当が判断し、自由なルーム間移動が可能な形にしました。ZOOMの中での柔軟な「場の作り方」が行われたことは臨機応変な対応への経験値となりました。
○2回のBORの時間を「45分~60分」と非常に長めに設定しました。その結果、参加者からは「最初は漠然としか考えていなかったけど、徐々にやれそうな気がしてきた」と具体化への意欲の醸成がされたり、「職場の問題として話を始めたけど、本当はMFデビューしたいのがホンネであることに気づいた」と本人の隠れたモチベーションも引き出すことができました。企画チームの一員として、そして参加者の一人としても、コンテンツのネタが多く上がったという成果より、「ファシリテーターをやりたい」「ワークにできそう」「一緒にやろうよ」といったこれからのやる気や希望をもたらすことができたことが最も大きな成果ではないかと感じています。
○かつてネタ探しワークをやった際、その後にテーマを具体化できず、公募でも反応が薄かったことがありました。今回のワークを通じて参加者同士で長く対話をすることが、テーマ出しの経験がない人にとっても気持ちのハードルを低くしていく効果を見出しました。これからはこのような日頃の悩みやニーズからテーマ化していくことをサポートする環境や機会をさらに創っていくことの必要性を痛感しています。
○定例会後にテーマ案のアウトプットを、満遍なく「4つの括り」で的確にまとめることができ、各テーマ一つ一つがイキイキと明確なものになりました。このアウトプットが翌日の支部拡大運営委員会での議論の骨格につながったことは、所期の目的に十分に達するものとなりました。