第19回:2005年10月1日 メールファシリテーション九州支部

第19回九州地区研究会議事録

●2005年10月定例会議事録

■日 時:10月1日(土)13:30〜17:30
■会 場:深見ビル別館2F会議室
■テーマ:「メールファシリテーション」
■担当ファシリテーター:奥田一成 、森 由香
■参加者:15名

●研究会の流れ

  1 「嬉しかったメール体験」
  2 メールコミュニケーションを考える
     「よみたいメール」「よみたくないメール」
     「困ったメール」「嬉しいメール」
  3 メールファシリテーション特有の問題を解決しよう
     「メール上で議論するうえでの困り事・問題点」
  4 faj九州MLの活用方策を考える


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■内容

1 「嬉しかったメール体験」
 ・2人でペアになり(できるだけ面識のない方と組み)、簡単な自己紹介   とあわせて、「嬉しかったメール体験」を話す。
 ・2分ずつのペアワークの後、その内容を全体に紹介。
 ・グループ分け(一日のメール受信件数順に並び、班割り。)

【ねらい】
 ・明るい話題で、気持ちをほぐす。
 ・互いのメール人生にふれ合っておく。

【参加者の体験談】
 ・各地を転々としても、音信不通にはならない。不思議に、落ち込んだ  タイミングで舞い込むことがある。
 ・年賀状にメールアドレスが書かれていると、突然連絡が舞い込む。
 ・落ち込んでいる時などにも、レスポンスが早いので救われることがある。
 ・懸賞が当たった時の当選通知メールが嬉しかった。
 ・面会したことに対する喜びを表現してもらえたこと。
  (他のツールでは体験したことがない。)
 ・演劇の役者さんとのやりとり。感想などを交換する内に、役者としての   成長度が垣間見られるようになり、嬉しい。
 ・相談を投げかけた相手から、思いの外熱心なレスポンスがあり、嬉しかった。
 ・HP経由で舞い込む仕事依頼のメール。 など

2 メールコミュニケーションを考える
 ・ワークショップ
  「よみたいメール」「よみたくないメール」/「困ったメール」「嬉しいメール」
 ・「メール道」の紹介

【ねらい】
 ・メールの書き手、読み手としての振り返り。
 ・ファシリテーションを考える前にまず、「対・個」のメール・コミュニケーションを考えてみる

【グループ発表】

  


3 メールファシリテーション特有の問題を解決しよう
 ・ワークショップ「メール上で議論するうえでの困り事・問題点」
【ねらい】
 ・問題解決型のワークショップを予定していた。
 ・あらかじめ九州研究会のML上で、同じお題で意見交換を済ませており、メールvsリアルのアウトプットの違いを検証してみようという企画だった。

【グループ発表】

  


【アウトプット比較(メールvsリアルの違いを体感)】
 ・メールでは1人の意見以上にはなりにくいが、リアルの議論では様々な意見との相乗効果が生まれる。
 ・深堀りのされ方が違う。
 ・リアル:論点の絞り方が有効に機能する。明確化される。
  メール:ぼやけてしまう。
 ・メール:発散向き。リアル:収束向き。また、収束がメールファシリテーターの重要な役割となる。
 ・先にメールで発散を行い、その後、リアルで収束を行うというのも一つの方法ではないか(今まではその逆をやっていることが多かった。)
 ・メールファシリテーションに有効なソフトウェア開発が必要なのでは?

4 faj九州MLの活用方策を考える
【グループ発表での意見】
 ・MLの目的として、?情報を得るため、?議論するために大別される。件名に工夫をすることで整理しやすくなるのではないか。Ex.【情報】○○について
 ・誰がファシリテーターなのか?=提案や議論を投げかけた人がファシリテーターをするというルールを作ってはどうか。
 ・決まり事を明確化したらどうか。Ex.新参加者は自己紹介を行うなど。
 ・"我々はファシリテーション協会ではないか!"=MLのミッション・ビジョン・バリューを考えよう。
 ・ML上で定例会へのプレセッションを行う。=思うこと、期待することなど。
 ・インセンティブ=誘引材料が必要か。(Ex.PDF Bookを作ろう!)
 ・前提条件として、?自動的に入れるようにしよう。?まずMLで自己紹介をやってみよう。
 ・活性化案?ファシリテーション体験のシェア。?定例会後、担当ファシリテーターが講評を行い、参加者もフィードバックを行う。
 ・活用編?フォーラムのボランティア募集はすぐしよう!。?MLお役立ちツール。?FAQ


担当者の感想

奥田
 不慣れなファシリテーター役を務めさせていただき、大変勉強になりました。時間管理に悩み、また、進行上の反省点も多々ありましたが、参加者のみなさまの積極的な参画がとても有り難かったです。
  メールvsリアルのアウトプットの違いを比較検証してみましたが、個人的には「想像していたほどアウトプットに差はない」という印象を受けました。やり方次第で、メールももっと活用できそうだなと感じているところです。
  今回は、課題・問題点をリストアップしたところで、あえなくタイムアップとなってしまい、予定していた核心部分の議論に突入できませんでした。(「メール上での議論の"場づくり"を考える」、「メールでの議論の質を高めよう」、「メールファシリテーターの"心得"をまとめてみよう!」の3つのセッションを積み残してしまったのです。)
 面白いテーマでもあり、「メール・ファシリテーション」は引き続き研究課題として追いかけていけたらと思っています。


  自作の初心者マークを付けての初F、とてもとても勉強になりました。こちらが導くものも、意図するものも持っていないからこそ、その場から生まれるものが愛おしく思えるのかも知れません。反省点はあるけれど、これをステップに、場数を踏むことに躊躇せずに前進したいと思います。
  今回の学びの一つに、人は"先"を求めるものなのだというのがありました。こちらが予想していた以上に先に進むことを求め、自らゴールを作って進んでしまう。こういった、臨場感のある進行にも対応できる余裕を持ちたいと思った次第です。
  興味深く、また、積み残しの核心部分についても、続編として回を重ね、みなさんでアウトプットを作れたら最高だと思っています。ぜひ実現しましょう。貴重な機会を頂き、ありがとうございました。

以上