●2006年2月定例会議事録
■日 時:2月4日(土)13:30〜18:00
■会 場:深見ビル 1F(D会議室)
■テーマ:「こまったちゃん対策」
■事例報告:今井 達也(情報提供 太田)
■担当ファシリテーター:今井、太田
□研究会の流れ
1.アイスブレーク
2.こまったちゃんの洗い出し
3.こまったちゃんなりきり会議
4.こまったちゃん対策
5.今日の感想
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■内容
1.「アイスブレーク」
【ねらい】
・グループ内の信頼関係構築
・困った状況を思い出し、次のセッションへ備える
【概 要】
5つのグループにわかれ、グループ内で自己紹介とともに困った体験について話し合う。
2.「こまったちゃんの洗い出し」
【ねらい】
・どのような人が困った人なのかを洗い出し、グルーピングする。
【概 要】
今までの会議、打合せ、話し合いから単なるおしゃべりまでありとあらゆるコミュニケーションの中で、参加者から見て「こまったちゃん」を洗い出して付箋に書いき、グルーピングをする。
<ポイント>
予定ではグループ内で付箋のグルーピングをするはずだったが、あまりにも多様化したため、F(今井、太田)が5つにグルーピングした。
3.「こまったちゃんなりきり会議」
【ねらい】
・こまったちゃんになりきることでこまったちゃんの気持ち、考えなどを理解する。
・グループ内Fがこまったちゃんに対してどのように対処すれば言いかをリアルに考えてもらう
【概 要】
5つのこまったちゃんタイプから参加者の投票で以下の2つに絞り込む
・反論マニア困ったちゃん
・消極的困ったちゃん
その後、各グループで困ったちゃん役2人、参加者役2人、ファシリテーター役1人という設定で、以下のテーマからひとつを選んでもらい、討論する。
・F協会の10年後をビジョンを描こう
・税金の無駄遣いをなくするためにはどうすればいいのか?
・今からの子供たちに何を学ばせるべだろうか?
・日本が超高齢化社会を生き抜くためには何をすればいい?
・どうすれば地下鉄七隈線を利用するのか?
その後、各グループで振り返りをし、全体での発表を行った。
<ポイント>
当初の予定ではこの後に、同じ困ったちゃん役を演じた人たちで集まって、困ったことをする原因を探るようにしていたが、このセッションですでに解決策を試みている参加者役の人およびファシリテーター役もいた。そのため、今のグループをくずすとそのアイデアが消失してしまう危険性があるので実際に参加者に今後の流れを聞いてみる。結果、今のグループのまま対策を考えていくことに決定。
4.「こまったちゃん対策」
【ねらい】
・対策を考え、それぞれの現場にいるであろうこまったちゃんに対策を使ってもらう。
【概 要】
自分たちが対策を考えたいタイプ(反論マニア、消極的)をどちらか選び、洗い出しのセッション同様、付箋と模造紙を使い対策を考える。
<ポイント>
各グループが対策を考えるな中、あるグループは「そもそも会議とは何か?なぜこまったちゃんに困っているのか?」ということを考え、発表した。これは今回のテーマを覆す斬新な発想。
5.「今日の感想」
【ねらい】
・感想をシェアし、今後の職場などで活かす。
【概 要】
以下のような意見が出た。
・なんで困る?→自分が困ってるから→気楽にいこう!
・こまったちゃんを理解することが重要
・よいFはこまったちゃんに困らない!
■担当者の感想
とても冷や冷やだったけど、楽しかったです。なぜ冷や冷やだったかというと、自分たちが想定していたプロセスデザインが崩れ、その場その場でプロセスを考え、全体を収束へ向かわせないといけなかったからです。なんとか収まりがつきましたが、こういう冷や冷や感がF能力を引き上げていくのだと思いました。また、最後にでた「そもそも会議とは何か?なぜこまったちゃんに困っているのか?」については衝撃的でした。要は何を基準にこまったちゃんと呼ぶのかの定義がこのWSには抜けていることをズバリと突かれたからです。やはり、事前条件、定義などは大切だと感じました。
今回のテーマは、実は「太田さんにFデビューをしてもらおう!」という裏テーマがありました。それもなんとか上手くいったのではないかと思います。こうやって、どんどん未経験者がFをすることでより実践的なFを育てていける、そんな定例会になっていって欲しいです。 今井
今回、初めて、皆様の前でサブではありますが、ファシリテーションをさせていただきました。細かい配慮が必要であるという印象を持ちました。いろいろとこちらの不手際からまずい進行を行ったところもありましたが、皆様方の活発な意見交換により、一定水準の成果を収めることができたと思います。そして、違うアプローチで対策を考えたグループがひとつありましたが、こうしたグループが出てきたということは、私どものファシリテーションは成功でなかったかと思います。といいますのは、私たちが設定したプロセスデザインは、原因―対策というひとつの視点から作られたものでした。対策を考える場合、たとえば、フィッシュボーンダイアグラムを使って、理想と現実を設定し、それを埋める手段をプロットしていく方法も考えられるかと思います。そして、そうした新たな視点を加えることで、議論はより深まっていくかと思います。ありがとうございました。 太田