FAJ九州支部 4月定例会報告 記録・辻 桂子
■タイトル『なぜ会議で議論できないのか?
〜参加型会議を目指す「ファシリテーション」とは?』
■担当 吉本精樹さん、古賀弘規さん
■日時 2008年4月5日(土) 13時~17時半
■場所 深見ビル4階会議室
■参加人数 50人(会員38名、非会員12名)
■配置 6人〜7人×7の島
■レポート
13時
① アイスブレイク
「会議が上手くいかないと思ったことがある人?」
「ほぼ、100%」
@辻 完璧な会議を経験したことがある人ってのも聞いてみたかったです。本当に
そんなものがあるのだろうか? と思いはじめたら気になってきました。
まず、これぞ会議っていうものを体感してみたい気分です。
アイスブレイク「不機嫌なワークはイヤだ!」
1はまっています
2お花見しました
3驚いちゃったよ
各グループに別れ、3つのテーマで1分間自己紹介をする。そのとき、他の人は「それで?」「なるほど」という掛け声をかけながら話を聴く。タイムキーパーを決める。
@辻 これって、餅つきのようなタイミングがいるねぇ。なんて声が聞こえていました。
主旨は、積極的に聴くということでしょうか、集中度は増しました。
タイムキーパーがいたにもかかわらず、終了時間はばらばらでした。
「それで」にもタイミングがいるけど、「そこまで」にもタイミングが必要です。
②ワーク 会議のロールプレイング
Aグループ分け
各自6ピースに分けられたジグゾーパズルの1片を持ち、ジグソーグループをつくる。
Bワーク
aロールプレイング「おもちゃ会社ドリームカンパニー」のストーリー説明。
配役・ロールプレイングのやりかた説明。
b役割分け
ジグソーパズルに書かれた番号により、ロールプレイングゲームの配役分け。
配役ごとに集まって、役づくりミーティングをする。
(取締役営業部長・製造部長・営業課長・購買課長・技術主任・営業担当)
ex.営業担当
要領が悪い、目立ちたくない、課長の言いなり、面倒は嫌いなので、キャラにふさわしい科白や俳優にあてはめてイメージつくりをした。
c擬似会議
プロジェクト会議の1回目の設定で、2時間の会議の冒頭20分を再現した。
@辻 私は営業担当でしたが、キャラにあわせてアドリブでしゃべるのは難しい。俳優さんを尊敬してしまいました。私たちのチームは休憩時間にみんなのキャラクターを公開しあって、「なるほど、それで!」と納得しあいました。
③ 休憩15分
14時半
④ ワーク ワールドカフェ風
オープンカフェのような雰囲気で話し合う、話をテーブルの紙にメモする方法説明。
Aグループ分け
B〜C〜D ランダムに集う方式
B「どうすればよかったのか?」について語る 20分
集まった人で、なんとなく話す。
C「ファシリテーターを決めて」語る 20分
ファシリテーターを決めて、話す。
D「御誓文・諸法度」のポスターをつくる 30分
ファシリテーターを決めて作業する。
@辻 私たちのグループでは、図表を使うことで全体像を把握しやすい面と図表に
囚われて意見を出しにくい面があったように思いました。それは、ひとりと
みんな、進行役と参加者がはっきり対比されるので、同じ事を主語を入れ替
えてどちらにも書くことになったから。でも泡の会で、ここから「ひとりの
思いをみんなに」「参加者の思いが全体に」反映されるように、ファシリテ
ート=促進=することがファシリテーターの役目なんだという発見をしたグ
ループの話を聞いて、なるほど〜〜深い読みだ!と納得しました。
⑤ 休憩5分
16時
⑥ 発表
グループで会議に大切なこと3〜5ヶ条を発表
*発表された資料写真を添付
@辻 この発表は、かなり興味深い結果をもたらしました。「なぜ会議で議論できない
のか」という発問に対する解決策が非常に多種多様でありながら、それぞれ説得
力があり、大変共感できました。現場の会議には百人百様の悩みがあるのかもし
れませんが、その解決方法をみんなで考え、納得できる成果を出すことができ、
いい体験になりました。会議ひとつとっても企業や団体の組織文化や個人の感性が
くっきりと現れるのですね!
⑦ 議論する会議をロールプレイング「商品アイデアコンテスト」 30分
Aグループ分け
最初のジクソーグループ
B商品開発ワーク
設定「小学生男の子向けの、アナログ+デジタルなおもちゃの開発」を最初のメンバーと一緒に、<議論(参加)できる会議>として再現(試行)する。
C開発したおもちゃのプレゼンテーションコンテスト
プチ泡で投票する。
*コンテスト作品写真を添付
@辻 優勝したのは「チョロピュ〜」でした。
4月の定例会は古賀さん、吉本さんによるファシリテーションフォーラム2008のトライアルでした。「なぜ会議で議論出来ないのか」というタイトルに対して、みなさんの関心は非常に高く、参加者はほぼ50人。そのうち非会員参加者は12人でした。
担当のお二人にインタビューしてみました。
「なぜ会議が出来ないのか」と言う発問に対して各グループから多様な回答がでたことに、手ごたえを感じました。この分科会は初心者向けでしたので、12人の初心者とトライアルできたことはファシリテーターにとっていい経験になりました。今回の体験を踏まえて、多少プログラムを変更しようと考えていますが、おおむねこのような内容で分科会を開催する予定です。レポートを読んで、参加したいと思われた方、またはこの分科会を薦めたい方に是非声をかけてご参加くださいとのことです。