第165回: 2018年1月13日 (土) 九州支部1月定例会 『新年に真剣に信念バトル:その対立を解き明かすアプローチあります!』九州支部

2018年1月 定例会レポート

日時

2018年1月13日(土)13:00~17:00

会場

福岡市 NPO・ボランティア交流センターあすみん セミナールーム

テーマ

新年に真剣に信念バトル:その対立を解き明かすアプローチあります!

ファシリテーター

河野 梢子、山根 弘和(いずれもFAJ会員)

参加者数(会員)

22名

参加者数(一般)

6名

報告作成者

河野 梢子

報告日

2018年2月7日

テーマ詳細

プログラム概要

しばしば対立する信念。
コンフリクトはファシリテーターとしてさばけるようになりたいところ。今回は「信念対立解明アプローチ」という、医療分野で研究開発された信念を解き明かすための技法を用いて、対立した信念を解き明かす方法についてワークを行った。

【目標】
1)信念の構造を知る
2)信念の対立を解明できる技術「信念対立解明アプローチ」を知る
3)信念対立解明アプローチをちょっと使ってみようと思う

【グランドルール】
自分に対して:妥協しない
相手に対して:個人の攻撃をしない
終わってから:根に持たない、守秘義務を守る

【アイスブレイクでグループ分け】
類人猿診断(チンパンジー、ゴリラ、ボノボ、オランウータン)タイプに分かれてもらい、違う診断の人同士で3人ずつのグループを作成した。

【インストラクション】
「信念対立解明アプローチとは」「対立を解き明かす技法:3つの解明術」について、インストラクションを行いながらワークを進めた。

【ワーク1:解明術壱号をやってみる】
その1(10分):グループ内で信念を付箋に書き出して、シェアする。
対立度と興味関心度の2軸に分けて、いずれもが高い信念を1つ選んだ。
その2(10分)選んだ信念について、契機と志向性に分けてみた。

【ワーク2(15分):解明術弐号をやってみる】
「それって本当?」という問いをうたがいながら、信念の成立根拠をぐらつかせた。

【ワーク3(15分):解明術参号をやってみる】
「共通の目的、ゴールはないか」について探した。

【振り返り(40分)】
「W:わかったこと」、「T:次やってみたいこと」について、1つのグループ内(5分)→2つのグループで(10分)→3つのグループで(10分)振り返りを行い、全体でシェアした(10分)。

【プログラムの振り返り、MFへのFB】(10分)
KPTを用いて行った。

参加者コメント

・合意より解明を目指すことが有意義!!急がば回れ
相手がそう考える背景(志向性)ときっかけ(契機)を考えることが大切と分かった
解決じゃなくて解明でいいんだ
あらかじめ対立を作った方がよい
手法を試してみたい
自分の信念を疑う、相手の信念をゆるませる
そのまま仕事でいかせそうです、ありがとうございました
ファシリテーションを積極的にやってみたいなと思いました
信念、志向性の違いがわかりにくかった
言葉の定義、言葉の理解
進め方、パワポはとても参考になりました
オリジナルに作り上げたのがよかった
ワークのやり方が少し難しかったです(信念を1つ選ぶ、志向性・信念・契機を書くなど)
ブラッシュアップして全国でやってください

ファシリテーターふりかえり

今回、FAJで(多分)初ワークにチャレンジしました。

内容が大変哲学的で、理解が難しく、参考図書も長い期間をかけて読み込んで準備を進めてきました。

当初は不安も強かったのですが、参加者の方には概ね満足いただけたようで安堵しております。また、みなさんが意欲的に取り組まれ、こちらが目標として設定していた以上のことを目指している姿を見て、テーマに対する関心の高さを感じました。

プログラムに関する具体的なFB(例:言葉の定義、対立が起こりやすい環境づくりなど)もいただけましたので、今後ブラッシュアップしながら全国行脚を目指していきたいと思います。

担当者ふりかえり

新しい分野での取り組みを二人のMFが果敢に取り組み、参加者も一緒に作り上げていこうという情熱と一体感のあるワークでした。参加者一人一人が、「信念対立」という身近な課題に直面しつつ、苦労しておられることを実感しました。ファシリテーションの一つの分野として確立していく出発点となることを期待しています。