2018年3月3日(土)13:00~17:00
福岡商工会議所 会議室407
社会やチームを変えるチカラが湧いてくる「コミュニティ·オーガナイジング」 ~共感を呼び起こし、行動を引き出すアプローチを体験しよう~
上原 敬子・栗原 咲子・江上 哲平(いずれもコミュニティ・オーガナイジング・久留米)
40名
1名
柴田 喜幸
2018年3月31日
0.開場
任意の4人グループに着席を促しました。
1. オリエンテーション(10分程度)
会場説明・スタッフ紹介・スケジュール説明・各班でチェックイン(@60秒)を行いました。
2. COとは/パブリックナラティブとは/ストーリーオブセルフ①
続いて下記の⑴~⑶のミニ講義やワークが行われました。
⑴ CO(コミュニティ・オーガナイジング)とは
:「自分以外の他者が共有した目的を
先の見通しが立たない不確かな状況下で、
達成する責任を引き受けること」
⇒*仲間を見つける営み
戦略(HEAD)+ナラティブ(HEART)が行動(HAND)に結びつく
*スノーフレークリーダーシップモデル
(雪の結晶のように関係を連鎖させていくイメージ)
⑵ パブリックナラティブとは
「人は戦略だけでは行動しない」(M.ガンツ)
:「一緒に行動する仲間を増やすために
行動を起こす原動力となる価値観を伝える」
⇒物語を伝える
⑶ ストーリーオブセルフ
自分の語りたいストーリーを決め、
困難⇒選択⇒結果 の順にフォームに則って準備(5分)
@2分で発表、相互コメントを4分し、その後、全体でリフレクションをしました。
3.関係構築
休憩後、関係構築のセッションに入りました。講話+ワークで構成されました。
⑴ ミニ講話 関係構築のために
① 市民活動で必要とされる関係には、
関心===========関心
<Aさん> 価値観の共有 <Bさん>
資源===========資源
という構造の中で、互いの関心が相手の資源にクロスに結びつき、
そこから価値観の共有が生まれる、と考える。
② 価値観を共有した関係づくり
5つのstepに則って進める(詳細略)
(2) ワーク「関係構築演習」
*ペアになり、一緒に活動する仲間をよく知るための対話の練習
*共有する価値観・関心・資源を探る
特に、価値観を得た原体験を共有する
A(オーガナイズする人)⇒B(される人)に質問
「なぜその活動に取り組もうと思ったか」
「それはなぜあなたにとって大事なのか」 から始める
(関係構築8分⇒振り返り2分)
4.まとめ
今回のまとめで閉会となりました。
⑴今日の内容は、ご自分の今後に活用できそうですか
かなり活かせる 15人
少し活かせる 14人
あまり活かせない 2人
無回答 2人
⑵参加し印象に残ったこと
*自己開示は難しいがこんな方法を知って収穫
*自己開示の重要性
*「ストーリーオブセルフ」は参考になった
*「ストーリーオブセルフ」の展開が面白かった
*全体に、ナラティブアプローチの考えが根底にあると感じた
*難しいが使えると思う
*価値観を持ったころを思い出した
*関係構築にはステップがある
*価値観の共有の大切さと楽しさと難しさ
*「仲間を見つける」ための「価値観の共有」がその後の信頼関係につながり、活動の力になるということに気付いた
⑶わかりにくかったこと
*「価値観」からのスタートは戸惑った
*関係構築のワークシートが難しかった
*COの全体像とのつながりが分かりにくかった
*価値観開示の時間が短かった
*スライドやビデオのスクリプトは配布してほしかった
⑷これからやってみたいこと
*「誰が私の仲間か」と言う問いはパワフルな問いなので、この問いを活かして自分のコミュニティを成長させる問いを考えたい
*傾聴
*自己紹介にストーリーで活かしたい
*COJの勉強、理解を深める
普段のワークショップとは参加者の雰囲気も違い、良い緊張感の中で進行することが出来ました。皆さんからの問いの鋭さにより、改めて気付かされた事も多く、我々の学びも深まった有意義な場でもありました。
ペアワークや振り返りの場においても、良い質問が深い関係構築に繋がることを肌で感じることができ、貴重な体験をさせて頂きました。皆さんからの頂いた価値のあるフィードバックを次のプログラムへと繋げ、更に良いものにしていきたいと思います。
突然、自分の物語を語り、隣に居合わせた人と関係構築していくなどと、戸惑いや難しさもあったと思います。ワークショプで体験した、人との関係を作り、「物語」を語ることで困難に立ち向かう勇気を得ていく過程を、何かしらの形で活かして頂けたら幸いです。
最後に皆さんと一緒に写った笑顔の写真が、とても印象的でした。皆さん本当にありがとうございました。
「自分の価値とそれを支える原体験の共有から関係を構築していく」という、ある意味根源的、そしてある意味置き去りにしてきたものを、こうして洗練された形で提示されたことは大変感動的でした。
どのようなコミュニティで活用するかにより、最初の自己開示の調整に留意は必要かもしれません。
いずれにしても、この考え方とメソッドは、職場でも、プライベートでも、社会市民活動でも広く応用していけると思いました。
CO久留米の皆様、準備を含め、ありがとうございました!