第177回: 2019年4月6日 (土) 九州支部4月定例会『新元号「令和」が発表された週末だから、未来を語り、アクションを起こそう!!』九州支部

2019年4月 定例会レポート

日時

2019年4月6日(土)13:00~17:00

会場

福岡市NPO・ボランティア交流センター あすみん セミナールーム

テーマ

新元号「令和」が発表された週末だから、未来を語り、アクションを起こそう!!

ファシリテーター

上野 翔大郎(FAJ会員)、小長光 信(FAJ会員)、河野 梢子(FAJ会員)、吉村 浩(FAJ会員)

企画チーム

上野 翔大郎(FAJ会員)、小長光 信(FAJ会員)、河野 梢子(FAJ会員)、吉村 浩(FAJ会員)

参加者数(会員)

30名

参加者数(一般)

5名

報告作成者

吉村 浩

報告日

2019年6月16日

テーマ詳細

プログラム概要

新元号「令和」が発表されて間もない平成31年4月6日に、「新しい時代の行動のきっかけを作る対話の場を設けたい!」という想いで、「OST(オーエスティー):オープン・スペース・テクノロジー」という手法を活用するワークショップを企画しました。

1 導入:以下の4つを説明

1)企画意図、「問い」
2)今日のゴール
3)今日のお約束
4)今日の流れ

2 アイスブレイク1:席替え(10分)

「通勤・通学時間(分単位)が短い順に黙って並んでください」というお題で円状に並んだ。

3 アイスブレイク2:レディネスを高める(15分)

参加者の興味関心、情熱をささげていることは何かをお互いに知る機会になるように、「ファシリテーションを学ぼうと思ったきっかけ」「今実践していること」「将来実現したいこと」を書いたA4用紙を持って、自由に相手を換えながら1対1で自己紹介をして歩いて回った。制限時間7分とし、7人以上を目標に行った。

4 インストラクション

「OSTとは」、「4つの原則」、「主体的移動性の法則」について説明した。

5 テーマ出し(20分)

話し合いたいテーマがある人は、A4用紙にテーマ・自分の名前を書いて前で1分間スピーチを行い、掲示板(話し合いたい時間帯、場所を示すホワイトボード)に貼った。

6 マーケットプレイス(15分)

参加者は興味があるテーマの紙に自分の名前を書いた付箋を貼って、話し合う仲間づくりをした。

7 分科会①(1時間)

話し合いの結論をまとめる「成果記入シート」(「令和〇年までに何を実現するのか」、「そのために各自まずは何のアクションを起こすのか」、「〇年までに何を行うのか」のフレームが書かれたA3用紙)を配布し、分科会終了時に指定の場所への掲示を説明して分科会を開始した。

・・・休憩しながら各チームの「成果記入シート」の共有(10分)・・・

8 分科会②(50分) 

分科会①と同様に進めた。

9 成果記入シートの共有(5分)

10 まとめ

参加者コメント

・参加者が前向きで向上心のある人が多く、多様な業種の方がいた。
・かなり使えそうで、いろんな意見が聴けそう。
・(アイスブレイクで席替えをしたが)隣にいる人は運命の人だったか。
・(主体的移動性の法則で蝶や蜂として分科会を)離脱できる空気感って作れるのだろうか。機能する条件があるのか。
・分科会毎での進め方には、ファシリテーションスキルが必要で難しかった。
・分科会①、②に分けてあったが、通しでやったらどうだったろうか。
・成果シートの記入がしにくかった。

ファシリテーターふりかえり

<チームとしてのふりかえり>

今回の定例会は、「新元号発表直後にOSTをやると、中長期的な目標に関する対話が盛り上がるのでは?」というアイデアをきっかけに企画しました。しかし、準備段階では、それぞれ違う現場を持つ人たちが集まる「月に1度の定例会」という場でどんなテーマが出て、どれだけの熱意を持ってアクションまでつながる対話ができるのか、不安を抱いてもいました。

当日を迎えてみると、普段より参加者が多く、様々なテーマが提案され、どのグループも熱心に話し合っていたので、実施できて良かったと思っています。OST未経験の参加者も多数いらっしゃいましたが、全体的にスムーズに動いていて、自発性を引き出すOSTの効果が出ているのかなと感じました。

ただ、テーマが多岐に渡って相互の関連性が薄かったためか、「蜂」や「蝶」と呼ばれるグループ間を移動する人の出現が少なく、OSTのダイナミズムは味わい足りなかったかもしれません。また、テーマを出した方は具体的なアクションプランが産まれたようでしたが、他の方はどうだったのかハッキリ見えなかったことも、ひっかかっています。

実施時間に関しても、今回は3時間半という短い時間でのOSTへのチャレンジでしたが、1回ずつの分科会の時間が短かく感じられ、半日バージョンでのOSTをやるにあたって、もうひと工夫が必要だったかな?あるいは、朝から夕方までの長時間開催にするなどの試みをやってもいいのかな?と思っています。

アンケートで、「ためになった」「自分の組織でもOSTを実施してみたい」とのコメントを多くいただきました。実践へと繋がる学びを持ち帰ってもらえたようで良かったです。各現場でOSTを実行されたら、どんなことが起きたか教えていただけるとうれしいです。

<メンバー個々のふりかえり>

今回の定例会では、初めてMFとして前に立って話をしました。テーマ出しを担当しましたが、参加者の方々が予想以上に積極的に発表してくださり、時間を持て余すことも少なく、無事終えることができました。ただ、発表数が多くなり、テーマ出しの予定時間を若干オーバーしてしまいました。担当者として、事前準備やトラブル想定とその対応方法の勉強が足りなかったので、今後改善していきたいと思います。

定例会をチームで作り上げる過程やそれを実行することは、受講するだけよりもはるかに学びが多いと感じました。今後も積極的にチャレンジしていきたいです。(しょうちゃん)

それぞれの現場での「令和○年までに実現したいこと」がどんどん発表され、話し合われている様子はとてもエネルギッシュでした。ただ、「FAJで〇〇を実現したい!」というテーマを掲げる人が現れなかったことは、少し残念な気もしています。この組織の利用価値が会員にあまり認知されてないのかも?と感じました。(おさみつ)

今回の定例会は「体験さえしたことがない『OST』というファシリテーションの手法を使ったワークショップの話題提供者となる」という、私にとってハードルの高いものでした。実は、OSTについて勉強したいと思っていた頃に今回の企画があがり、「チャンス!」と思ってチャレンジすることにしました。一人ではなかなか進まない勉強や実践も、定例会の企画に携わることでひとつずつ身に着けていけるFAJの場、仲間に感謝しています。(河のっち)

これまで、自分の組織の中での会議ファシリテーションやワークショップを主体に活動しており、参加者の属性が異なる定例会での話題提供をするつもりはありませんでした。

しかし今回、企画チームに声をかけてもらって初めて体験したところ、プログラムを作る過程でメンバーから多くの学びをいただいたり、当日は参加者の様々な反応も見ることができ、もっと早くから話題提供やっておくべきだったと思いました。

FAJ会員ならOSTを知っている人が多いだろうと思って、自分の担当するインストラクションを軽く考えていたのですが、プログラムの途中で行った手挙げアンケートで、OST未経験者も多いことが判りました。迷った挙句、結局予定した時間内の進行を優先したのですが、もう少し丁寧に説明した方が良かったかなと思っています。(よっし~)