【FAJ九州支部 2008年10月度定例会報告】
■ テーマ『リーダーシップ・カフェ』
〜「リーダーシップの本質って、何だろう?」
■ 担 当 佐藤 衛、伊東和幸
■ 日 時 2008年10月4日(土)13時〜17時
■ 参加者 41名
■ 会 場 (財)福岡県中小企業振興センター
福岡市博多区吉塚本町9番15号 092-622-6230
■ 配 置 セッション1〜机のまわりにイスを4〜5脚配置:9グループ(テーブル)
セッション2〜掲示ボードの前に半円形にイスを配置:8テーマ
■ 今回の目的
チームワークを高めたり、組織を変革したり、成果を上げて行くためには、
大切なファシリテーションとリーダーシップ。
今回は、リーダーシップに焦点をあてて、理論や偉い人の話ではなく、参加者自身
の体験をベースに、「リーダーシップの本質」を考える。
・リーダーのタイプもいろいろだし、そのリーダーシップのスタイルもいろいろ
・リーダーは、組織の方向性を決めること?〜「何を(What)」
・リーダーは、定められた目標を達成すること?〜「どうやって(How)」
・リーダーは、フォロワーとの関係など、状況によって違う?
【報 告】
13:00〜 オリエンテーション
FAJや定例会の趣旨と目的をおさらい
初参加の方の自己紹介
13:15〜 チェック・イン
イントロ〜本日のテーマの趣旨と目的
自己紹介、ワールドカフェについて、リーダーシップについて
13:20〜 セッション1:体験からリーダーシップについて考える
このセッションのゴール:「リーダーシップの本質に近づくために
『大切な問い』は何ですか?」という「問い」に答える
対話その1(30分)
まず、参加者自身の心に残る「リーダーシップ体験」を一つ思い出しても
らう。どうしてその体験が心に残ったのか、その「リーダーシップ」の
あり方のどういうところがよかったのか考える。
※話す人、聴く人がともに、特に印象に残った点などを模造紙に書く
対話その2(20分)
テーブルごとに一人「ホスト」を決め、「ホスト」以外の人は、「ゲスト」
として、別のテーブルに移動。「ホスト」は、そのテーブルで話されたことを
新たにきた「ゲスト」に説明、「ゲスト」は、前のテーブルで話されたことで
特に印象に残ったこと、考えたことを話す。
対話その3(20分)
前回同様、「ゲスト」は、別のテーブルに移動。対話その2と同様に進める。
対話その4(20分)
初のテーブルに戻る。これまでどういう対話がなされたか、どういうことを
感じたかを報告しあう。リーダーシップの本質に近づくために『大切な問い』
を考える。
『大切な問い』をテーブル毎に、2〜3つ作って、ポストイットに書く。
休 憩
テーブルの模造紙を掲示ボードに貼る。
『大切な問い』のポストイットを、会場中央の模造紙に貼る。
休憩中に、他のテーブルの模造紙や『大切な問い』を眺める。
☆ テーマの例 ☆
・リーダーがリードしているもの。
・なぜかリーダーになっている人は、なぜリーダーになったのか。
・目的を達成できなかったリーダーはリーダーシップが無かったと言えるのか
・愛情が無くてもリーダーシップは発揮できるのか。などなど
15:15〜 セッション2:リーダーシップの本質をより深く探る
このセッションのゴール:
参加者それぞれが、リーダーシップの本質についてより深く考える。
・『大切な問い』の共有
・『大切な問い』に分かれての対話
〔進め方〕
テーブルから出されたリーダーシップの本質に近づくために『大切な問い』
について共有
参加者自身が、探求したい『大切な問い』に分かれて、リーダーシップの本質
について対話
手法としてはOST(オープン・スペース・テクノロジー)
参加者は、途中で自由にテーマを移動することができる。
16:25〜 対話の振り返り
『大切な問い』について、ポスターセッションを行う。
「リーダーシップの本質」について、キーワードとその背景などを簡単に、
参加者からヒアリングする。
17:00〜 チェック・アウト
【感 想】
○組織において、変革したり成果を上げて行くためには、プロセス設計と決定に導くリ
ーダーシップが重要な成功要因ではないでしょうか。組織としての方向性や答えが見つ
けにくい今日、関係者の納得感と、組織のトップ、ミドル、ボトム、それぞれにおける
リーダーシップのあり方が問われています。
FAJ九州の定例会という多様で幅広い参加者がいる場で、参加者自身の体験をベース
に、「リーダーシップの本質」を考えてみました。「リーダーシップの要素やスタイル
もいろいろ」ということが認識できました。リーダーシップを考えるきっかけにしても
らえればと思います。(伊東)
〇「うちの上司はリーダーシップがない」とか、何気なく、「リーダーシップ」という
言葉を使っていますが、「さて、それって何なのか?」というと、結構、難しい。
今回のワークショップは、リーダーシップのあり方の多様性について、感じていただく
ことを第1のゴールとして、企画してみました。そして、そこからさらに進んで、「で
は、自分はどうするのか」という問いにつながっていけばよいなと思いながら。
で、後半のセッションでは、ある意味、自然にそういう形になっていったのかなという
気がしました。例えば、「リーダーになりたくてなるリーダーではだめだ」、「よいリ
ーダーがいなくても成果があがるためには」、「自立的なリーダーが次々に生まれてく
るためには」といった議論が、個人的には印象に残りました。
こうして自然発生的に議論が深まっていくところが、ワークショップの醍醐味だなと感
じた次第です。(佐藤)