新潟サロンFanii 2010.12月 例会報告『振り返りを楽しく振り返る』新潟サロン

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日本ファシリテーション協会 新潟サロン 12月例会報告
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■テーマ:「ファシリテーションの質を高めるプロセス 〜振り返りを楽しく振り返る〜」
■日 時:2010年12月26日(日)13:00〜17:30
■場 所:新潟市万代市民会館(新潟市中央区)
■ねらい:ファシリテーションの基本の基本である「振り返り」にとことんこだわってワークを展開する。そのゴールとして、今回、参加してくれた方には、「振り返り」をしたいと思ってもらいたい。
■担当F:田頭篤さん(FAJ東京支部運営アソシエイツ)、振り返り担当:浅羽雄介さん(FAJ東京支部)
■参加者:24名(新潟サロン会員7名、他支部会員3名、非会員14名(内新規8名))
■内 容
□あいさつ(13:00) 新潟サロン(Fanii)世話人 
□チェックイン(13:05) 以降、田頭篤さん ホワイトボードを囲んで、椅子のみ扇形で
・手あげアンケート(ファシリテーション、上級、中級、初級?)
・ゴールイメージ
振り返りをしたいと思ってもらいたい。
・今日の内容
オリエンテーション▲潺帽峙銑ワーク1ぅ錙璽2イ泙箸瓠▲ロージング
・グランドルール
よく観る(場を見て追加もあり)
・参加者のロール
100%参加
・FAJの学び方
参加+協働⇒創造+学び
□ミニ講義(13:15)
・何のために振り返りをするのか。
起きたことを確認することから学べることが多い。
・体験学習のプロセス
体 験

同 定 何が起こったか? どんな発言があったか?

分 析 何故、それが起こったか? どんな意味があったのか?

概念化 今回の経験から何が言えるのか? 次にどう活かすか?

・コンテンツ ⇔ プロセス
プロセスの裏に見えないプロセスがある
心理 思考 関係
・ファシリテーターは、見えないプロセスに着目する。
□グループ分け(13:25)
・ファシリテーション歴の長い順から時計回りに並ぶ。
1,2,3,4と順に声を出し、同じ番号の人で集まり、グループとする。
・各グループで机を出し、ホワイトボードを囲んで扇形に配置する。
□自己紹介(13:30)
・グループ内の知らない者同士で2人1組になって自己紹介(2分)
・自己紹介終了後、その組で自己紹介を振り返る。(2分)
・その振り返りをさらに振り返る。(2分)
・グループ名を決め、グループ内で自己紹介をする。(5分)
チーム甲信越、チームYKT4、チーム新関、カップル三座
□ワーク1(13:50)
・ディスカッション(20分)
平成22年4月1日現在、新潟県の15歳未満の人口は何人か?最も近いグループには、賞品
最初に、振り返りの時の観察者を1人決定する。なるべく慣れている人がいい。
・振り返り(20分)
観察者は、輪から出て、話の盛り上がり度をシートに曲線で描き、その時起きたことをメモする。
・振り返りの振り返り(15分)
観察者から、振り返りについてフィードバックがある。そのことを踏まえ、観察者も交えて、さらに振り返りを行う。
□全体共有(14:55)
・各グループの観察者から、振り返りにどんな気づきがあったか発表
・ファシリテーターからコメント
振り返るとき、プロセスとコンテンツの切り分けがそもそも難しい。
特に、体験から同定へが難しい。同定を飛ばしてしまうか、体験から概念化へ逆回りになってしまいがちである。見えないプロセスに着目したい。
□休憩(15:05)
□ワーク2(15:15)
・ディスカッション(20分)
車の運転で迷惑行為ランキング(1〜5位)を決定する。
最初に、振り返りの時の観察者を1人決定する。ワーク1とは別の人
・各グループの結果発表
・振り返り(20分)
観察者は、輪から出て、話の盛り上がり度をシートに曲線で描き、その時起きたことをメモする。
・振り返りを振り返る(15分)
観察者から、振り返りについてフィードバックがある。そのことを踏まえ、観察者も交えて、さらに振り返りを行う。
・振り返りを成功させるポイントは何か話し合い、模造紙にまとめる。(20分)
・他のグループの模造紙を見てまわる。
□まとめ(16:40)
・プロセスとコンテンツを分けて考えることが大事
・模造紙を壁に貼る。
□ワークショップの振り返り(16:45) 担当:浅羽雄介さん ホワイトボードを囲み、椅子のみ扇形で
・問い
今日、あなたの中で何が起きましたか?(沈黙の2分)
・他グループの3〜4人でシェア
・全員で共有
気づいたことなどを数人から発言してもらう。
□クロージング(17:20) 新潟サロン(Fanii) 12月例会担当
・PR(3月例会、FAJ基礎講座、FAJ全国フォーラムの紹介) ほか
■アンケート結果
・ワーク系のセミナーは疲れますが、有意義です。まだ未消化なところもあるので、またチャンスがあれば勉強したい。
・今日は長時間頭を使いました。
・たがしーさん、あさばんさん、お疲れ様でした。“振り返り”を振り返ることは初めてでした。とても勉強になりました。
・とても楽しかったです。日ごろの活動に活かしたいと思います。
・コンテンツの魔力に気をつけよう!今日はFaniiの例会に初めて参加しました。楽しく参加できました。
・振り返りの重要性を再認識しました。でも、客観的にプロセスを振り返ることは難しいんだなと思いました。これが次の一歩につながるんですね。
・今までやっていた振り返りというのは、中途半端なものだったと思う。同定、分析で終わっていた。次につながる振り返りを意識したいと思う。
・ベテランの方と初心者の方のバランスがよく、とても居心地がよかったです。今後も引き続き学ばせていただこうと思います。
・振り返りを楽しく振り返れました。人によって同じテーマでも感じ方が違うことがよくわかりました。
・今まで振り返りをしていると思っていても、していないことに気づきました。「次はこうしたい」など。同定、分析が抜けていたことに気づきました。ファシリテーターになったとき、ウラのプロセスまで「よく観る」ことを大切にしていきたいと思います。まだまだですが、一歩ずつ実践していきたいです。さらに学びを深めていこうと思っています。
・振り返りは洞察が大きい。でも、他人との話の中で気づきを得られる。思っていたファシリテーションとは違って新鮮でした!他の参加者の振り返りを聞いて、また気づきを得ました。(コンテンツとプロセスを切り離すのは難しい、難しいことをさせていたのかもしれない、嫌いなことをさせていたのかしれない)
・振り返りが苦手で、どう振り返りをすれば次につながる有効な振り返りができるのかと思い、今回参加しました。今回の体験を生かし、プロセスを大切にしながら振り返りの時間を持ちたいと思います。
■担当ファシリテーターの感想
・「ここには私の知らないことがたくさんある」とおっしゃっていた初参加の方。「いろいろと参考になることが多かった」とは、普段ワークショップを開催する側の方の感想。ワークショップが進むと共に、みなさんの頷きも大きく、また多くもなり、それぞれの方が、それぞれの気づきを得られた様子が伺え、ファシリテーターとしてホッとしています。もう少し、体験学習サイクルの同定や、プロセスとコンテンツの区分けについて、分かりやすいインストラクションができたのではないか等、反省するところも多々あります。この「振り返りを振り返る」は、今後、東京支部でも繰り返し開催していきますので、そこへ活かすつもりです。はい、我々も、体験学習サイクルをまわしていきます。
参加頂いた方々、例会開催に向け準備頂いたFaniiの方々、東京側でサポートしてくれた振り返り隊の面々。この場を借りてあらためてお礼申し上げます。ありがとうございました。

以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。