新潟サロンFanii 2010.6月 例会報告『ファシリテーションの可能性を体感しましょう!』新潟サロン

■日 時:2010年6月26日(土) 13:30〜17:30
■場 所:アルザにいがた(新潟市万代市民会館)
■講 師:徳田太郎(日本ファシリテーション協会会長)
小藤輝正(日本ファシリテーション協会事務局長兼新潟サロン担当理事)
■担当運営委員:6月例会チーム(加藤久幸、三井田隆)
■参加者:24名(会員10名、非会員14名)(6月例会チーム含む。)
(民間企業、自営業(士業含む)、福祉関係、NPO・市民団体、公的団体、公務員) 今回は、新規11名の参加がありました。
■テーマ:ファシリテーションの可能性を体感しましょう!
■目 的:
・Faniiが、4月にNPO法人日本ファシリテーション協会(以下「FAJ」という。)新潟サロンとして発足したことを機に、FAJの徳田会長と小藤事務局長兼新潟サロン担当理事を迎えて発足式を開催すること。
・併せて公開記念セミナーとして、徳田会長と小藤事務局長の二人を講師として、参加者にファシリテーションの可能性を体感してもらうよう楽しく、そして華やかにセッションを行うこと。
■内 容
1 場の設定/受付(13:00)
・グループ分けのために、5つの島を設営(1テーブル4〜5人。Fanii運営メンバーは各テーブルに分散する。)
・受付で好きなポストイットの色を選んでもらい、読んでもらいたい名前を書いて名札ケースに貼る。最初は、好きなテーブルに座ってもらう。

2 発足式(13:30〜13:40)
○加藤世話人「新潟サロン発足」のあいさつ
・Fanii(ファニー)は、日本ファシリテーション協会新潟サロンの愛称です。
・人と組織がイキイキわくわくする新潟をつくります!
・ファシリテーションを通じた仲間づくり、情報交換、体験の場のキーステーションです。
・多様性を認め合い継続的にお互いを高め合おう!
○堀FAJ初代会長、加留部FAJ前会長からのメッセージの披露
○くす箱を割り、お祝いの垂れ幕と紙テープで華やかに演出

3 公開記念セミナー(13:45〜17:20)
○グループ分け
・テーブルに置いてある紙コップの中のポストイットの色を見て、同じ色のポストイットのあるテーブルに移動して、グループ分けをした。

○徳田会長と小藤事務局長のトークセッション(13:45〜14:25)
・小藤事務局長が、自分が所属する企業で実際にファシリテーションを活用した事例を紹介した。
・徳田事務局長が、ビジネス以外の活用事例としてFAJのファシリテーション活用支援プログラムで実践した討議型意識調査の事例を紹介した。
・事例紹介の後は、二人で掛け合い的にファシリテーションについて語る。
・これらのやり取りを、NPOを背景に持つ運営メンバーとビジネスを背景に持つ運営メンバーが、二人の講師の両側に立ち、それぞれがファシリテーショングラフィックで見える化し、華やかさを演出した。

○グループワーク(14:30〜14:55)
・グループ内でそれぞれに「チェックイン(自己紹介)」→「名前」「仕事」「参加動機」→新しい出会いにちょっと緊張気味から次第に和やかに。
・事例紹介や二人のやり取りを聞いて、二人に聞いてみたいことを質問形式にしてA3の紙に書き、壁に貼ってもらう。
○質問タイム(14:55〜15:40)
・紙に貼られた質問について、二人が応えていく。その時、なぜそのような質問をしたのか参加者に尋ねて、さらに質問の内容を深めていく。
・参加者全体で一番時間をとって共有した質問は、「中小企業では社長が絶対的であり、社員の意見を吸い上げるという文化がない場合は、どうすればいいか」というものであった。→他のグループから様々な体験談が出され、一気にファシリテーションをどうやって現場に取り入れていくのかに発展した。→徳田会長からは、自分がファシリテーターをやりますということはしないように示唆があった。(他のメンバーがお手並み拝見とばかりにお客さんになってしまう危険性が大きい。)→結局は、ゲリラ戦を試みるしかない。
・もう一つ、注目された質問は、リーダーシップの在り方についてであった。
・多岐にわたった質問を、別の運営メンバーがファシリテーショングラフィックで見える化した。

○休憩(15:40〜15:55)
○個人ワーク(15:55〜16:10)
・個人個人が、ファシリテーションについて考えてみたいことを紙に書き、壁に貼りだす。
・他の参加者と一緒になって考えてみたい質問について、自分の名前を書いたポストイットを貼る。

○グループワーク(16:10〜16:35)
・予定していたワールドカフェを撤回し、選んだ質問に集まった参加者でそのことについて話し合う。(選んだ参加者が多い質問については、2つに分かれて話し合う。)
○全体共有(16:35〜17:05)
・各グループで話し合ったことについて、各グループ3分以内で発表する。
1分で発表し、2分を他の参加者からの質問に充てる。
・発表者からは、教えてほしいと思ったのに、自分で考えることになって戸惑いを感じたとのコメントが出された。
・全員でファシリテーションのことを考える良い機会になり、ファシリテーションのことを知らなかった参加者にとっても、まさに可能性を体感してもらえた。

○まとめ(17:05〜17:10)
・質問したいことを考えることになってしまったという参加者が多いことに対し、問いを共有することの大切さが説かれた。問いに置き換えると、対話や議論が始まる。
・今回、ファシリテーターを二人でやってみて、楽だった。現場でも、ファシリテーションを他の人とやることを心がけるとよい。一人のときも二人でやっているつもりでいるといい。

○ふりかえり(17:10〜17:20)
・一人ひとりが今日起きたことを振り返る。沈黙の中に、参加者一人一人がファシリテーションのこと、自分の現場のことをじっくり考えている様子がうかがわれた。
・最後に「二人にとってのファシリテーションとは?」の問いに、徳田会長は「何でしょう」、小藤事務局長は「対話のための素敵な道具」と締めていただきました。
・発足式に行った公開記念セミナーにふさわしく、ファシリテーションの可能性について、楽しくも真剣に考える機会となり、今後の活動につながるものとなりました。徳田会長と小藤事務局長に感謝!

4 クロージング(17:20〜17:30)
・アンケートの記入について依頼。
・参加者全員が、この例会で作られたFGを貼りだした壁の前で記念撮影。

■ アンケート結果(抜粋)
・「問い」を共有するアドバイスは新鮮でした。
・ 「ファシリテーションとは何でしょう?」私自身に問いかけていきたいと思います。
・ ビジネス現場での具体的な活用事例が聞けたのはよかった。
・ 「あっ!!」という間の4時間でした。
・ いろいろな気づきがありました。「勘」「経験」も必要ですね。
・ 事例紹介の内容をもっと詳しく聞きたかった。ゝ蚕僂猟蟲銑◆崚舛┐襦→「伝わる」になった経過やる気が出た後の状況 など
・ 老子の言葉に「輔万物自然而不敢為」という言葉がありますが、ファシリテーターの基本はまさにこれかと思った。
・ 毎回参加させていただいていますが、すっきりした部分と、かえって、もやもやっとした部分が出ます。すっきりした部分と言うのは、その場に参加して、自分が成長している実感が得られることだと思います。もやもやする部分と言うのは、答えがあるようでないところ。ファシリテーションの境界がないところだと思います。
・ 徳田さんとテルさんのお話が聞けてとてもよかったです。
・ いつも使っている脳の部分と違う部分をとても刺激されました。
・ ファシリテーションの言葉を聞いたことがあるレベル参加でした。参加目的が達成できたとは思えませんが、漠然とではありますが、なんとなくは理解できた思いです。
・ 会長、事務局長がすばらしかったです。ファシリテーションの可能性を感じました。
・ FAJの目的は「全員をファシリテーターにすること」というお話はとてもよかった。
・ 2人でファシリテーションは新鮮でした。問いを生みながらの進行は、とても勉強になりました。
・ 今回、初めて参加しました。私は、産業カウンセラーですが、何か通じる部分がある様な気がしました。
・ ファシリテーターとは、黒子なんだなぁ・・・まとめない、復唱しない、指名しないなどためになりました。