新潟サロンFanii 2011.9例会報告『視点を変えて、思考を広げる』新潟サロン

■テーマ:『視点を変えて、思考を広げる 〜なんとなく“クリティカル”〜』

■日 時:2011年9月11日(日)13:30〜16:30

■場 所:新潟市万代市民会館(新潟市中央区)

■ねらい:会議の場に集まる様々な人々。とっても自己主張の強い人や、ピントはずれな人。 人は培った価値観や経験に応じて、ともすると偏った視点で論じてしまうことがあります。いつもとは違う視点で考え、話し合うことで、思考の枠を広げていきます。

■担当F:田中裕輔さん

■参加者:21名(新潟サロン会員8名、非会員13名【うち新規7名】)

■内 容

□オリエンテーション(13:30) 
・グループ分け(各5人の5グループ)
・うそつき自己紹介「名前・仕事・今回の参加動機」(ここまでは本当のこと)「趣味またはハマっていること・好きな有名人・嫌いな食べ物」(この中に嘘を一つ混ぜて、グループ内で見破る)

□チェックイン(14:00) 
・プログラム構成の説明

□グループでの話し合い1(14:10)
・「水戸黄門は最低な男である」というテーマを設定して各グループで話し合い。

□グループ発表(14:30)『水戸黄門は最低の男である』
・部下を引き連れ汚れ仕事や大変なことは部下任せ。
・権力を振りかざす、権威を笠に着ている。
・悪者の言い分を聞いていない。
・予定調和の地方自治のバランスを崩している。
・副将軍などという地位はない。越後のちりめん問屋も経歴詐称、うそつき。
・水戸藩を放置、家族を放置、自分勝手。
・上から目線、自分が正しい、独断で人を裁けると勘違い。
・暴力を振るう、罪の無い手下を痛めつける。
・身分を隠す。隠している割にいい着物を着て身分をチラ見せ、いやらしい。

□グループでの話し合い2(14:40)『テレビの買い替え』
・前提条件は各グループで設定。
・ロジックツリーを用いたフレームワーク。
・三つ程度の要素で整理。(ラーメン=麺・スープ・具)

□グループ発表(15:00)『テレビの買い替え』
・前提条件:1人暮らしの地デジ難民、12畳3世代6人家族、避難所に設置等。
・各グループ「金額」「性能」「デザイン」「価格」「販売店」「機能」「台数」「予算」等の要素による整理。

□休憩(15:10)

□グループでの話し合い(15:20)『国民投票で総理大臣を選ぶ際の判断基準』
・本日使用したフレームワーク(ロジックツリー)なども使用しながら、自由にまとめる。

□グループ発表(16:00)『国民投票で総理大臣を選ぶ際の判断基準』
・「理念」「信念」「思想」「信条」など、「基本的資質」のフレームによる整理。
・「信頼感」「人となり」「クリーン」「責任感」など、「人としてのあり方」のフレームによる整理。
・「リーダーシップ力」「プレゼン能力」「決断力」「実行力」「政治に関する知識」「ビジョン構築力」「求心力」「集金力」など、「政治家としての能力」のフレームによる整理。
・「学歴」「職歴」「政治経験」など、「経歴」のフレームによる整理。
・「外見」「5秒以上直視できる」「声がいい」「失言しない」など「外見・印象的要素」のフレームによる整理。

□まとめ(16:10)『クリティカルシンキングのための四つの姿勢』
※ダイヤモンド社「MBAクリティカルシンキング」より
・目的は何かを常に意識する。
・前提条件、おかれた状況に合わせて考える。
・イシューを踏まえた上で、「考える枠組み」を考える。
・問い続ける。(トヨタ社の5段階因果系列分析紹介)

■アンケート結果
・目的と前提条件は大事!モノの見方は大事。見る方向を変えることで違うものが見えてくる。自分の意見だけが正しいわけではない。正しいという思い込みはキケン!
・前提条件を確認することは大切だと思いました。ひとつのテーマに対して出てくることは様々で、みなさんの発想力に驚きました。視野は広がったと思います。
・初めて参加し、あっ!という間の3時間でした。楽しいだけではなく、その中に多くの悩みと気づきがありました。一つ一つかもしれませんが、学んでいきたいと思います。
・最後の“総理大臣”は難しかったです。判断基準のすり合わせがあまりできずのスタートだったので自分の中で少々混乱が…目的・前提条件をすりあわせることがポイントと体験しました。ファシリテーターとして使えるスキルを再発見しました。
・ファシリテーションについて一度研修を受け、今回の研修に参加しましたが、難しかったです。リーダーシップがとれなかった自分が分りました。そうするとテンションが落ち、参加度が低くなる傾向に気づきました。全く知らない人と話すのも大変でした。
・目的がないと進まない。前提条件を考える時間を取り過ぎた。前提条件を考えるためのクリティカルシンキングを考えるべきか。結論ありきだとロジカルに進むが、正しいとは限らない。前提条件をしぼりすぎると広い意見が出ない。でも、現実的。
・たくさんの意見をどうまとめるか、私の苦手とするところです。今回もどうまとめるか、どう意見を言ったらよいか悩んでしまいましたが、まとめて下さる方がとても素晴らしく、みんなの意見をまとめて下さって、さすがと思いました。他の人の良い所を少しでも自分の身になるようにまねして、次に活かしていきたいと思います。
・「目的を確認」「問い続ける(Why5回)」「多面的に物事をとらえる」ワークを通じて再確認でき、更に奥深さを感じました。
・目的、前提条件を明確にして、話し合いの中でも立ち返っていくことが大切だと感じました。
・ファシリテーションに必要なもの・・・目的・前提条件・問う→引き出す・・・つまり、ルールが必要=グランドルール、事前の合意があれば判断がスムーズ。
・自己紹介でウソをつく、ウソを見破るのが面白かったです。目的は何かを常に意識するということで話が効果的に収束できることがわかりました。
・前提条件の設定(合意形成)が重要であること、枠組みで考えていくか(合意形成)が重要であること、ロジックが正しければ、正しいとは限らないことが分かった。
・例会自体を「飽きさせず、参加意識を持たせ続けて、気づきを持って帰ってもらう」という目的に向けて工夫されていらっしゃるところが大変参考になりました。グラフィックの必要性・効果を改めて感じました。このような場の経験を通じて、多様性に触れたり、言葉でまとめる・発表する機会が得られたことに感謝しております。書き切れませんが、ありがとうございました。また参加させていただきます。
・久しぶりに楽しかったです。新しい会員も増えていて、スキル向上の意欲のある人が多いのに驚きです。体調と相談しながら今後も出席の方向で進んでいきたいと思いま〜す。

以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。