第26回例会「ネイチャーゲームを体験しよう2〜感覚・心・場、いろんな変化を感じよう!〜」in高松四国サロン

四国サロン第26回例会議事録(2011年4月、高松)

◆日時:2011年4月16日(土) 13:00〜17:00

◆ファシリテーター:武市誠司(たけ)(ネイチャーゲームリーダー)

◆会場:満濃かりん会館(香川県まんのう町)

◆テーマ:『ネイチャーゲームを体験しよう2』 〜感覚・心・場、いろんな変化を感じよう!〜

◆目的/狙い:
・自然との関わりを体験することで、感じる力を目覚めさせ、人との関わり方へ活かそうという企画第二弾!そして、人と自然の関わり方から人と人との関わり方を考える。
・ネイチャーゲームの体験を通じて、自然とのつながりから「場の変化」や「心の変化」を感じ合う。

◆参加者:15名(会員4名・非会員3名・NGスタッフ8名)ファシリテーター含む
※地域性 香川13名 高知1名 愛媛1名

◆内容
【オリエンテーション】(室内13:00〜13:30)---------------------------------
・「ねらい」「目標」「今日のルール」の説明と「アイスブレイク」
・今回は、自然がいっぱいのなかで「日本ネイチャーゲーム協会」のみなさんの協力により、本格的なネイチャーゲームプログラムを体験することが実現しました!
注:ネイチャーゲームのアクティビティを行うには、日本ネイチャーゲーム協会の指導員資格が必要です。

▽「ねらい」
・上記のとおり

▽「目標」
○ネイチャーゲームを体験する
○さまざまな感覚を感じる
○場の流れをつかむコツ、分かち合うコツなど、場を感じる感覚を何か一つ持ち帰る

▽「今日のルール」
○楽しもう!
○感じたことはそのまま受け入れよう!(子どものころを思い出して!)
○失敗から発見を見つけよう!

▽ アイスブレイク(室内)
・二列になってお互い向かいあい、ファシリテーターから出されたお題について向かいの人とそれぞれ2分間話合いました。
○お題は・・・
・「朝食何だった?」
・「どうやってきた?」
・「どうしてここに?」
・「ファシリテーションってどんなイメージ」
・「ネイチャーゲームってどんなイメージ」

★ちょっと紐解き
・アイスブレイク後、Fより今回の進め方と紐解きの例を説明。
・はじめに、「問い」に対し、ハードルの低い「問い」から今回のテーマへフォーカスできるように「問い」の順番を配慮しました。
・列の構成については、外の景色が見える側の列を今回初めて参加の方やネイチャーゲーム未体験者に座っていただき、できるかぎり創造しやすいシチュエーションへの気配りをしました。
・そして、なるべくファシリテーション参加者とネイチャーゲームスタッフが向かい合いになるように2列になってもらいました。そして、対話の中でファシリテーションとネイチャーゲーム互いに学びあえるようにしました。
・また、問いに対して困るといけないので、「ファシリテーションとは」と「ネイチャーゲームとは」の板書が見えるように列を並べました。
・こんな感じで、理屈よりも体験を通じてファシリテーションの雰囲気を味わってもらえたらと思います。


【ネイチャーゲーム】(屋外13:30〜15:30)----------------------------------
▽ノーズ
・ヒントに対して、動物を当てるアクティビティです。NGリーダーがヒントを一つ一つ出していきます。
・例えば、「私は、目が見えません」「私の大好物はミミズです」のようにです。
・参加者は分かった時点で、鼻を指さします。途中のヒントで「あれ?違ってる?」と思ったら、鼻をかいているふりをしたり、そのまま頭をかいたりしてOK!
・大体の参加者が鼻を指した時点で、リーダーの「私は・・・」の声かけで、一斉に答えます。
・果たしてみんな一緒の答えになったでしょうか!?
・答えは、合わなくても問題ありません。

▽目かくしイモムシ
・全員目隠しをして、前の人の肩に両手を置いて、列を作って森の中をゆっくりと進みます。
・ネイチャーゲームリーダーの周りの気配を感じる間を大切にしながらも、足元などの誘導とやさしい声掛けがとっても心地いい。

そのまま、目隠しをした状態で、
▽ 目かくしトレイル
・今度は、ひとりずつ、目隠しをして、木と木に張られたロープを伝って森の中を進んでいきます。
・目が見えないということはこんなにも心細いとは・・・。
・視覚に代わって、触覚や聴覚がフル稼働。恐る恐る前に進んで行きました〜。
・トレイル終了地点で、再びリーダーさんに誘導され、指示された場所に座って、みんながトレイルを終えるまで待ちます。さらに、心地よい風、鳥の声、、、、。
・全員終了後、ゆっくりと目隠しを取ります。
・眩しくてぼやけた視界の前に満濃池が広がります。どのようにここまで来たのかわかりませんが、素晴らしい景色でした。
・そして、最後に目隠しして通ってきたところを再確認。目隠しに感じていた世界と全く違っていました!

★ちょっと紐解き
・私たちは五感のうち、8割以上を視覚に頼っています。目隠しで視覚を遮断することで、それまで眠っていた他の感覚が一斉にめざめ、無意識のうちに周囲の自然を感じ取ろうとします。
・同じ場所でも、それまで聞こえなかった鳥の声や風の音が聞こえる様になり、今まで感じなかった土や草の匂いをかぐことができるようになるのです。
(目かくし中、複数のNGリーダーが見守っていてくれたおかげで、本当に集中して目かくしアクティビティを堪能できました)

▽ ミラーウォーク(※ネイチャーゲームではありません)
・今度は、視覚をフルに刺激します!
・大きな鏡を自分の顎の下につけて、上に向けます。鏡に映った景色を見ながら歩いて見ると・・・
・あら不思議! 鏡に映った空を見ながら歩くと空中遊泳のよう! 

▽フォールドポエム
・3人組になってひとつのポエムを作ります。作る時はお互いに相談せずに、6つの短冊折にした紙に順番に書いていきます(自分が作る時は、前の人が詠んだ詩しか見ることができません)。
・ひとりずつ、気に入った場所で十分に自然を感じながら詩を書きます。・そして次の人にやさしくバトンタッチ。
・最後に紙を開いて、みんなが作ったポエムを確認すると・・・・!?
・作ったポエムは、タイトルをつけてみんなの前で発表しました。

こんなん出来ました!

○「万能(まんのう)の池」
(1)さくらの花びら
(2)ちるちるまひるよ
(2)満濃池は
(3)ゆうゆうと水をたずさえる
(3)先人からのおくりもの
(1)水、満ちるまんのう池

(1)みんなで楽しんだ不思議でおもしろいネイチャーゲーム
(2)おもしろい人が居るから楽しいのです。
(2)ファシリテーションの人も結構“おもしろい”いやユニークな人が居ますね
(3)おもしろい(ハートマーク)おもろい(ハートマーク)楽しいね(ハートマーク)
(3)鳥のさえずり聞きながら
(1)はちきれそうな、みんなの笑顔

○「いやされるひととき」
(1)人の出す音がとても不自然に感じる満濃のほとり
(2)鳥の声が心地よい
(2)桜の花びらのじゅーたんでゲーム
(3)小鳥のさえずりに心がいやされ
(3)若葉の香りをいっぱい吸い込んで
(1)心に染み入る鳥のさえずり

○「鏡のような満濃池」
(1)どうしてかなぁ、今日はとても耳が心地よい
(2)どうしてだろう、今日は鼻も心地よい
(2)そうだったのか、こんな心地よいのはきっと
(3)風に揺られる小枝の音
(3)どこにいるのか鳥の声 チュチュチュー
(1)僕の心を静寂にする

○「スカンポ」
(1)スカンポをくわえるお茶目なさっさん
(2)スカンポスカンポスカンポって何やねん?
(2鳴かぬなら鳴くまで待つかファシリテーション!?
(3)鳴かぬなら鳴かなくても伝わるものもあるよねネイチャーゲーム
(3)ドラ、はらはら、よこみーの三人は
(1)まんのう池よこ見ながら風にはらはら舞うサクラの中でガッツリと抱きあった。

お見事!!

★それから・・・
・最後に余韻を楽しみながら満濃池が見えるフィールドで振り返り。
・丁寧にはじめの様子から今ポエムを分かち合い、今の気持ちまでに至った状況をネイチャーゲームスタッフの問いかけと共に振り返りました。
・ひとりひとり、体験した内容を思い浮かべながら分かち合います。自分への気づき、みんなとの分かち合い。

【振り返り】(室内15:30〜16:30)-----------------------------------------------
・場面は室内。体験した時に感じたことを「見える化」しました。

▽感情マップを描いて振り返ろう!
・感情をタイムラインにマッピングし(名付けて感情マップ!?)、心と場の変化を可視化し、みんなでその状況を分かち合います。

1.個人での振り返り
・ポストイットに、体験したアクティビティについて、ぞれぞれどんな感じがしたか書き出し、「感情カード」を作りました。
(NGスタッフと参加者で色を分けました)
2.全体での振り返り
・ネイチャーゲームのアクティビティーをタイムラインで区切り、「感情カード」を貼りつけ、参加者とネイチャーゲーム指導者がそれぞれのアクティビティーについて、その時どのように感じたか、可視化し、共有化しました。
・単に時系列で振り返るだけでなく、時間の長さも可視化し状況を振り返った。
3.感情曲線を描いてみよう
・今回は、紹介で実際にしなかったが、さらに模造紙に自分が気になる感情がどう変化したか、タイムラインと合わせて曲線を描くとさらに細かい感情の変化と事実との関係が見えてきます。

◇アンケートより
<感じたこと>
・ネイチャーゲームスタッフの絶妙なコンビネーションが心地よかった。この心地よさは、何から来るのか?気づかい、声掛け、問いかけ、どれをとっても絶妙!
・時間の流れに感情を書き出すフィードバックは新しく感じた。簡単にすれば子どもにも使え、そのまま使えば大人向けのフィードバックが出来そう。出てきた気持ちを深く掘り下げれば、フィードバックの質も変わってきそう。
・今回、初めて参加したが、雰囲気が良くたくさんの意見が出て面白かった。新たな出会いもあり良かったです。
・今日は楽しかったです。とっても楽しみながら深い学びを得ることが出来ました。お見事です。
・準備お疲れ様でした。ネイチャーゲーム協会のみなさんありがとうございました。とても楽しかったです。
・ネイチャーゲームとても奥が深いですね。それにファシリテーションと相通ずるものがあるとおもいますし。
・ネイチャーゲーム体験おもしろかったです。フォールドポエムは感動的でした。ネイチャーゲームのスタッフの方の声掛けがとてもうれしかったです。安心感がすばらしいと思います。私もたせるようになりたいです。
・ネイチャーゲームとは違う立場も人たちと時間を共有することによって、新しい気づきがたくさんあった。
・何かを得ようとする意識欲が参加者は高い(前回も感じた)
・はじめて出会った人と一緒に過ごした時間、とても楽しかったです。
・少しずつ、なんとなく、ファシリテーションがわかってきたような、、、。でも、もっと知りたいです。
・今回も大変ためになりました。
・一言でいうと、みなさん「真面目」真剣に取り組んでいる姿に感服しました。いつも不真面目な私でスミマセン。
・いろいろな人達がいておもしろい。
・ゆるしあいがある。空気がなごやか。後味すっきり。

<新しい気づき>
・イメージトレーニングと振り返りの技術は似ている。
・ファシリテーションのスキルがどの様なものか具体的なものが少しイメージできた。(本で読んだだけだったので)
・ゴールに向けての実務を急ぎすぎるのはあまりよくないなぁ。関係づくりと共有が大切ですね。
・ネイチャーゲームが関係の質、思考の質を高めていることに気づいた。・フォールドポエムで、関係の質、思考の質が向上しているとつながりが生まれることを体験しました。
・自然は人と人をつなげる効用があるようですね。不安や緊張、ワクワク感などみんなで共有すると早く体感をえることができると思います。
・ノーズで自分の物のとらえ方を発見して驚きました。
・ファシリテーションの考え方、大切さがわかった気がする。
・取り組む姿勢が違うので、ネイチャーゲームのフローラーニングが気持ち良いくらいに進めることができた、これぞ、ネイチャーゲーム!!
・ネイチャーゲームを共に体験し、またあらたに自然のすばらしさ、心地よさに気づきました。
・分析、振り返りの大切さを知りました。「見える化」はいいですね。
・参加者のいろんな感じ方や発見があり、自分自身のためになりました。
・改めて、すごい!!最後の振り返りは特に勉強になりました。こんな分析の仕方があったんだ、、、と。我々の反省会はいかに軽〜いものだったのか反省しました。
・会社的見方と遊び的見方が同じ見方が出来るなんて初めてで新鮮で面白かった。まとめが見やすかった。
・今、なぜギクシャクしているか大いに思い当りました。

議事録:はらはら