第65回例会「もう書くのは怖くない,自分なりのファシグラを見つけよう」四国サロン

例会の詳細

テーマ

「もう書くのは怖くない,自分なりのファシグラを見つけよう」

ファシリテーター

山際 彰宏(ぎわ)さん (FAJ四国サロン運営委員)
十川 智美(さと)さん (FAJ四国サロン運営委員)
梶川 治輝(かじ)さん (FAJ四国サロン運営委員)

日程

2014年9月27日(土) 13:00-17:00

会場

高松市男女参画センター

レポート(かじさんの感想を交えたレポートです)

9月末とはいえ,夏が戻ってきてかのようなむし暑い土曜日の昼日中。今回の例会のテーマはファシグラ(ファシリテーショングラフィック)です。会議,ミーティング等,人前でホワイトボードや紙に質問やアイディアを書くという作業,皆さん経験があるのではないでしょうか?
マジックで書くと間違ったとき消せない,何が重要なのか書いていくうちにわからなくなる,そもそも字が下手,などなどそんな不安を払しょくするためのテーマです。今回は初心者も経験者も書いて書いて書きまくる!!それと同時に意見を聞き出したり,要点をまとめたりとファシリテーターとして頭をフル回転させるプログラムでした。

アイスブレイク

A3の大きさの紙にそれぞれ呼ばれたい名前,誕生月,今日来た理由,今日得たいものを書いて,自己紹介を行いました。そしてグループ内で交代に質問する人,質問を受ける人,その場を見る人となり,「ファシグラや板書を日頃使いますか?」という受け答えをしてもらいました。みなさんの答えは様々で,毎週しているという人もいれば,去年一度やったという人まで。私も今回は初心者として学ばせて頂くことになりました。

第1セッション

アイスブレイクの後,早速ファシグラの練習に取り掛かりました。まずはマジックに慣れるために試し書きをし,ぎわさんが読み上げる雑誌の記事の内容を要約して紙に書きました。しかし皆さん同じ内容のものを聞いたのに,要約すると重要だと思った箇所は人それぞれ。ファシグラはグラフィッカーによってかなり左右されるものだということでしょうか。

第2セッション

次は決められた文章ではなく,ナマの会話を書き起こして要約してもらいます。グループの中で一人がグラフィッカーとなり,他の人たちが話し合う内容を要約して模造紙に書いてもらいました。話し合うテーマは「最近の新入社員はどうか?」「女性専用車両は必要か?」「鶏が先か,卵が先か?」の3つ。
話し合いがとても自由に行われる中,グラフィッカーの人は色使いに気を使ってみたり,イラストで説明したり,マインドマップで書いたりと工夫を凝らしていました。この意見の発散を行った後,要約するという作業に「難しい…」という声がちらほら聞こえてきました。

第3セッション

ここからが本番で,グループを組み直して仮想会議を行ってもらいました。それぞれ会社や町内会などを想定し,更にメンバー内に1人だけ「困ったちゃん」を演じてもらいます。困ったちゃんには何でも否定する人,話が長く脱線する人などやっかいな人ばかり。ファシリテーター役の人には議論を円滑に進めながら板書も行い,困ったちゃんへの対処もしてもらいます。
これにはやはり経験の差が表れ,まず議論をうまく進められる人ならば,板書も自然とまとまりました。私がファシリテーターを務めたときは困ったちゃんに提案をすべて否定され,議論が泥沼化して時間切れとなってしまいました。困ったちゃんにうまく対処しながらもうまく議論の内容をまとめるという,ファシリテーターとしてのすべての能力が問われるシミュレーションでした。

ふりかえり

最後に,振り返りとして投げられたボールを受け取った人から感想を述べてもらいました。するとやはり,ファシグラの要約の難しさ,困ったちゃん対処の苦労などを挙げる人が多かったですね。しかし,上手い人の書き方や会議の進行を見て,ファシグラのヒントを得たという人もいました。私も今回初めてファシグラについて学ばせて頂きましたが,ファシリテーションそのものがしっかりとできればファシグラも自然と上達するものだと感じました。

参加して頂いた皆さんは,周囲の議論の流れや困ったちゃんに影響されない,自分なりのファシグラのスタイルを見つけられたのでしょうか?
それでは,また次回の四国サロン例会でお会いしましょう。