★Faj富山サロン 2020年7月 例会レポート★富山サロン

◆開催概要

・開催日時2020年7月4日(土) 13:30~17:00

・場所オンライン Zoom

・メインファシリテーター(MF)もとちゃん(元平絹代)

サポート富山サロン運営スタッフのみなさん

・参加人数参加人数31名(一般8名、大学生1名、会員22名)

◆テーマ(案内文)

『ファシリテーションスキルを使って「コロナ×豪雨災害」その時私たちはどう行動すべきかを一緒に考えませんか?』
~避難行動を「カスタマージャーニーマップ」を活用して私たちの行動と思考を図式化しょう‼~

気候変動による集中豪雨で毎年全国各地で被害が起こっています。
今回は、コロナ禍で豪雨災害が起こった場合の被災者をペルソナ(架空の人物像)設定し、マーケティングのフレームワーク
「カスタマージャーニーマップ」を活用した、防災・減災オンラインワークショップにチャレンジしたいと思います。
ファシリテーションマインド・スキルをフル活用して出水期の日本で起こる多様な立場の被災者の状況を話し合い、今後の
地域社会の課題を見つけどう解決できるのかを一緒に考えてみましょう。


◆当日の進行内容

1. オリエンテーション

2. アイスブレイク  
 自己紹介を兼ねて実施

3. グループワーク1 
 多様性のある被災者ペルソナ(架空人物)を考える

4. グループワーク2
 カスタマージャーニーマップ作成
 ペルソナの行動、情報接点、感情、対策を皆で考える

5. ふりかえり
 今回やってみて分かったこと、どんなことを次に活かしたいか?

◆参加者の感想

・ペルソナになりきることで他人事を自分事に変える体験ができたこと
・体験するということでいろいろ感じました。考え方の違いや置かれた状況で自分がどう判断するかなど。興味深かったです。
・カスタマージャーニーを体験し、防災に関する考察を深められたこと。ペルソナの感情変化に寄り添うことにより、様々な立場の視点を体験できると知った。
・ペルソナを具体的にすると行動も心理状態も具体的になるため、シミュレーションに現実味が出る(参加者の意見が具体的になってくる)というのが目に見えてよかったです。
・日本のどこからでも参加できるオンラインの力を感じます。これが日常になることで、さらに支援への関係性を深めることができると思いました。
・どのレベルの豪雨災害で地域にどんな被害があったのかと言うのは規定されていたほうがより具体的な行動・感情・対応策を想起しやすかったと思います。
・ファシリテーションを全く知らない人が参加した場合を想定して、準備が必要であること。初めての人が、Fをやるには難しいテーマだったと思います。
・災害状況を全体であわせてスタートし、最後の共有でステージごとの各グループの動きを一覧にしてみるというのも面白そうだなと思いました。いろいろな立場の人がいろいろな行動をとるというところを実感できると思います。ペルソナを被災者だけでなく、自治体職員とか職場の従業員とか自治会長とか学校の先生とかいろいろにすると自助・共助・公助の動きもわかりそうです。あと、対策を考えるところを、自助・共助・公助の観点で考えていくようにすると事前対策のヒントにもなりそうだと思いました。

※その他オンライン研修会の発展性を感じましたなど多くの感想をいただきました。

◆ファシリテーターの感想

・6月に続き、防災・減災をテーマに7月例会はマーケティングのフレームワーク「カスタマージャーニーマップ」を活用したワークショップを開催しました。多様性のある被災者の課題を参加者の方と見つけ出し対策を考えて行きました。オンラインのワークショップは初めてでしたが、スタッフ・参加者の皆さんのご協力で実施できたことに感謝いたします。

・ペルソナ設定(架空の被災者)はこのワークの一番大切な部分のため、時間を長く設け、参加者の方に基本属性、住んでいる地区特徴、ステータスを埋めてもらいました。具体的なペルソナを決めたことで、その後のワークに感情移入でき他人事を自分毎にしながら取り組んでいただけたと思いました。

・オンラインではグループワーク中の支援が難しいことから、グループワークに入る前に内容や意図をはっきりと伝える必要があると思いました。今回はたくさんのワークがあったので、何をどこまですればよいかを明確に伝えきれませんでした。参加者から完成形のサンプルも進行中見れなかったので、何を求めているのかもわからなかったとの声もあり、今後オンラインワークショップでの進め方の課題も見出すことができました。

・ファシリテーション初参加の方がいらしたのですが、今回のワークショップは初参加の方にはオンライン操作もあり、かなりハードルが高かったとの意見もいただきました。開催目的は、参加者にペルソナになって考え他者理解を体験し社会的な課題を見つけるものでした。MFとしては一般の方も将来参加してもらえるオンラインワークショップにするための実験でしたが、初めての方でも分かり易くをもう少し考察したいと感じました。

・出水期を迎え全国各地で今年も多くの豪雨災害が発生し、避難行動の呼びかけがTVなどで行われています。残念ながら毎年多くの方が防災の備えをできなかったり、自分は大丈夫と正常性バイアスで避難行動に移すことが遅れて大切な命を落とされたり、被災されたりしていらっしゃいます。多くの方に「防災・減災」の必要性を理解していただくために、ファシリテーションマインドとスキルを活用したワークショップを試行錯誤しながら取り組んで行きたいと思いました。