アイスブレイク(アイスブレーク)とは、人と人のわだかまりを解いたり、話し合うきっかけをつくるためのちょっとしたゲームやクイズ、運動などのことです。初対面の場面だけではなく、ちょうどスポーツにおける柔軟体操のように、心をやわらかくして、会議などの席で人の話をよく聴く手助けもしてくれます。ばかばかしいものやちょっと恥ずかしいもの、人を知るきっかけになるもの、それとなく何かを悟らせてくれるものなど、いろいろなアイスブレイクがあります。
なお、アイスブレイクの中には、取りようによっては、特定の人を傷つける可能性のあるものも含まれています。プライバシーの保護、人種、宗教、性差、その他メンバーや会の性格、目的に合わせて、適切なものを選ぶように注意してください。
それでは、うまくアイスブレイクを選んで活用し、快適な対人関係を楽しんでください。
事務局が多数の四コママンガを用意し、一コマずつ切り離して袋などに入れておく。参加者が無作為に一コマずつ引き、自分の片割れのコマを持っている人を探してストーリを完結させるゲーム。多人数から4人ごとなどのグループ編成を楽しくやるときに効果的。
ファシリテーターが、テーマを参加者に告げる(例:ファシリテーション)。各自それについて一つの単語を連想する。参加者が順番にその単語を紹介し、次々と前の人の単語を使ってつながりのあるコントを即興で作っていく。
効果:他人の話をよく聴くことの重要性に気づく。即興力を養う。即興の面白さで場をほぐす。他人の発言を受容する。
参加者全員がお互いが見えるように立つ。一番目に指名された人がある動作をする。全員でそれをまねる。二番目の人は、その動作に次の動作を加える。全員でそれをまねる。三番目以降も、覚えている範囲で、それまでの動作をまね、新しい動作を加える。
効果:からだの緊張をほぐし、リラックスした気分をつくる。他人を受け入れる環境をつくる。
ファシリテーターが、適当なテーマを参加者に告げる(例:ファシリテーション)。第一番目の参加者は、同じ言葉を繰り返した後、自分の言葉を加える。二番目の人は、前二つの言葉を繰り返した後で、自分の言葉を加える。三番目以降も、それまでの言葉を覚えている限り繰り返した上で、自分の言葉を加える。
効果:他人の話をよく聴くことの重要性に気づく。即興力を養う。即興の面白さで場をほぐす。他人の発言を受容する。
参加者に100円ずつ出してもらう。パートナーを見つけ、自己紹介した上でジャンケンする。勝った方が、その百円をもらって、次のパートナーを探す。これを繰り返して、最後に残った二人がみんなの前でジャンケンし、雌雄を決する。大変盛り上がります。知らない人の多い大パーティー向き。この後に立食パーティーなどがあると、ジャンケンした人たちが話しやすい。
数十人から200人規模でやれる。
出身地を代表する形で全員がフロアーに地図を描くように立つゲーム。北海道出身者が右上のコーナーに立てば、本州の人は部屋の中央部にといった具合。リーダーはどこにどう地図を描くという指示はださない。参加者のコミュニケーションのもとに地図ができるようにする。時間を計ると適度な緊張感が生まれて楽しい。同じ出身地の人が見つかり盛り上がる。
血液型、生まれた順(長男女、次男女、末っ子、一人っ子)、生まれた季節(春夏秋冬)、出身地、などでグループを作る。各グループに話し合ってもらって特徴を書き出してもらう。
記録係を各チーム一人ずつ決め、ファシリテーターの出した質問に答えるアイディアを記録してもらう。質問例:丸いもの、休日で思いつくこと、赤いもの、スピード違反の言い訳、遅刻の言い訳、などなど、面白い質問を工夫すると盛り上がる。
円をつくり、左手の人差し指を左側の人の胸の前に差し出す。差し出された指をいつでもつかめるよう、右手を開いて構える。リーダーの「キャッチ!」の合図(フェイントあり)とともに、左指はつかまれないように下に逃げ、右手は隣の人の指をつかめるように閉じる。このゲームを、右と左を交代したり、メンバーが自由に号令をかけたりして繰り返す。
会場の中で、例えば窓側を100%YES、通路側を0%にして、ファシリテーターの質問に対する解答を、立位置で表現する。
ペアになって、相手の手の平の動きに顔(体)を追従させていく。体をほぐすと同時に、人をコントロールする(される)ことを体感する。
参加者が入室するときに、片側の靴を脱いでいってもらう。片方の靴だけの山ができる。全員集まったところで、自分とは違う靴をその山の中から拾ってくる。全員が靴を拾ったところで、その持ち主を、足元を見ながら探す。見つけられた人は、拾ってもらったお礼に、名前と自分に関するユニークなことを3つ教えて靴を返してもらう。全員靴を取り戻したところで、靴を返した人のユニークな3つの話を全員に紹介する。
4~6人のグループに分かれる。A4ぐらいの紙を配り、各人、自分について4つの事実を箇条書きしてもらう。ただし、そのうちの一つはウソ。各自そのリストを読み上げ、残りの人は、ウソと思うことをメモする。全員が自分のリストを読み上げた後、最初の人から順番に何がウソかをみんなで話し合い、答えを言う。
短時間で楽しく相手を知ることがでる。共通項も見つかるかも。見かけと真実の違いにも気づくかもしれません。
事前に(会のはじめに)全員に簡単な自分のユニークな経験を一行程度で書いてもらう(複数書いてもらうことも可)。他人に見られないように事務局が回収し、誰が書いたものかはわからないように、それをリストにして全員に配る。このリストをもとに、一人につき、3回質問できるというルールで、15分程度時間を与え、何人の人を特定できるかを競う。人数が多い場合(30人以上)、数人ずつのグループに分けて、グループ間で何人当てられるかを競ってもいい。質問の仕方などをグループ内で協議するというプロセスが入ってきて新しい効果が期待できる。
5~15人程度のグループに分ける。人の名前を覚えるこつをファシリテーターが簡単に紹介する(顔の特徴と名前の特徴をとらえ、連想して覚えるなど)。グループが一重の輪を作って内側を向く。最初に指名された人は、手をあげて「私は○○です」と名前を紹介する。その左の人は「私はAさんの隣の××です」という。それ以降の人は、前の人の名前をいって、自分を紹介することを繰り返す。あだなでやっても可。
ペアを組んでもらって、それぞれに3~5問程度の質問を渡し、10~15分程度時間を与えて、相互にインタビューしてもらう。ペアは知らないどうしになるようにする。ひとり余る場合は3人の組を一つ作る。全体に対して、インタビューの結果わかったことを報告してもらう。
白紙もしくはフリップチャートを配り、ファシリテータ-は次の事項を次々読み上げる。読み上げた後、約2分でそれぞれの考えていることを記入していく。
カードを読み上げる、もしくはフリップチャートを見せながら自己紹介を行う。
顔をあわせるだけ、もしくは日常会話だけではなかなか知りえない、お互いの価値観・人間性を手っ取り早く共有する。
ビンゴのフォーマットに一連の質問が記された用紙を用意する。参加者は、その質問に「はい」と答えられる人を探し、そのマスにサインしてもらう。これでビンゴゲームを行う。
申年の人、北海道出身、ハンディ20以下のゴルファー、10カ国以上行った、
全員に10~20程度の質問を書いたシートを渡す。その質問に合う人を探してサインを集める。
早く集められた人2~3人に賞を出す。
等など
フォーチュンクッキーを配る。順番にあけて、そこに書いてあることに絡めて自己紹介する。
参加者は円陣を組む。全員靴を脱ぎ、円陣の真ん中に積み上げる。リーダーは、左右異なる他人の靴を1足履くように指示する。その後、正しい靴の持ち主を探し、自己紹介して肩を貸しながら靴を履きかえる。
全員にのりのついたカードを配り、「こんにちは、私は○○です。」と書いてもらう。カードを回収し、袋などに入れる。それを無作為に引いてもらって胸に貼る。全員立ち上がって、自分の名札をつけた人を探して自己紹介する。
多人数で、二人ずつのペアを作るときに有効。名前だけでなく、何か自分に関するユニークなことを一言添えてもらうと話が弾む。
4~6人のグループに分かれる。カードを一人一枚ずつ配り、好きな色、食べ物、行きたい国、この後やりたいことを箇条書きしてもらう。お互いに見せないようにする。カードを回収し、シャッフルして無作為に配る。配られたカードを順番に声を上げて読み、誰のものかを皆が書き留める。全部のカードを紹介し終えた後、正解を告げ、誰がもっとも当てることができたかを競う。
知らない人とペアを組んでもらう。5分間時間を与えてインタビューしてもらう。その後、全員のその人を紹介する。
円を作り、両側の方に自己紹介。同じ人と両隣にならないように、複数回、円を作っていく。5回、「円作り&自己紹介」が終わったところで、ファシリテーターの指示で、1回目からの円を再現していくのだが、両サイドの相手は誰か、記憶を辿る過程で、連帯感も醸造されていく。
円をつくり、各自が呼ばれたいニックネームをつける。それを順番に紹介していき、全員のニックネームを全員が覚える。皆で順番に一人ひとりのニックネームを大きな声で呼ぶ。
円になって立ち、ひとりが体験(例「今朝コーヒーを飲んだ人!」「沖縄に行ったことがある人!)を告げる。これにあてはまる参加者が円から出て、円の別の位置に入る。
自分のマイブームを3つ挙げてもらい、ポストイットに書き出し、グループ内で紹介しあう。その3つの中から各々「ベスト・マイブーム」を決めてもらい、グループ外のメンバーと紹介し合う。最後にベスト・マイブームの内容で参加者全員を50音順にラインナップ。3つの新しいグループに編成し直す。
一人ひとりニックネームを名札に書く。輪になって最初の人が隣の人の前に行き、交互にニックネームを呼び合ってから握手する。最初の人は一つずれて同じ作業を繰り返し、次の人が最初の人と同じ作業を行う。この作業を繰り返し、輪をまわりながら全員に対して2回ずつ挨拶を行っていく。
参加者に手を取り合って円陣をつくってもらう。円陣ができたら目をつぶってもらう。ファシリテーターは、「絶対に目をあけないように、全員で正方形を作ってください」と指示する。声は出してよい。できたと思ったら、「できた!」と声をだしてもらう。それではどうぞ!できあがりまでの時間を測り、何分何秒でできたかを提示。正三角形、二等辺三角形、長方形、と形を変えてやってみる。グループ対抗で時間を競ってゲーム感覚でやるのもおもしろい。終了後、言葉によるコミュニケーションの大切さ、適切な言葉を使用することの大切さ、リーダーシップ・フォロアーシップなどを振り返る。
グループワークにおけるリーダーシップ・フォロアーシップ・自主的参加・コミュニケーションなどを体感する。
1グループ6~8名に分かれ、以下のことが書かれた、ゲーム説明書を配布。
「8月中旬午前10時、あなたの乗っていた飛行機が米国南西部の砂漠に墜落。パイロットは即死。墜落地点は予定飛行ゾーンから約90km離れている模様。また、約100km離れたところに、鉱山のキャンプがあり、作業員がいるらしい。砂漠は今、摂氏40度、正午になれば気温はさらに上昇すると思われる。あたりには砂しか見えない。あなたは、半袖のカジュアルな服装で、奇跡的なことに怪我はなかった。ポケットにはハンカチと、米ドル札が$85、コインにボールペンがある。他の生存者と共に、機体残骸から次の15のものを集めた。皆が無事生き延びるために必要と思われる順に、この15のものをランク付けせよ。」
『コンパス、パラシュート、懐中電灯、人数分のサングラス、45口径銃、本「砂漠の動物たち」、ジャックナイフ、一人当たり一杯の水、食卓用塩、ガーゼと包帯、化粧鏡、ウォッカ2本、ビニールのレインコート、航空地図』
まず始めに、自分で、15アイテムごとの優先順位付けを行う。次に、チーム内で、優先順位付けを行う。最後に、自分で決めた優先順位と、チームで決めた優先順位の得点付けを行い、得点差から、自分ひとりで結論を出した場合と、チームで結論を出した場合の違いを確認する。
得点差が小さい方が、チームのシナジー効果を発揮出来たと言える。この得点差で、チームの良さを引き出すことが出来たかどうかを知ることが出来る。
※他にバリエーション多数あり「月で迷ったゲーム」「サバイバルゲーム」「栄養学教室」・・・
このゲームは、参加者が良く知っているお伽噺や昔話の内容を聞き、絵を見た人が、まず一人に伝え、次々に6人にそれを伝えます。そして6人目の人が伝わった情報(内容と絵)をどのように再現するかを見て、コミュニケーションが、どのように歪曲され、脱落していくかなどを知り、職場等におけるコミュニケーションは、どうあるべきかを考えるものです。同時に、命令や報告の際の確認の大切さを考えさせることも出来る。
ペアになってもらう。その一人に目隠しをつけてもらう。相棒が、目隠しをつけた人と手をつなぎ、決められたルートを案内しながら歩く。森の中など頭上や足元に障害物のあるルートがあると理想的。
パートナーを信頼し、コミュニケーションすることの重要性を感じてもらう。
数人のグループに分け、与えられたA4の紙だけで、できるだけ高いタワーを作ることを競わせる。紙は各グループに30-40枚程度配布する。
タワー作りに入る前に、作戦タイムを10~15分与える。作戦タイムには一枚以上の紙に触れてはいけないと指示する。作成時間は30秒から1分。
楽しく、グループの成果を称えた上で、グループディスカッションのやりかたと、作戦のたてかたをふりかえる。
グループワークにおけるリーダーシップ・フォロアーシップ・自主的参加・コミュニケーションなどを体感する。
メンバーに紙を配り、各自で二つ折りにする。その紙の一部を切って、また二つ折りにする。この作業を3~4回繰り返したところで、紙を開き、できあがった紙を見比べる。同じ指示で紙を折り・切っても、できた形は人により異なる。多様性を学ぶことにつながる。
参加者を複数のグループに分る。スタートの合図とともに、参加者が名前の五十音順になるよう一列に並び替え、その時間を競い合う。次に同じように誕生月日順に並び替え、時間を競い合う。勝った(負けた)要因を振り返る過程で、皆が協力しあうことの大切さや、リーダー、フォロワーの役回りを学んでいく。
参加者に紙と筆記用具を配り、ファシリテーターの言葉(例:流れ星、竜巻)を絵にしてもらう。質問は受け付けない。
一方通行のコミュニケーションによって生まれる、受け手の多様性を感じる。
全員で輪になり、相手にアイコンタクトを送ってから仮想のボールを投げて受け取ってもらう。ボールの数をだんだん増やしていくと面白い。非言語コミュケーションや双方向のコミュケーションを学ぶ。
参考文献:
堀公俊 『ファシリテーション入門』(日経文庫)
堀公俊 『組織変革ファシリテーター』(東洋経済新報社)