事業内容 | 調査研究:中国支部 2022年1月度定例会 | |
テーマ | ファシリテーターのリフレクションとは?ファシリテーション力を高めるリフレクションを考察し、モデル化を試みる実験 | |
開催日 | 2022年1月29日(日) | |
会 場 | オンライン | |
講師・ファシリテーター | リフレクションチーム:山根弘和、佐竹陽一、八住 敦之、中島久樹、(中西百合):FAJ会員 | 3名 |
企画運営担当 | 青木美於,久澄園子、糸谷康宏(以上、FAJ会員) | 3名 |
参加者数(会員) | 28名 | 名 |
一般・見学者数 | 0名 | 名 |
概要 (告知文) | 【概要】 リフレクションという言葉を聞いたことがあるでしょうか。 リフレクションとは、経験学習の分野で最近特に話題になっている考え方で、振り返りや内省の意味を持つ言葉です。人は経験を通して成長すると言いますが、 経験と振り返り(リフレクション)を通して学習し成長することは、教育からビジネスまで、近年様々な場面で取り沙汰されるようになりました。 さて、リフレクションは私達ファシリテーターの成長にとっても非常に大切な考え方です。私達はファシリテーターとして日々実践をこなしていますが、実践について意図的にリフレクションすることは意外に難しく、多くの場面でせっかくの実践が放置され、学びとして回収しきれていない状況があると感じています。 リフレクションが難しい背景にはいくつか理由があると思いますが、「リフレクションのやり方が定まっていない」ということはその中でも大きな問題のように思えます。やり方が定まっていないことで「リフレクションの質が安定しない」、その結果「リフレクションをやっても意味がない」と捉えられることになり、リフレクションを実践するモチベーションが下がってしまうのではないでしょうか。そこで今回の例会では「リフレクションのやり方」を探求することを目的とし、特にファシリテーションを高めるリフレクションについて体験的に理解するワークショップを行います。 今回の話題提供者である中島さん、八住さんは以前からリフレクションのフォーマット化に取り組んでおり、特にカードゲーム形式で構造化されたリフレクション(リフレクションカード®)を実践している方です。 定例会では、お二人とリフレクションチームメンバーで重ねた「ファシリテーターのリフレクション」についてご紹介し、ファシリテーション力を高めるリフレクションについて、カードゲーム形式でフォーマット化されたプログラムを実践してみます。 なお、今回のプログラムはファシリテーター専用にカスタマイズしたリフレクションカード®のプロトタイプ版を利用します。プロトタイプ版のカードは、定例会の結果を受けて修正予定ですが、修正後もカードに関する著作権はリフレクションカード®を保有するRML( https://reflection-method.com/)に帰属しますのでご了承いただける方のみご参加ください。 今後他の支部でも開催を検討していますが、まず中国支部を皮切りに実験を始めていきます。会員の皆様は奮ってご参加ください。 【ゴール】 ・経験学習とリフレクションについて体験的に理解する ・ファシリテーターとしてどうリフレクションをしていけばよいのか自分なりに理解する |
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プログラム概要 | 【プログラム】 12:30~Miro操作説明(希望者のみ) 13:00~中国支部より定例会オリエンテーション 13:05~定例会「ファシリテーターのリフレクションとは」 オリエンテーション 第1部 14:45~休憩 14:55~定例会 第2部 15:43~休憩 15:48~定例会 第3部 16:55~中国支部よりクロージング 17:00~定例会終了・チャットにて個人的振り返り等投稿 17:10~全体終了 |
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参加者意見 (アンケート結果) |
【参加者感想】 ・カードを使うことで、質問と人とを切り分けることができていたように感じる。深いがストレートで聴きにくい問いができる。 ・事前のグラウンドルールが、実は一番大切だと思いました。問いを重ねていく事で深堀りができるのは良いけれど、問いを重ねていく責任も自覚した上で参加しないと、場合によっては不快になったり傷ついたりする場面も起こるのではないかと感じました。だからこそオリエンテーションでのグラウンドルールをきちんと説明されたのは良かったと思いました。 ・カードゲームをmiroを使って、ワークを実現したところ。オンラインの対話が中心になっているので、オンライン、遠隔で共同で実施するゲームやワークで応用したいと思いました。 ・普段の定例会と比べて、ファシリテーションの根っこに触れるような、深い話が多かったように思います。 ・質問のカードを探すのに時間がかかりました。例えば、具体化する・抽象化する問いなど、カードの場所がカテゴライズされていれば探しやすいのに。と感じました。MIROだから? ・見よう見まねを繰り返して、自分のものにしたいと思いました。 ・自分が第自分の前提を疑う、視点を変えてみる質問が多く、参考になりました。 ・三者視点から感じたことや思ったことを投げかけてみる。また、どういった立場で関わってほしいかを事前に確認しておく。 ・自分の前提を疑う、視点を変えてみる質問が多く、参考になりました。 ・丁寧な仕込み、本当にすごいと思います。ぜひ対面でカードを使いながら体験してみたいです(絶対におもしろい!!) 【自分自身のリフレクションで難しさを感じる時は?】 感情との葛藤・客観的になりづらい・思いと言葉選びのズレ。言語化がなかなかうまくできない・ふりかえりの構造は複雑で複層的。これの全体像がつかめない 【問を考えるとしたら?】 参加者の席に座ってみたら?どう感じますか?/そのとき、参加者は(相手は)どんな動きをしていましたか?/そのファシリテーションは相手のためになっていますか?/私の(あなたの)ストッパー(壁)になっていることは何ですか?/どんなカード(ツール・手助け)があればそれを成しえることができますか? |
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担当振り返り(MF含め振り返り実施)
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【運営担当振り返り】 ・3日で定員が満員になり、急遽リフレクションチームに相談し、参加者枠を増員した。リフレクションカードを使ってファシリテーターとしての振り返りに興味が多く集まった様子である。Miroという新しいツールを利用してのワークだったが、説明が丁寧だったので一定のレベル感で全員が取り組めたと思う。2名、途中で回線がダウンしたのでMiro使用において今後の課題とのことだった。 ・最近のZoomはアプリが取り込めるように改良されており、Miroもその対象になっている。Miroは使い勝手がよいので、Zoomの中で使えるMiroの採用を検討してよいのではなかろうか。 ・出欠を取る際、一覧にニックネームを付けておらず、画面上の名前との一致に苦労したので、今後はニックネームを省略しないようにしようと思う。 (今回、数名の確認が取れなかったが、最終的には人数で確認した。) ・オープニングで共有画面を使用し、定例会の基本等を画像で説明したのが定例会を進行する取り掛かりとしてスマートにできたと感じた。 ・リフレクションカードを使用した経験がなかったので、リフレクションチームの練り会に運営担当者の中から1名参加してもらったが、その後の担当打ち合わせがより深まり、やらなければならない事が明確になったので担当者の練り会参加は大切な事だと気がついた。 ・定例会当日ではあったが、リフレクションチームのメンバーと少し話ができたのはよかった。 ・Zoomアドレスは2段階方式で送ることで、参加者全員に届けることができた。今後もこの方法がよいと思う。 |
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【話題提供者振り返り】 ・リフレクションについて興味を持って頂けたのではないか。 ・問いを通じて内省につながっている人がいた。 ・Miroの使用など小さなトラブルはあったものの、大きなトラブルはなかった。 ・リフレクションとMiroの説明など、インストラクションが長くなりワーク時間が短い印象があった。 ・Miroの説明や操作に時間を要しており、事前説明を別日に設けるなど時間設定を考えたい。 ・一部ゲームのルールではない方法で進むグループがあった。(良い悪いではなく) ・4人⇨3人にすることでワーク時間を確保できるが、他者からのFBが少くなるので、どちらが目的やアウトカムに沿うのか検討したい。 ・他支部での展開を進めていきたい。 |
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報告作成者 | 青木美於 久澄園子、糸谷康宏 | |
報告日 | 2022年2月2日 |