2016年10月度 定例会【テーマ2】報告 『アンチ・グラフィック〜改めて考えるファシグラの効能と限界〜』北海道支部

2016年10月度 FAJ北海度支部 定例会報告 テーマ2
『アンチ・グラフィック〜改めて考えるファシグラの効能と限界〜』

【日時】 2016年10月1日(土)13:00〜16:30
【場所】 ちえりあ(札幌市生涯学習センター)2階、中研修室2
【話題提供者】 FAJ北海道支部 たろー(高田豊)、タカオ(佐藤貴啓)
【コーディネーター】えむ
#メインコーディネーターのイサムは、テーマ1を担当
【参加者】 ワーク参加者15名、話題提供者2名

【目的】
「そもそも、多くの会議ではファシグラなんていらないんじゃない ?」という大胆な
仮説に基づいて「そもそもファシグラって何のために必要なの?」「どんな時に効果が
あるの?」「グラフィックも万能じゃないよね、限界ってどんな時?その時ど うする?」
という根源的なテーマを探究していきます。

【内容】
アイスブレイク
今日だけのニックネーム
文字禁止のルールで名札を書き、あてっこしながら自己紹介。

仮説の説明 「会議の96%は箇条書きのみで成功する」

実験1(ごくごく普通の会議)
・模擬会議
ルール:前半7分はGしちゃだめ、手元のメモのみ
後半8分はGしてOK
・振り返り
Gの効能と限界について考察する
問い:メモとG、違いはありましたか?

実験2(箇条書き縛り)
・模擬会議
ルール:Gは箇条書きのみ
文字、数字、強調 → ○
絵、図表、矢印 → ×
・振り返り
Gの効能と限界について考察する
問い1:箇条書き以外を使いたいと思いましたか?それはどんな時?
問い2:箇条書きを各中で困ったことは?

実験3(FrのあるG、FrのないG)
・模擬会議
ルール:F&G分業、F&G兼務、FなしGのみ、の3パターンから
やりたい設定を選んで、グループ替え
・振り返り
Gの効能と限界について考察する
問い:議論の流れが大きく変わったことはある?
あった → 誰のどんな言動が起因?
なかった → どうすれば良かった?

まとめ
・ラウンドテーブルにて、各実験の振り返りの内容をシェア
・グループを変え、全体としての気付き、感想のシェア

■話題提供者から一言
【たろーさん】
カラフルで分かりやすく、芸術的とも言えるファシグラへの
アンチテーゼ(というか、そんな素敵なグラフィックの描けないたろーの嫉妬・ボヤキ)
から生まれた定例会でした。

タカオさんとの対話・議論・時には対立の中で生み出された仮説と実験。
参加者の皆さんは困惑されたかもしれません。
皆さんの現場での実践に少しでもお役に立てたなら幸いです。

アンケートやその後の泡の会の中で多くのフィードバックを頂きました。
今後タカオさんのライフワークとして、バージョンアップしていくはずです。
お楽しみに!

PS.定例会、久しぶりに話題提供してみて「企画する事の楽しさ、学びの多さ」を
改めて実感しました。
是非皆さんも機会があればチャレンジしてみてください!


【タカオさん】
ワークを企画する中で、「何を書く×誰のために書く」の9象限が
生まれ、それについて考察することで、そもそものグラフィックの効能、
ファシリテータとグラフィッカの関係性、自分のグラフィックの特徴が
生まれた経緯、などなど、グラフィックに対する認識を深めることが
できました。初めての話題提供で、ド緊張でしたが、参加者の皆さんの
優しい対応と、たろーさんの温かいフォローで、無事(?)ワークを
終えることができ、深い学びと大きな充実感を得ることができました。
皆さん、本当にありがとうございました〜。

■コーディネーターから一言。(えむ)
今回は、「そもそも、多くの会議ではファシグラなんていらないんじゃない ?」という
大胆な仮説に基に実験と実践を用いて、ファシグラが「誰に」「何に対して」効果を
発揮するのかを考えた。
グラフィックなしでの話し合いと、グラフィック有りの話し合いを比較する事により、
見える化の必要性について再認識をすることができた。
絵、図表、矢印の使用を禁じられることで、どのような時に必要となってくるかを
改めて認識することができた。
仮説に対しては、絵の散りばめられたグラフィックは必要ないが、
箇条書き・少しの記号・矢印だけで見えるかは十分であり、
自信を持って前に立ってみようと気持ちになれた定例会であった。


【参加者アンケート抜粋】
・箇条書きを極める
・グラフィックの本を読んでもっと勉強してみようと思った
・Gの効能と限界という方向から考えたことはなかった。
・自分に取り入れられる所から少しづつ実践していきたいと思う。
・グラフィックは場を促進する。場をコントロールする。
・FとGは両方あることでより効果が高まる。
・書けばいいと言うわけではなく、促進・創造を意識していくこと、
・箇条書きもっと効果的に活用したい。グラフィッカーの位置付けの明確化をして取り組むこと。