2016年9月度 定例会合宿報告 『ファシリテータートレーニング〜まわりを観る力を養う2日間』北海道支部

FAJ北海道支部 2016年9月度 定例会(合宿)報告
「ファシリテータートレーニング〜まわりを観る力を養う2日間」
【日 時】   2016年9月3日(土)13:00〜4日(日)15:00
【場 所】   ガルミッシュ
小樽市朝里川温泉2-673   0130-54-0212
朝里駅出口から徒歩約60分(札幌駅より無料送迎あり。高速使用時負担あり)

【話題提供者】   小山田 奈央(クレセント・ワークス)

【コーディネーター・合宿企画チーム】  
タカオ(佐藤 貴啓) 運営委員
いとひー(伊藤 尚代) 運営アソシエイト
あまね(橋本あまね) 会員
ちづ(上野千鶴子)  会員

【 参 加 者 】  定例会 23名(会員18名、運営5名)
泡の会 27名(会員18名、運営8名、話題提供者1名)

1. 合宿の目的
ファシリテーターとして前に立って場に働きかけていくときに、「うまくいかない」と
焦れば焦るほど、自分が閉じてしまって、参加者の状態や気持ちを置き去りにしてしまい、
ファシリテーターとして最善を尽くせない。後になって「自分を閉ざさずに、場にいる
参加者から情報を得ることができれば、最善を尽くすことができたのに」と後悔して
しまう等の経験をしたことがある人もいるだろう。
今回の合宿では「参加者を見て、聞いて情報を集める」「焦って閉じてしまわない、
自分の気持ちの整え方」について、じっくり2日間をかけてトレーニングする。

2.タイムスケジュール
■1日目 9月3日(土)
11:00 札幌駅集合  バスでガルミッシュへ(高速利用)
12:00 ガルミッシュ到着 受付
昼食
12:45 会場レイアウト変更(サークル型)
12:50 挨拶・連絡事項
(3つの約束・話題提供者紹介・合宿企画チーム紹介・合宿の目的・
スケジュール紹介)
13:00 ワーク1 開始
17:30 ワーク1終了
連絡事項(施設利用、夕食開始時間、部屋割り、翌朝の荷物出しの時間、
部屋の鍵渡し)
17:40 会場レイアウト変更(朝食用テーブル配置)
17:50 自由時間
19:30 夕食・泡の会(定例会100回記念ケーキ入刀)

    ・・・1日目終了

 ■2日目 9月4日(日)
7:00 朝食
8:00 自由時間
9:00 ワーク2 開始
12:30 ワーク2終了
昼食
13:20 ワーク3 開始
14:20 ワーク3 終了
アンケート記載・連絡事項
14:40 会場 撤収(レイアウト現状復帰)
15:00 バスで札幌駅に移動(高速使用)
16:00 札幌駅到着 解散

・・・2日目終了

3.ワークの概要
1)ワーク1 1日目 13:00〜17:30(4時間30分)
(1)「今の私の気持ち」のテーマについてクレパスで表現し、
他者(数名)と共有する。
(2)「2日間で期待していること」についてクレパスで表現し、
他者(グループ)と共有する。
(3)リーダーレスグループ体験(30分間)
(4)(3)の自己データをとる
(5)自己データを全体で共有

2)ワーク2 2日目 9:00〜12:30(3時間30分)
20名(4人×5グループ)話題提供者と企画チーム3名はグループ全体の観察者
グループでそれぞれ役割を分担し役割はローテーションし全員が同じテーマで
① 〜④の役割を体験(4ラウンド実施)し、それぞれが感じた事、観た事を共有する。
【役割】
① ファシリテーター
② オブザーバー(観察者)
③ メンバー
④ メンバー
【ワーク時間配分/1ラウンド】
・準備        5分
・話す時間     15分
・データ記入時間   5分
・分かち合いの時間 15分 
(?オブザーバー報告?ファシリテーター報告?メンバー報告)

3)ワーク3 
(1)全体観察者のデータ共有。
(2)グループメンバーへのプレゼントツールを付箋に書き込み渡し合う。
(3)ワーク1.2のまとめ

4.アンケート抜粋
・集団で話し合うこと仕事をすることとはどんなことか考えるきっかけになった。
何かグループに働きかけるときにグループの特質をしっているか、自分のことを
知っているかでとる行動が異なるのだな〜と思った。自分自身を知ることー体験する、
失敗から学ぶ事をもっとやっていきたい。
・ファシリテーターをする中でまだまだワクにとらわれていると思った。ワークの中で
参加者の方々の考えやアイディア、思い、交えていることばで知った。自分では
思わなかったことに気付けた。自分と相手を知ることで、相手の個性を活かせるワクに
とらわれないファシリをしていきたいと思う。また奈央さんの研修をしてほしい。
・楽しく学ぶことができた。感覚的に学べた。自分の良い所悪い所が分かった。
ファシリテーターになった時どうしたらいいのかヒントをもらいました。まだ自信は
ないですが、ファシリテーターになれるかも知れないと思えました。
・道具を使った話し合いの方法を知りたい。どんな道具があるのか知りたい、実践してみたい。
・参加して良かったと思いました。対話することは日常であまりないので。
・個人それぞれが"場"に与える影響。それを自分の動きでどう場を変化させ、それにより
相手を動かすことができるという事を学んだ。相手を知る、自分を知るということを
改めて時間をかけて実践してみたい。
・スタッフの皆様企画運営ありがとうございました。
・また是非合宿の企画をしてほしい。コンテンツ力のあるものであれば更にうれしい。
・ゆったりと自分を見つめなおす良い機会となりました。意識して出来ていること
出来ていないこと、無意識にできていることしてしまっていることが少し分かった
気がします。他人を見るときに「何を思っているのか?」だけでなく「行動」も意識
してみます。いつのテーマをゆったりと時間をかけて取り組めてとて も良かったです!
・周りに支えてもらっている事に改めて気づけた。言葉を発した時点で自分も関与して
いるんだと気づけた。自然体で活かしていきたい。お疲れさまでした。
・人を知ることで見ることで対話が生まれることを直に実践できたと思う。学びが
深い合宿だった。聴く・観察することで相手に的確な情報提供できるよう活かして
いきたい。話題提供者の小山田さん、本当に学んだという実感です。また合宿企画
チームのタカオさん、いとひ〜さん、ちづさん、あまねさん本当にご苦労様でした。
感謝、シェイシェイ!
・外部に実践できる内容より内部(内省)に使える内容が多かった。目的や課題がない
場合の動きや多様性の確認など今後に活かせると思います。正解のない課題の正解を
見つけにいかないこと、多様性を認め、方法を1つにこだわらないことを活かしたい。
・今までと違った観点で場を見る事ができるようになりました。自分や周りの状況を
データ化するという事を学べました。状況をデータ化することでまわりにできるだけ
フィードバックしていく、自分の可能性を広げるように動いていきたいと思います。
忙しい中企画運営お疲れさまでした。内容もロケーションも最高でした。
・人を観る力―観かたの気づきがありました。ファシリテーターのやり方、進め方は
ビジネス系では結論に進める事が確信できた。2日間ありがとうございました。
合宿という2日間の時間の進め方が自分に合っていました。居心地よかったです。
・最後の2者関係とグループのところで私は比較的グループが得意だと思っていた
けれども個々に顔の分かるグループでないと難しいと思っていたので実はグループ
ではなく2者関係の連続(集合)なのかなと思った。自分の考え方のクセを改めて
整理した。コミュニケーションにおいてこの位わかるだろう、の部分ををもう少し
丁寧にしていきたい。自分のクセをフラットに戻したいというのが目的だったので
今の自分に合った会でした。
・まわりを観る力という切り口が面白かった。普段、基本だとは思うが学んだことが
なかったので。まわりを観る、聴くことが肩に力の入った自分のファシリテーションを
柔らかくすると思った。多様な参加者のおかげでこんな感覚もあるのかと改めて
(毎回)感じた。この経験を活かす実践をしたい。
・視点や行動の違いを体験し、着目点を理解するきっかけにしたい。意見の違いがどこからくるのか分析したいと思う。
・有りすぎて何を書いていいのかわからない!!まずは1つ心に決めて行動します。
・観察することの大切さ、観察してもらうことでの大切さに気付かせてもらいました。
フィードバックしてもらい嬉しい気持ちになりました。何か今すぐということは
ないですが、きっと何かのタイミングで「あっ!」と思うことがあると思います。
楽しく有意義な合宿でした。準備などありがとうございました。
・会議に参加している相手の身体の小さな動きによってその人が今どのような気持ちで
いるのか推測することができるかも。
・言葉ではないコミュニケーション(色・線・絵)の面白さ、人から見えている自分の
姿を学んだ。自分自身をしるため、相手を知るために色・線・絵を使ってみることや、
沈黙に耐えることを活かしたい。合宿のおやつは少なめに、全体の自己紹介がほしかった。


5.合宿企画運営チーム振り返り(平成28年9月7日実施)
【方法】KPTにて?準備、?当日の運営の視点で振り返りを行った。

? 準備
Keep
・各担当者を早めに決めた。
・役割分担明確だった。
・マイルストーンを早めに決めた。
・話し合うこと毎回限定できていた。
・ワークを話題提供者に任せられた。
・外部より話題提供者を招聘したのでコーディに徹することができた。
・宿泊先(ガルミッシュ)の好意に助けられた。
・初回の打ち合わせで予定のⅯTG日を決めた。回数も適切だった。出席率高かった。
オンラインも活用したのが良かった。
・宿泊先も早めに決定した。
・4人揃って話題提供者と事前に顔合わせできた。
・実行委員⇔運営委員の構図にならなかった。
・募集時の要件を練って告知したので全日程参加者を増やせた。
・しおり良かった。
・広報を早めに開始したことで遠方からの参加者も多かった。
・運営委員(タカオ)に企画を通してくれた。
・予算も事前にある程度固定化できた。
・ちづの餌づけ。

Problem
・参加者に対する事前アクション(MLなど)もうちょっとあっても良かった。
・行き帰りの送迎バスの1人単価とか押さえきれなかった。
・過去の宿泊先のデータが残ってなかった。
・Facebookの資料置き場に置くもの理解不足。使いこなせず。
・ⅯTGのWBやノートがあがったり上がらなかったりした。
・外でのワークは保険で賄いきれたの?内容確認すべきだった。
・キャンセル待ち対策あげていたが・・・迷った。
・買い出しは複数名で行く方がいい。
・金銭負担、申し訳ない。(ⅯTGに来る際)

Try
・話題提供者が外部からの招聘の場合なら定員拡大も検討。
・5月末に企画チーム作る。
・自然を感じられる場所でやる。
・広報は早める。
・コーディと話題提供者を分ける。
・Facebookの継続
・いろいろデータ残す
・情報共有方法の確認
・保険は直接やりとりしたほうがいい
・買い出し複数でいく又は配達利用。
・買い出し、準備のためのガソリン代は合宿予算内に含められるとよい。

? 当日の運営
Keep
・準備を小山田さんと出来たことでレイアウトを試せた。
・会場準備みんなで力を合わせてできた。
・レイアウト変更スムーズだった(図示)
・各役割分担明確だった。
・10,000円安い!と褒められた。
・茶話コーナーみんな活用していた。
・ドリップコーヒー好評だった。暖かい飲み物意外とみんな飲んでいた。
・赤字出なかった。
・サプライズケーキ成功、大盛り上がり!
・部屋割りカードイラスト掲示良かった。
・一棟借り良い。(朝方まで騒いでいたので)
・HOTMOTTOの特選幕の内弁当コスパ良い。
・2日目選べるお弁当良かった。
・送迎バス組も滞りなかった。
・バスワーク良かったようだ。(属性など手上げワーク

Problem
・参加キャンセル分のお弁当のキャンセルが効かなかった。
・2日目お昼のお弁当配達が遅かった。(小山田さんにワークで繋いでいただいた)
・もっくんに朝里まで保険の控えを届けさせてしまった。
・参加者が全体に向けて自己紹介する時間が無かった。
・次の日のワークの打ち合わせにもう少し時間をとれれば良かった。

Try
・おやつが多めなら各部屋に配布
・ランスルーしっかりやっておく。
・当日役割分担明確に。
・茶話コーナーに暖かい飲み物(ドリップコーヒー)おすすめ
・キャンセルポリシーや締切日の設定をしっかり決めておく。
・おもてなし大事。
・レイアウト変更時参加者に協力してもらう時は図示。
・集合場所の目印を事前に連絡
・荷物おき場の確保

6.話題提供者(小山田奈央さん)のコメント
昨年度の定例会への参加に引き続き、今年度もお声掛けいただきありがとうございました。
わたしの場合、学びの場をつくっていく際に、時間と空間の力をかなり頼って進めて
いくのですが、今回の合宿準備委員のみなさんの、きちんとしつつ、手放すところは
手放すサポート体制は、それらにぴったりのほどよさでした
今回は、自分が普段お手伝いするような福祉や教育の領域とはちょっと違うフィールドの方
の合宿、ということで、テーマにしっかり依りつつ、その場に起きることから情報収集し、
それらを多層的にプログラムに反映させていきながら、そこにいる皆さんが何にどのくらい
興味を持ち、必要を感じ、どのくらいどんなことを共有できるか...ということを手探り
していくことが、わたし自身にとってもとても刺激的な機会となりました。それは結果
として、ここ最近わたしがしていること、しようとしていることの輪郭や色合いを普段
とは違うやり方でくっきりさせて、再確認するという時間になったように思います。
その自分自身の体験と、ご参加の皆さんがアンケートに書いてくださったことを並べて、
わたしが可能であれば手渡したいと思っていた、自分に目を向けること、時間を取ること、
他者とともに作っていく場を自分から始めること、といったことは、なんとか皆さんの
手元に渡ってくれたのではないかしら、と感じています。
合宿を基本としたトレーニングをベースにしているわたしとしては、まだまだ十分に
伝えきれているとは言えませんが、それでも、皆さんにとっての大切な年に1回の合宿を
過ごす仲間に加えてくださったこと、とても感謝しています。ありがとうございました。


7.合宿企画チームのコメント
■タカオ(佐藤 貴啓)
企画段階から関わらせて頂いて、とても学びの多い合宿でした。
「まわりを観る」ということに関しては、センス、感覚のようなことではなく、データを
取って、データに基づいて分析するという意味で、自分でももっと磨くことができそうだなぁ
と感じられて、嬉しく思いました。また、何事にも魔法の薬のような即効性の高い答え
みたいなものはなく、丁寧に、地道に、愚直に、繰り返し積み重ねていくことが大事
ということを改めて感じました。参加者の皆さん、小山田さん、企画チームの皆さん、
有意義な時間をありがとうございました!!
※泡で寝落ちしなかった奇跡にもビックリですw

■あまね(橋本あまね)
北海道支部の合宿としては珍しく話題提供者をお呼びしての実施でした。話題提供者の
小山田さんのワークは、私が今感じている課題そのものだったので、とても学びの多い
時間でした。企画チーム4人は広報やロジスティックなどに集中でき、例年以上に参加者に
気持ちよく参加してもらえる環境作りができたと自負しています。ちづさん、タカオさん、
いとひ〜さん、一緒のチームでとても楽しく準備できました。最高のチームでした!
そして参加して一緒に合宿を作り上げてくれた参加者の皆さま、ありがとうございました!

■ちづ(上野千鶴子)
今回も合宿に携わる事が出来て、本当に良い経験が出来ました。
今回の合宿では、話題提供者の方を、外部からお招きして実施することが出来ました。
奇しくも100回目の定例会との事で感慨深い合宿を開催出来て、本当に光栄に思って
おります。 実行委員もワークに没頭できる状況だったので、とても、学び多くて、
私自身を視る事(弱点や強み)を改めて知ることが出来ました。 また、泡でジックリと
参加者と談話出来た事、小山田さんが最後まで付き合ってくれたのも有り難い事でした。 (私、少々飲みすぎてしまいましたが・・・・反省中)
合宿といえば,訓練,教育,研究など特定の目的を効果的に達成するために,複数の
人々が比較的短い一定期間,泊まりこんで起居を共にしながら行う集団的活動をする
とあります。
意味を考えると話題提供者と実行委員は、分けて行えた&実行委員メンバーに恵まれた
今回は、純粋に合宿の目的達成できたのではないかと思いました。
小山田さんを招いての合宿、時間が足りないと思うほど、とにかく最高でした!!
小山田さん、あまねさん、いとひ〜さん、タカオ、本当にありがとうございました。


■いとひ〜(伊藤 尚代)
今年度の合宿は、話題提供者の小山田奈央さんの多大なる協力のもと、参加者にとって
じっくり学び、感じることができたと思います。2日間というゆったりした時間を1つの事に
集中して体験学習できたのは、合宿の醍醐味であると実感しました。また、小山田さんを
交えて事前にやり取りをする中で、テーマやプログラムを考える準備段階における学びも
あり、企画チームの一員とし関わらせていただけた事を感謝します。また、今回参加者の
方の多くから、運営についての嬉しい声もいただけたことは、企画チームとしてかけがえの
ない経験となりました。また、今回の企画チームはそれぞれの個性を活かすことのできる
最高のメンバーでした。話題提供者の奈央さん、企画チームのあまねさん、ちづさん、
タカオさん、貴重な経験をさせていただき感謝します!!