2021年7月定例会4レポート『収束手法3連発  ~集めた意見を基に話し合いを収束させていくパターンを学ぼう~ 』東京支部

調査研究:東京支部 2021年7月度定例会

テーマ 収束手法3連発~集めた意見を基に話し合いを収束させていくパターンを学ぼう~

開催日

2021年7月24日(土)

会 場

オンライン

講師・ファシリテーター

向山聡(FAJ会員)

企画運営担当

大川喜教、大島正子、[田代翼](以上、FAJ会員) 名

参加者数(会員)

23名

一般・見学者数

0名

テーマ詳細 プログラム内容 担当者振り返り 参加者コメントなど
【※本テーマの主目的・検証したかったこと】
① ファシリテーションを実施してきた中級者に対し、「発散をした後の収束のやり方、まとめ方」について、原理原則を理解し、実践することができるようになる
② 自身でワークショップを企画する際、発散から収束までの筋道をスムーズに理解して手早くプログラム作りができるようになる
③「オンラインでの実施」により、参加者が通常より理解・取り組みに時間がかかる可能性が高い。参加者同士の相互作用を使うことで、多くの取り組み内容について我慢をすることなく進めることができるプログラムとする(企画側)
【※主目的・検証したかったことについての実施結果】
① 参加者に「収束の3方向性」についてグループで取り組んでもらい、実施をする際のポイント等を感じてもらいました
② アンケートから読み取る限り、かなりの方が理解が進んだようです
③ 「やり方・考え方のレクチャと実際のワーク」を中核に無事進めることができました。反面、事後の意図開きやグループ間の相互啓発などの時間が無くなり、グループ毎の理解度等に差が出たことが考えられます。
【※実施内容(非参加者にもわかるように)】
・導入レクチャ(OARR、収束への3パターン、他)
・自己紹介と「発散の追加」:グループワーク
(事前にGoogleスライドに用意した「発散後の状態」を基に、読み込みと意見の追加を実施)
・ミニレクチャ~「ツリー構造整理」の狙いとコツ
・ツリー構造ワーク:グループワーク
(「発散済みのフセン」を材料に「全体構造」をまとめる)
・ミニレクチャ~「マトリクス整理」の狙いとコツ
・マトリクス構造ワーク:グループワーク
(「発散済みのフセン」を材料に、傾向を掴む軸を決め「意見傾向の位置づけ」を行う)
・ミニレクチャ~「フロー整理」の狙いとコツ
・フロー構造ワーク:グループワーク
(「取り組みたいこと、実施すべきこと」を選抜し、実施に向けた「流れ・展開ステップ」を作る)
・グループで振り返り
・全体での共有
【企画側の気づき】
・背景理解が安易な「FAJでの事案」「まちおこしでの事案」をやめ、「ビジネスシーンでのファシ事案」を取り上げてみました。覚悟のことではありましたが、「該当企業のことを知らないと考えるのが難しい」という思考に陥った方が一定数、出たようです。
・資料に関し「できる限り多くを参加者手元に送り込む」という考え方で、リモートで参加される各人の孤独感や不足感を減らすようにしてみました。ある程度成功していると思いますが、過剰な部分と不足な部分の両面があったようです。
・欠席者がわずかで助かりました。「グループ内メンバーの同質化を避ける。補完的関係が築けそうなグループにする」といった設定が、ある程度効果を示したと感じています。
・全4回のグループワーク、各グループ4名としたので、参加者全員が1回ずつグループワークのファシリテーションを経験でき、収束の手法を学ぶとともに、ファシリテーションの練習にもなって、興味深い学びの場となったと思われます。
【参加者の声】
・目的の共有・議論に十分な時間をかけることの大切さを体感できました。
・収束は発散より苦手でしたが、何が難しいのか手がかりを掴んだ気がします。
・収束スキルを使う場合にも、目的を明確にする議論が必要だということ。
・目的の重要性と軸の取り方
・収束のための構造化を実体験できたこと
・収束=フレームワークじゃないという考えが産まれたこと
・どんなときにどのフレームワークが使われているのかの解説がとてもわかりやすかったです。資料を読み返しながら今後に活かしたいです。
・「分類」ではなく、「○○のため」として情報を整理する←ここが最大の気づきでした。つい「分類」とか、「グルーピング」とか言ってしまいがちですが、これからは目的にフォーカスするようにします!
・1回はファシリテーターの役割を体験できた点がよかったです。
・資料が整理されていて後で復習しやすいです
・収束が苦手なので、3つの型を実践できたことが良かったです。
・この時間では仕方がないのですが、ワークの後にMFからコメントや振り返りがあるとさらに参考になったと思います
・googleスライドはチーム毎にファイルを分けた方がいい。オブジェクトを多数コピーすると遅くなる。
・ワークの設定企業の背景や検討の目的を共有(設定)するのは難しかった。
・ワークをスムーズにすすめるために、プログラムや背景の説明をわかりやすくしていただけると助かります
・軸の作り方が難しいと思っていますが、目的から考えて、何個も作ればいいんだと感じました。その上でこれが一番だねというものを選べばいいのかなと・・・やってみます!
・現実の会議、話し合いでの収束のあり方を考えていきたいと思いました

報告者

大島正子

報告日

2021/8/7