2009年度06月定例会 1.”板書”初心者へ!〜書きまくり!ホワイトボード・トレーニング〜東京支部

2009年6月定例会 テーマ1

『”板書”初心者へ!〜書きまくり!ホワイトボード・トレーニング〜』

 

【場所】

  2009年6月27日(土) 13:00〜17:00


【場所】
  文京区民センター


【参加人数】
  28人(参加者:19、見学者:0、企画者:9)


【企画者名】

 

○話題提供者(メインファシリテーター)─────
八木健夫(FAJ会員)
1975年愛知県生まれ、中央大学総合政策学部卒、都内エンターテインメント系企業に就職後、店舗開発、人事企画・教育、開発を経験し現在はグループ構成会社の経営指導などを主業務に、社内ファシリテーターとして活動。

 

○企画運営チーム─────
鈴木克典、新開佐和子、吉田純一郎、伊藤友博、鈴木まり子、梅谷秀治、佐藤成臣、野口砂絵子(以上、FAJ会員)

 

【概要】

 

ホワイトボード、それは書くためにあります。

書いて消してが自由自在。
便利な道具なのですが、いざ使おうとすると、どうしても気がひけたり…。
また、打ち合わせを上手に進めるための道具、と言われても、恥をかきたくないとか、難しく感じたりしていませんか?

打ち合わせの場で書けるようになるには「練習」が必要です。
しかし、実は、そんな時間や場所はあまりありません。

 

それでも、
やっぱり興味がある。
私も書いてみたい。
書けるようになりたい。
一度やってみたかった。
まだやったことは無いので、どんな気分なのか、味わってみたい。

 

今回は、そんな方に向けて特化した、ホワイトボードを「4時間で、とにかく書きまくる」企画です。
プログラムはすべてFAJオリジナル。
「ヤッキーとその仲間」の知恵を絞った、チャレンジとも言える企画です。
こんなこと、NPO法人の活動でしかできない!

しかもメインファシリテーターはヤッキーこと八木健夫さん(「板書の極意」著者)。
明るく楽しく、そして汗をかきながらの練習です。

少数限定20名、見学者も無しです。
まずは、「書きまくった!」という実感が得られるところまで、ホワイトボードで板書を練習してみませんか?

 

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【お願い】
今回は少人数のため、原則としてホワイトボードで板書をしたことがない人を優先したいと思いますので、経験のある方はご遠慮ください。
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◆内容  

ホワイトボードを使った、ファシリテーション・グラフィックの練習とホワイトボードの基本的な使い方の体験

・少人数でグループを組んでいただきます。
・1グループに、1台のホワイトボードをご用意し、短時間でホワイトボードにどんどん書き込むワークが主です。
・書くための時間を極力多く取り、理論的な補足は、必要最小限にしています。


【プログラム】

 

1.オープニング(13:00)

 

目的、タイムスケジュール確認

 

エピソード:

タイムスケジュールの紹介では、ワークの中身は秘密だったので「次のワークはワーク3です」「その次が、ワーク4です」という紹介になり、開場の笑いを誘っていた。

 

2.MF八木さん紹介(13:05)

 

ちびまりが紹介し、メインファシリテータのやっきーこと八木さんがそれを板書。

 

エピソード:

場の雰囲気がまだまだ硬い。でも皆熱心に八木さんの話を聞いている。

 

3.ワーク1 自己紹介(13:15)

 

ホワイトボードを6分割し、それぞれの枠に参加者一人ずつが自己紹介キーワードを自分で記入。
ホワイトボードの良い消し方をやっきーが紹介。
13:27からボードを見ながら各自自己紹介。

 

エピソード:

参加者ほぼ全員が「マイマーカー」を持参。
ホワイトボードを見てやっきーが「皆さんお上手ですね〜!」とコメント。
どちらかというと完全初心者(未経験者)を対象としたプログラムだったのだが、実際には参加者の殆どが経験者だったことが判明。

 

4.ワーク2 記号 (時間制限1分×3回)(13:35)

 

5×5の升目をホワイトボードにつくり、制限時間内に記号で埋めていくワーク。

 

エピソード:

沢山書くのが目的なのだが、考え込んでしまったり、凝って描いたりするので、埋まらない。
サイコロなど、数が稼げる記号を思いつく人がいて、見ているメンバーが感嘆。

 

5.ワーク3 記号再び (時間制限1分×3回)(13:53)

 

ワーク2の繰り返しだが、今回は○を描いてその中に顔を描く。

 

エピソード:

25升を埋めるのを目標にして効率的重視の人と、やっぱり丁寧に顔を描く人に分かれる。

 

6.ワーク4 ディクテーション(一人もの)(14:00)

 

要約することなく全文書くつもりで、音声を聞きながら書き取る練習。
パソコンのスピーカ音量が小さく、急遽かるPによる「板書の極意」(八木さん著書)の朗読に切り替える。

 

エピソード:

ホワイトボードに描くという作業自体が立てる音があり、かなりの音量が無いと聞き取れないことが判明。
皆全然書き取れないことに衝撃を受けている。
全文どころか、キーワードを書き留めることすら間に合わない。
しかも字があまり読めない…。
初回が1分半で「長すぎる」という意見があり、次は30秒に。
今度は「短すぎ」ということで30秒追加。
書取ワークに適正な長さは1分程度らしい。

 

休憩(14:20〜14:35)

 

エピソード:

描く作業を通じて、身体を動かすので場が温まっている。
また休憩中の会話で和やかな雰囲気に。

 

7.ワーク5 旅行計画(14:35)

 

島1つで参加者5人が家族、という設定で、旅行計画を立ててもらう。
説明、資料配付、役決めなど。
 

基本ルール:いっぱい書いて貰おう。FG中心になるように話し合う人は応援。

 

◇14:45〜おじぃ担当 「何がしたいか皆の意見を詳しく聞く」

 

エピソード:

やっきーからアドバイス「なんで?と理由を尋ねたりして意見を引き出して書いて」

 

◇15:05〜おばぁ担当「どこにいつ?旅行のタイトルは?」

 

「仲良し家族ゴールデンワールドツアー」
「ガソリン満タン走り回りツアー」
「パパに会いに行こうケニアサファリ旅行」
「九州温泉とグルメぐり(殺人事件)」
の4つが出る。

 

◇15:20〜母担当「宿泊、交通手段。予算」

 

各チーム、決定した総額を発表。

 

エピソード:

予算に制限を設けていないため、どのチームも結構豪勢な旅(笑)。

 

◇15:43〜息子担当「行動計画」

 

チーム毎に描いた枠が異なる。
 

エピソード:

全日程をちゃんと書き出せたチームは少ない。
詳細に入り込んでしまって細かいところと、おおざっぱに飛ばしたところが混在。

 

◇16:00〜娘担当「2週間前〜帰宅後に誰が何をするか」

 

エピソード:

スケジュールなので、各自開始前に個性的な枠をホワイトボードに書いてから開始。
しかし始めてすぐにまずタスクの洗い出しが必要と気づき、どのチームも枠の隣に箇条書きを始めた。

 

8.フィードバック、質疑応答(16:20〜16:50)

 

各チームで話し合って、質問を一つホワイトボードに記入。
それにやっきーが答えていくQ&Aコーナー

 

Q1:
イメージがもやもやしてる時は何を書けばよいのか?
真ん中にキーワード?
ゴールのイメージがないときにどこから書き始めればよいのか?
つい箇条書きになってしまう。

 

A1:
結論から言うと「もやもやしてる」と書いてしまう。
「ゴール」とだけ書いて残したりする。


(追加Q.)フレームは書けないという意味ですか?
ゴールが見えないならフレームはかけません。
板書を使って間接的に会議に働きかける。

フレームのテクニックについて聞かれることがよくある。
「ファシリテーションの道具箱」って良い本があるのでまず読む。
読むだけでなくやってみるという癖を繰り返して自分のものにしていく必要あり。

 

発散したものを収束していく方法は?
方法は場面による。ただし、必ず気を配っているのは「なぜ?」ということ。
背景を確認することで、表に見える違いを超えて合意が始まったりする。

 

Q2:
ファシリをしながら書くコツは?
書いてるときに背中を向けていると参加者が見えない。

ファシに集中していると書けない。
書いてるとファシできない。
書くことに精一杯でファシできなくなった。

 

A2:
メモとりとして使ってもらうために考えずに書くことと
ファシしながら(またはファシのために)書く
のは若干違う。

自分の発言も強調のために書くことが良くある。
発言者の意見を受け止めて、口の中で繰り返しながら書くことで時間稼ぎができる。

書く量に差がでるかどうかは、あまり意識したことがない。
WB使ってファシする率が減っているだけ。

 

Q3:
WBだと前のワークの内容が消えてしまう

 

A3:
今回はWBに慣れて欲しいワークだったので消させてもらった。
残したいならやはり模造紙が良い。

 

Q4:
WBの使い方について
 

A4:
書き始める前にできあがりイメージを持っているのか?
という質問なら、答えは「考えています」
どんな種類の打合せなのかということを考えている。

 

WBどこから書き始めますか?
(1)右上「日付・会議の名前・参加者」
(2)左上からZ型
が普通。

 

おじいのパートでは真ん中を空けておいて、そこに結論を書くということを考えた例にしている。

フレームワークやテクニックをよく質問されるけれど、問題はその場にいるメンバーといろいろ共有できることが大切。
ゴールイメージがないなら、やはり困る。

 

【アンケート結果】

 

内容については95%が満足。

 

その他コメントなど

 

問.今日のプログラムで現場で活用できそうなことがありましたら、お書きください。

 

会議でWBを活用して、議論を促進させるてか、もっと書くことをしないとね
最後のQ&Aの内容です
太いマーカーは良い。自分も持とうと思う。
スケジュールの決め方(娘のパート)
職場ですぐに活用できそうだと思った。
フレームのテクニックなど、会社で使える。
図の作成、色の使い方、マーカーの太さの使い方
太いペンで大きく書く
板書の技術
最後の八木先生のコメント、役立たせます。
「おじいのパートのフレーム」は大変良かった。
WBを使わない会議が多いので、どんどん書いていきたい。

 

問.ファシリテーションの現場での課題、疑問点、悩み等がありましたらお書きください。

 

日本の社会、ビジネス社会への有効性のPR拡大
WBへの記入の仕方が、うまくないので悩んでいます。
発言を書ききれない。
ファシリテーションか板書のどちらかに力が偏ってしまう。
ファシリテーションと議事録作り、同役は無理と思います。
もやもやした会議でのファシリテーション
プロジェクトメンバの若手が、板書をせずに空中戦をする(会社)
グラフィック化のスキル

 

問.その他、今日のプログラムへの感想、定例会やFAJへのご質問、ご要望などがありましたら、お書きください。

 

普通の会話、話は早いので、全部書くときはゆっくりにして欲しい。
(それでも書けない)
ありがとうございました。勉強になりました。
会場の狭さ、進行(何のため、目的でやってるのか)不明確なとこがありました⇒事務局

八木さんのグラフィックをもっと見たかったです。
実践のワークをもっと増やしたい(練習でなく)
定例会すぐ定員が埋まってしまう。何とかならないでしょうか?
具体的技術向上の定例会が良いですね。
テクニックをいくつか体感できて良かったです。
著名な進行役(司会者)のファシリテーション的に心がけていることについてのQ&A、ディスカッション等
板書“中級編”をお願いします。

 

以上