2011年度3月定例会 6.混沌を抜け出せ〜対立と合意の基本スキル〜東京支部

事業内容 調査研究:東京支部 3月度定例会
テーマ テーマ6『混沌を抜け出せ〜対立と合意の基本スキル〜』
開催日 2012年3月24日
会 場 文京区民会議室 3階会議室C
講師・
ファシリテーター
佐藤成臣(FAJ会員) 1名
企画運営担当 米岡裕美、中平拓司、牧島正武(以上FAJ会員) 3名
参加者数(会員) 18名
一般・見学者数 1名
テーマ詳細
プログラム内容
担当者振り返り
参加者コメント
など
■プログラム概要
□今回のゴール
合意形成には関係性があるということに気づき、「決める」ための技を何か持ち帰ってもらう
□企画チームの仮説
  • 合意形成は、関係性をつくる→チームビルディング→合意、というプロセスがあるのではないか
  • 関係性がある方が、実は見えないところで、合意ができておらず、混沌としやすい。
これは、チームビルディングが十分できていないからではないだろうか。
□プログラム (※GS:グループサイズの略)
11:30〜12:30 会場設営・直前打ち合わせ
  • 5人1島:机をずらして、「お誕生席」にならない工夫をしてみる
13:00     メインプログラム開始
13:00〜13:05 本日の狙いの共有
  • ワークショップに対する日米の価値観の違いに関するエッセーを引用
    「積極的な参加」を促したい
13:05〜13:30 4象限自己紹介
  • 名前
  • どこから来たか
  • 人生で一番混沌としたこと
  • 「自由と秩序」に関する自分の好みのプロット
13:30〜13:40 「トラブルを思い出す」
(GS:1人)
  • 「決まる」「決まらない」ことに焦点を合わせ、現場で経験した「トラブル」を思い出し、書き出す
13:40〜14:00 「トラブルを共有する」
(GS:5人)
  • 各人の「トラブル事例」をグループに話してもらい、その場に存在した「混沌の傾向」「混沌の原因」をつかんでもらう
14:00〜14:25 「トラブルに症状名をつける」
(GS:5人)
14:25〜14:35 休憩
14:35〜14:40 ここまでの総括
14:40〜15:00 これからの話し合いの進め方を皆で考える
(GS:全員)
  • 出てきた「症例」を基に、どのような「軸」で分けることができるか?
  • 複数のテーマを立て関心があるテーマに参加するか?(OSTスタイル)
    もしくは、集約して同じ問いを立て話し合うか?(ワールドカフェスタイル)
    →軸については、「リーダー」と「メンバー」の切り口が出てきた
    話し合う形式は、MFからの提案で「ワールドカフェスタイル」と決まった 
15:00〜16:05 「ワールドカフェスタイルでの話し合い」
(GS:5人)
(第1の問い)
「リーダーは混沌を抜け出す為に、何をすべきか?」
(第2の問い)
「メンバーは混沌を抜け出す為に、何をすべきか?」
(第3の問い)
「私たちは混沌を抜け出す為に、何をすべきか?」
16:05〜16:35 「アンケートワーク」
(GS:1人→5人)
  • アンケートの問いを個人で考えてもらい、グループで共有する、というスタイルで進めた
(第1の問い)
「混沌を生むものは、何だと思いますか?」
(第2の問い)
「そのために取り組むべき項目は何でしょう?」
(第3の問い)
「その技術を高めるためのファシリテーションのスキルは何だと思いますか?」
16:35〜16:45 「今日のプログラムのふりかえり」
  • KPT式で参加者からフィードバックをいただく
16:45〜16:50 4月定例会告知、「泡の会」告知
16:50〜16:55 原状復帰、完全撤収
□プログラムふりかえり・参加者からのフィードバック
K(keep)
  • フリーにフラットに意見が聞けた
  • 混沌とした時の提案の仕方、抜け出せた感(じがつかめた)
  • 軸を決めるプロセスもフラットだった
  • 経験の共有、具体例から原理原則へ(の流れがよかった)
  • ワールドカフェの経験がよかった。特に元の席に戻って(シェアするところが)
P(problem)
  • (仲間に)病名をつけるのに上から目線を感じ、違和感があった
  • 「OST」など言葉を知らないと、(何をやるのか)わからない
  • ワールドカフェスタイルを採用したプロセスが強引な感じがした
  • (折角個別の事例を引き出したのに)一般論になってしまったのが残念だった
  • 決めた軸(リーダー・メンバー)に違和感があった
■アウトプット:各テーブルが発表した「混沌から抜け出す為に」何をすべきか?
(1)
  • 目標、目的の共有
  • 自分浄化、自分事化させる
  • 混沌を楽しまない(混沌好きの人はいるが・・・)
(2)
  • 当事者意識を持つ、参加させよう(心)
  • 整理する癖をつける(技)
  • 目標、ゴール、ルールを伝える(体)
(3)
  • 目的、グランドルール、プロセスを共有する
  • わかっているかどうか(をはっきりさせる)
    良い混沌/悪い混沌、混沌旗、混沌キーパー
    混沌の原因
(4)
  • 「愛」
    利害関係、傷つきたくないから、「さえぎる」
    リーダーは「いるのかいないのか」のような状態がいい
■スタッフの感想
「混沌」にも、「良い混沌」があるということに、メンバーが気づかれた。
そのこと自体は、大きな収穫である。
しかし、サブタイトルに「対立と合意の基本スキル」と謳っており、メンバーの期待がそこにあると仮定すると、「抜け出したい混沌」、このプログラムで扱いたい「混沌」の定義が、まだ詰め切れていなかたのかなと感じた。
今回、調査研究の場として、合意形成につながるたくさんの切り口を集めることができた。これらを材料にして、8月の次回開催を目指したい。
報告作成者 牧島正武
報告日 2012年4月11日
その他特記事項