2012年度4月定例会 2.写真ファシリテーション東京支部
事業内容 |
調査研究:東京支部 4月度定例会 |
テーマ |
テーマ2『写真ファシリテーション』 |
開催日 |
2012年4月28日 |
会 場 |
目黒区中小企業センター 会議室(5F) |
講師・
ファシリテーター |
高取剛充(FAJ会員) |
1名 |
企画運営担当 |
小寺康史、松本賢、牧島正武、(中島美暁)(以上FAJ会員) |
3名 |
参加者数(会員) |
32名 |
一般・見学者数 |
1名 |
テーマ詳細
プログラム内容
担当者振り返り
参加者コメント
など |
□概要&ねらい
- 写真家かつNLPコーチである高取剛充(よしみつ)さんが、ワークショップとして展開されている「フォトセラピー」を体験してもらい、写真が持つ、「自分との対話、人との対話」への可能性を感じてもらう
- 「潜在意識下にある私」と「意識下にある私」との対話が「自分との対話」であり、「自分との対話」ができるようになると、「相手との対話」もできるようになる。それは、「ファシリテーション」の目的そのものではないだろうか?
□宿題
(※今回は時間や設備の制約から、参加者にプリントした写真を3枚、持参してもらうことにした)
- 「家、または家の周辺にある『気になったもの』の写真をたくさん撮ってみてください」
※「気に入ったもの」とすると、頭で考えて撮る「いつものパターン」に嵌る可能性を想定し、「気になったもの」とした
- 「撮った写真から3枚選び、L判にプリントアウトして持ってきてください」
→写真を撮り忘れた人の為に、切り抜き用雑誌も用意したが、ほとんどの人は写真を持参してきた
□場づくり
- スクール形式で、机25台、椅子50脚の部屋
- 机2台椅子6脚で1島とし、6島を3島ずつ前後に配置
- 荷物置き3台、受付1台、フォトインテリア1台も配置
- 会場に近い、「目黒川の桜の動画」を始まるまで流す
→東西に窓がある、開放感あふれる、ゆったりと使える良い会場でした
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□プログラム - 10:30
- スタッフ集合
- 10:30〜11:20
- スタッフ当日打ち合わせ
- 11:20〜12:00
- 設営、ワークの下準備、昼食
- 12:00
- 受付開始 来た順に好きな席に座ってもらう
- 12:35
- 5名ほど来ていなかったが、本プログラム開始
- 12:35〜12:55
-
- 自己紹介
- 「フォトセラピー」の紹介と可能性
- 「フォトセラピー」のレクチャー(基本概念と構造)
- 12:55〜13:30
- アイスブレイク
- 「わたしあなた」&「しりとり」&「連想」
→考えないで「ことば」を発せざる得ない環境をつくることで潜在意識にアクセスする
- カメラで鬼ごっこ
→ファインダーを覗いた感覚を体験
- 人間カメラ
→
- 相手に見てもらいたものを見てもらう
- 一瞬「見て」焼き付ける感覚を体験
- 13:30〜13:50
- デモンストレーション
- 「フォトセラピー」のフィードバックのやり方のガイドラインを配布
- スタッフのマツケンに持参したものと別に3枚写真を選んでもらい、プロジェクタで映しながら、高取さんがガイドになって、マツケンに問いかけながら、選んだ時の気持ちや感じたこと、そこからのメッセージなどを引き出していった
※
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- 「フォトセラピー」実習に至るまでに、「受容的な場づくり」をすることを意識した
- 「フォトセラピー」の枠組みの紹介、アイスブレイク、デモンストレーションと順番には意図があった
- 13:50〜14:00
- 休憩
- 14:00〜15:10
- 「フォトセラピー」実習(島6人半々3人でのワーク)
- 選んできた3枚の写真を並べて、撮った本人がその写真について語り、残り2人が問いやフィードバックをするセッションを3回繰り返す(1回約12分×3セッション)
- 島に戻り、テーブル内でシェアする
- ウォークアラウンド(テーブルに写真を並べて置き、自由に見てまわる)
- 15:10〜15:30
- 「オラクルカード」ワーク(島6人でのワーク)※オラクル:予言の意
- 各人が3枚から1枚を選び、伏せてテーブルの真ん中に置き、写真を一人1枚引く
(自分の写真であれば戻す)
- 引いた写真を見て出てきたインスピレーションをカードに記し、本人にプレゼントする
- 6人で「オラクルカード」と写真を見せながら、シェアし合う
- 15:30〜15:40
- 休憩
- 15:40〜15:50
- 感じたこと、気づいたこと、学んだこと(1人でのワーク)
- 各人1人ずつ、今日の体験をふりかえり、A4用紙に書いていく
→深い部分の気づきにつながっていたので、高取さんが一旦回収し、画像にして共有することになった
- 15:50〜16:30
- グループでの話し合い(島6人でのワーク)
- 各人の感じたこと、気づいたこと、学んだことをグループでシェアして、より気づきを深めていく
- 各テーブルからの発表
- ウォークアラウンド
- 16:30〜16:35
- 集合写真撮影
- 16:35〜16:45
- 5月定例会の告知 等
- 16:45〜17:00
- 原状復帰、完全撤収完了
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□参加者の感じたこと、気づいたこと、学んだこと
- 人が撮った写真を観ることは、言葉よりも相手のことを「知る」ことができるように感じた
- 自分自身が見過ごしているストーリーが、何気ない写真に現われていることに驚いた
- 相手の生活の心象風景が写っている
- 「なぜそれを撮ったか?」背景を知ることで、(相手に)ぐっと近づいた感じがする
- 写真とアイデアは似ている。何を撮るか?なぜそれを撮りたかったのか?
- 自分で撮った写真については、いくらでも語れるので、傾聴ツールとして使える
- すべてがつながっていることがうれしかった
- 相手の物語を知り合える
- 価値観や在り方が(写真に)表出している
- しゃべりたい、聴いてほしい、人間の本性は皆同じ。ファシリテーションって、そういうところから・・・。
- 写真は思いを重ねるコミュニケーションツールだ
- 写真を撮ると自分の気持ちがよく見える
- 人が写した写真を見ていると、その人の人柄がわかるような気がするし、その人のことをもっと知りたくなる
- 写真は自分や他人とつながりを「作る、深める、始める」ツール、不思議な力がある
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□企画チームのふりかえり
- 「写真F」をやってみて、いつもの定例会とは違う「何か」があった。東京支部の定例会に、その「何か」(=エッセンス)を残したい
- 「フォトセラピー」実習自体は、なかなかうまく進められない人もいて、自分も「消化不良」と感じている
- ただし、自分・他人を知る手がかりとしての「写真」のちからを感じた人は多かったようだ
- 「フォトセラピー」がどのように「合意形成の為のファシリテーション」につながるのかという質問を複数の方からいただいた。ふりかえりの場で、企画チームとして、「チームビルディング」の一段階前の「お互いを知り合う」ことに焦点を当てていることを再確認できた。
- プログラムとして、「ファシリテーションとの関連づけ」に触れた問いを出すか出さないかについて、敢えて「出さない」ことで進めたのは、場を見てみて、それでよかったと思っている
- 「ファシリテーションとのつながり」についての疑問が起こることの一つの原因として、「ファシリテーションと人を切り離して」捉えてしまっている、ことがあるのではないだろうか?
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報告作成者 |
牧島 正武 |
報告日 |
2012年6月18日 |
その他特記事項 |
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