2012年度7月定例会 2.ファシリテーションが楽しくなるフレームの魔法東京支部

事業内容 調査研究:東京支部 7月度定例会
テーマ ファシリテーションが楽しくなるフレームの魔法
開催日 2012728
会 場 アカデミー茗台 7F学習室A
講師・ファシリテーター 中野功(FAJ会員) 1
企画運営担当 小寺康史、中野功、室谷恵美、増平貴之、田頭篤、摩庭淳郎(檀野隆一、松木治子)(以上FAJ会員) 6名
参加者数(会員) 32名
一般・見学者数 1名
テーマ詳細
プログラム内容
担当者振り返り
参加者コメント
など
〜ある一本の線が魔法のように感じられる出来事がありました〜
この実体験から、ファシリテータにとって、フレームはどんな使い方が効果的 なんだろう・・と考えたのがそもそもの始まりでした。
人はそれぞれ、さまざまな経験値に基づいた、独自の思考のフレームを持って いると考えてます。
そんな独自のフレームを持っている人たちが話し合いとなるとどうでしょうか? たとえば、伝える人自身の思考が、平面的なのか立体的なのか、それともどの ような状況を前提に考えているのかによって、同じ表現でも意味が違ってきます。
そうすると、その人が本当に伝えたいことが何か、またそれを聞いている相手は 同じイメージとして認識しているかどうかを、ファシリテータが気に留めて あげないといけないのかもしれません。
このワークは、参加者の皆さんで、思考や話合いのフレーム(枠組み)とは 何かを考え、そのフレームを楽しんで使ってもらいたいと思ってます。
初心者の方は、フレームってなんだろう?ファシリテーションとどんな関係が あるんだろうという、純粋無垢な気持ちで参加してください。 ファシリテーションを既に学び、ファシリテータとして現場でやっておられる 方々には、あらためて自分の持つフレームというものが何かを考える機会 として参加していただけたらと思います。
見つけたフレームはもしかしたら、あなたの魔法の杖となるかもしれません。

【レイアウト】
アイランド型 7島、4〜5名/島
【プログラム内容】
開始前:席は自由
13:05 開始

MFが一枚の写真をスクリーンに表示し、参加者はその写真を見た第一印象を5文字で配布されたA4用紙に書いてもらう。
(MFの趣旨がうまく伝わっていなかったので、参加者よりその旨の質疑あり。)

13:25 席替え

書いてもらった回答をあいうえお順に並んでもらい、1〜7番までの席に割り振る。
テーブル内で自己紹介

13:35 「一本の線のエピソード」を別紙にて回覧。

同じ内容をMFが読み上げる。

13:40 各参加者、感じた事を付箋紙に書き出す。(5分)

13:45 テーブル内でシェア 15分

模造紙に1本の線を引いて2つにわける。
その片側に付箋紙を貼り出しながら、テーブル内で意見をシェア。

14:00 模造紙の付箋紙を貼っていない側に、更に1本の線を引く。

出た意見の内容を
・やった事、
・その結果起こった事
に仕分ける。
           

14:05 今使った模造紙を一旦よける。

14:10 模擬会議、テーマ「良いお父さんとは?」 25分

            グループとしての見解を出す。

14:40 模擬会議のプロセスを振り返る。15分
※PCトラブル発生(パワーポイント、スライドの改ページできず。)

時系列に、
誰の発言によって、
どんな影響が出て、
議事の流れに変化が起こったか?

14:55 振り返った内容を1枚目の模造紙に当てはめる。

・やった事、
・その結果起こった事 に仕分ける。
出来上がった模造紙を壁に貼り、
休憩

15:20 MFからこのワークの意図を説明。

MFに体験した一本の線のエピソードから、
感情と論理
気持ちの変化と頭の中の整理 について説明。
Q&A
Q1「一本の線のエピソード」において、仕分けの方に至ったのはなぜか?
A1会話の流れでたまたま出てきた。
Q2 「やるべき事」と、「絶対やらなければならない事」に仕分けたのは丁度よかったのではないか?
A2 「やる事」と「やらない事」では何も進まない。

15:35 各チームごとの発表

何をしたら ーーー> どうなったという事を主眼にチーム毎の発表

16:00 席替え、自由に好きな席に移動。

グループ毎にテーマを選定し、ディスカッションを行う。45分  ※付箋紙が足りなくなる。

16:45 グループ毎の発表、

全グループが発表する時間がなく4グループのみが発表する。

17:00 終了

【MFの振り返り】
  • 伝えたいことがしっかり言語化できてなかったため、参加者を戸惑わせることになった。
  • プログラムを変更したと言いながら結局の大枠は変わらず進行していた。しかし変更したと宣言することで参加者への不安感を持たせることになったことは今後気をつけるべきだと思った。
  • 問いの選択を慎重にしなくてはいけないと感じた。
  • 一度付箋での方法をガイドすると、指示していないのにその次の議論のときにも付箋を使うグループが多かった。
  • さまざまな思考の枠組みに触れることができてよかった。
【参加者の声/アンケート結果※抜粋】
  • 話のテーマに関して各自がイメージする内容は少しずつ異なるのだということがよくわかった。それが考えのフレームなのだろうがそれを共有できて初めて内容も伝わる。言葉の背後にあるものを理解しあえるには各自が十分に語りつくしたと感じられるまで話合う必要がある。その話を引き出すきっかけを出すのがファシリテータの役割だと思った。
  • 自分が考えている視点とは違う視点で他人はモノ事を考えるということを意識するようにしようと思った。
  • 変化を起こす「投げかけ」をワークの中で体験できた。もう一歩踏み込んで、どうしたらそのような投げかけをできるのか、について学んでみたかった。このワークではその学びがあることを期待していたため残念。
  • モヤモヤ、混乱をはらみながら進んでいくプログラムは興味深かった。参加者が作り上げていくスタイルの可能性を感じた。
  • 全く無責任なプログラム。自由に学びあうのは当然のこと。ファシリテータはいったいなんのためにこのプログラムを作ったのか。また言いたいこと、伝えたいことは伝えられるようでなければならない。日本ファシリテーション協会をこのような定例会をしているかと非常に残念である。ファシリテータの自慢話の会だったような印象を受けた。
  • 「フレームワークのマホウ」を期待してくる層と実際の内容に隔たりがあったように思います。研修ではありませんが、より指示を明確にしていただけると迷いが少なかったと思います。恐らく「気づき」があった人と無かった人の間には大きくカイリがあったと思います
  • タイトルに「フレーム」と入っていたので、いろんなフレームワークを使ってワークをしてみるのかと思いました。そのため期待とは内容が異なりました。タイトルをもう少し誤解されにくいものにしたほうが良かったと思います。とはいえ発想の転換とか考え方の枠組みが人によって、あるいは前提によって異なるという話は興味深かった。
  • 一本の線の話はプロマネの問題だと思った。プロセスとファシリテーションというより。
  • 私は、良い場を提供いただき得るところの多いテーマでした。多様な方々と学ぶ場として、キメ過ぎないというのも良かったです。振り返りはあっても良かったと思います。
【担当者振り返り】
付箋紙は、十分に用意したつもりでいたが足りなくなった。MFの私物を借りて使用。
部屋のサイズに対し、7島は多かったと感じた。
一名、16:00頃に途中退席した。「用事があるので失礼します。」という理由。
報告作成者 摩庭 淳郎
報告日 2012/7/29
その他特記事項  
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