【概要】
ファシリテーターとして様々な参加者に出会うとき、つい
「あの人は場を乱す人だ」
「〇〇さんは意見を理解せずに発言する」
などと、相手をジャッジしてしまう気持ちが沸き起こることはありませんか?
しかし、このような気持ちを持ったまま、その場をホールドしていても
(例え自分ではそれを覆い隠しているつもりでも)
それでは本当にその人の立場からその人の行動を理解しているとは言えないのではないでしょうか?
『ライフヒストリー曼荼羅ワークショップ』は「他者の視点に立ってその人を理解する」ということの一つの方策を皆様に体感していただくことを目的に開発しました。
日本各地のみならず、海外においても開催実績があり、効果を検証してきました。
今回は特に、ファシリテーターとして、このような「他者理解」を目的とした具体的な方策が必要ではないかという仮説の元にFAJで実施致しました。
(FAJ会員限定)
【プログラム内容】
12:30 ご挨拶
12:40 イントロ/今日のゴール、アジェンダ、MF自己紹介
12:50 CheckIn/周囲の方と「ファシリテーションとは?」
13:00 ライフヒストリー曼荼羅説明
13:25 ライフヒストリー曼荼羅を描く(個人作業)(15〜20分)
13:50 ライフヒストリーを語る・聞き合う(小グループ)(60分)
14:45 休憩(15分)
15:00 アンケート記入(個人作業)
15:15 体験の振り返り(小グループ)
15:30 全体での共有
16:00 背景理論の説明、Q&A
16:30 CheckOut
【参加者の声】
他の人のヒストリーを聴けてよかった。自分のヒストリーがうまく引き出せなくてとまどいがある。
多様性の根源を知ると、表面的ではなく、本当の意味で受容できると感じた。
参加者の方から、ワークについていろんな気づきを得られた
自分の人生を振り返ることで、明日からフレッシュな気持ちで活動できそう。
他人の人生を聞くことで、他人を受け入れる器が大きくなった気分。
ヒストリーの捉え方が人それぞれであるとわかり新鮮でした。自分のヒストリーへのFBもいただけて嬉しいです。
楽しかった。テーマを決めて書いてみても面白いと思った
人の人生って聴くととても楽しい
ここ数年ほど、仕事、プライベートが明るくなく、他者を理解しようとするのがつらかった
「え!これで終わり」という物足りない感じ
【担当者振り返り】
(コーディネーターコメント)
「気づきが多かった」という参加者の声が多く企画者としては嬉しい。
メインファシリテータ(MF)のファシリテータとしての在り方が良かったという声もあり、こういった自己内省を促すワークショップではMFの在り方も大きな影響を与えることが伺えた。
「自己受容」や「他者理解」はファシリテータの必要条件だと想定して企画したが、アンケート結果から、ファシリテーション習熟度によって、ワークショップとファシリテーションの関係性理解が異なる様子が読み取れたので、想定通りと言える。
(MFコメント)
・今年度、北海道支部、中部支部に引き続き、東京支部においてもこのワークショップを実施させていただきまして、大変感謝しています。
・実際にワークショップを実施させていただき、様々なプログラムデザイン上(今後の企画実施という意味での)のフィードバックをいただきました。これらは研究としてまとめて今後発表していく予定ですので、どうぞよろしくお願い致します。
・そもそものゴール「他者の背景を理解することで、多様性を理解する」ということについては、まだまだ改善していかなければならない点があると思います。時間制約のある中で、このゴールを達成していくためにはどのような工夫が必要か、できればまた今後も定例会でワークショップを開催する中で皆さんで対話していければと思っておりますので、よろしくお願い致します。(さらだ)
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