2016年度12月定例会 4『はじめのい〜〜っぽ』東京支部

事業内容 調査研究:東京支部 2016年12月度定例会
テーマ はじめのい〜〜っぽ
開催日 2016年12月17日(土)
会 場 北とぴあ 902会議室
講師・
ファシリテーター
佐竹正人(FAJ会員) 1名
企画運営担当
石川景子、中原信明、和田記光、上野めぐみ、大川雷電、山口ちさ、大沢珠己、久木野勉、干田尾圭子(以上FAJ会員)
10名
参加者数(会員) 10名
一般・見学者数 3名
テーマ詳細
プログラム内容
担当者振り返り
参加者コメント
など
【プログラム内容】
はじめのい〜〜っぽ」はファシリテーター初心者向けに実践の場を提供するテーマです。

ファシリテーションの本を読んだり、セミナーに出たりはしたものの、
実際にファシリテーターを経験する機会がなかったり、踏み出す勇気を持てずにいるあなた!

ファシリテーターに挑戦してみたことはあるのだけど、自分がどんなふうに振る舞っているのかが気になる。
客観的なコメントがもらえたらいいのにと思っているあなた!

「はじめのい〜〜っぽ」では安心安全な模擬会議の場を設けて、
参加者全員が一人15分程度のファシリテーターの体験をしていただきます。
他の参加者のみなさんや経験のあるスタッフと一緒に振り返りながら、
これからファシリテーションを実践していくためのヒントや勇気をつかんでみませんか?

【プログラム概要】
・オープニング
・アイスブレイク
・インスト1
・ケース理解
・インスト2
・事前準備
・模擬会議とフィードバック(4回実施)
・発表(成果物、プロセス)
・振り返り(個人、グループ共有、全体共有)
・クロージング

【参加者からのフィードバック】
■感想・気づき
・始まったらフレキシブルに対応するのが大切だと感じた。
・目的、目標、テーマについて先に話をして始めれば良かった。(途中で立ち戻るのは難しかった)
・目的に持って行くのもファシリテーションなのでは、と感じた。
・前提条件をしっかり話してから進めることで、具体的なアイデア出しが上手くやれた。
■今回の企画に対するフィードバック>
<Keep>
・模擬会議とフィードバックの時間配分(15分、10分)が良かった。
・結果が1つにならないケース(題材)だったのが良かった。
・話が脱線しやすいようなキーワードがケースに含まれているのが良かった。
<Problem/Progress>
・ワークの進め方の説明が不十分。ワーク1〜4が連続している会議であることが理解できなかった。
・成果物(今回は留学生へのプレゼン)へのコメントも欲しかった。振り返りの時間も欲しかった。
・ロール設定(役割付け)が弱かったので、想像するのが大変だった。
・進め方の手本があると良い。
・他のチームの話し合いの様子を見てみたい。

Q1.「四象限自己紹介」はみなさんと打ち解けたり、緊張を和らげるのに役立ちましたか?
4点:9人 3点:2人 2点:1人 1点:0人 (平均:3.67点)

Q2. 家族会議を舞台とした模擬会議は取り組み易かったですか?
4点:3人 3点:6人 2点:2人 1点:0人 (平均:3.09点)           

Q3. 模擬会議を、テーブルの参加者・スタッフと共に振り返ることで気づきがありましたか?
4点:9人 3点:2人 2点:0人 1点:0人 (平均:3.82点)

Q4. 「成果発表」その後の「振り返り」から気づきがありましたか?
4点:9人 3点:1人 2点:1人 1点:0人 (平均:3.73点)

Q5. ファシリテーションをもっとやってみたい、勉強してみたいと思いましたか?
4点:9人 3点:2人 2点:0人 1点:0人 (平均:3.82点)

Q6. 開催時間の長さ(約5時間)やプログラム内の時間配分などは適切でしたか?
4点:7人 3点:2人 2点:2人 1点:0人 (平均:3.45点)

Q7.  全体の進行について、インストラクションは聞き取り易くわかり易かったですか?
4点:2人 3点:5人 2点:3人 1点:1人 (平均:2.73点)

【企画・話題提供者振り返り】
この1年間程度、企画チームでは、初心者向けの教育プログラムとして「一歩」の完成度を上げるということに重点を置いてきました。プログラムの進め方(シナリオ)については、完成度が相当上がってきたという認識の元、今回は「ケース(模擬会議の題材)」に注目し、「一歩」にはそもそもどんなケースが適切なのか、という議論を行い、あえて過去にあまり使われていなかった「家族会議」を題材に選びました。また、教育プログラムであるという原点に立ち返るという意味で、ファシリテーションスキルについての簡単な講義を行った上で、「場のデザイン」にフォーカスして模擬会議のファシリテーションに取り組むことを呼びかけました。アンケート結果によれば、教育効果に対する満足度を問うQ3,4,5において高い点数となっており、この点では狙い通りの効果が得られたと考えています。しかし、「家族会議」の取り組み易さについて問うQ2の点数は高くなく、ケースの設計については、まだまだ改善の余地があると考えています。
担当者としては、初めてのメインファシリテーターであり、進め方について多くの反省点があります。実際、MFのスキルが強く影響するQ6,7の点数は低いものでした。今回は「ケース」に集中するためにシナリオは従来のものをほぼそのまま使いましたが、実際にやってみると、ケースに合わせて修正すべき点もあり、その点でも、進め方に関する参加者の満足度を下げてしまったと感じています。

【コーディネーター振返り】
・「はじめのいっぽ」の企画は、実践ができる場の提供である。初心者の参加者には「座学」をイメージして参加する方も多く、驚きや戸惑いを持ちながら取り組んでいるようだ。しかし、参加者の「いつか、どこかで・・」を実践できる場は通常なかなか無い事が多い。したがって、この企画はあえて参加者が失敗したとしても良いと考えられており、却って「気づき」を得る事を促す。と感じた。また、参加者だけでなく企画者・フィードバッカーにとっても「気づき」が多い。企画者にとっての「はじめのいっぽ」となっているとも言える気がした。
・今回はケース(模擬会議の題材)に注目するデザインでのプログラムとなった。これも、新たな試みであり、更に「はじめのいっぽ」の幅を広げた調査・研究となったと思う。 

報告者 伊東瑞穂
報告日 2016年12月26日
その他特記事項
 
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