2018年3月定例会1『易経に学ぶファシリテーション第3弾~ "陰のチカラ"をファシリテーションに活かそう!~』東京支部

調査研究:東京支部 2017年3月度定例会

テーマ

『テーマ1:易経に学ぶファシリテーション第3弾~ "陰のチカラ"をファシリテーションに活かそう!~』

開催日

2018年3月24日(土)

会 場

スクエア荏原 イベントホールA

講師・ファシリテーター

竹村亞希子、小椋浩一

企画運営担当

安倍能行(FAJ会員)

参加者数(会員)

25名

一般・見学者数

3名

テーマ詳細 プログラム内容 担当者振り返り 参加者コメントなど

「押してもだめなら引いてみな」。この原則はファシリテーションにもあてはまる。
現場に立ったことのあるあなたなら、きっとそんな実感があるはず。
・器量と度量の違いとは?
など中国古典の『易経』に書かれた"陰の力"をヒントに、易経研究家の竹村亞希子さんと一緒に、その力を探っていく。

オープニング -易経とは、ファシリテーションとは
昼食休憩
1.陰と陽を"分ける" -陰陽分類ワークで陰の存在を知る-
2.陰と陽を"分かる"-陰の力ワークで陰の存在意義を知る-
休憩
3.陰と陽を"合わせる"-時中ワークで陰の力の使い方を知る-
【ワークショップ】 中1の息子が万引きで捕まったのがラッキー!とは?
【ワークショップ】 自分の持っている"陰の力"に気づこう
【ワークショップ】 どんな"陰の力"がファシリテーションに役立つか?
【グループ発表】
クロージング

1.本日の定例会で、どのような気づきや学びがありましたか?

・学びに終わりはない事をあらためて気づきました。おぐさんが50才を過ぎてドクターを目指す事に勇気をもらいました。
・インプットとワークのバランス設計。事例の準備、当り外れ。
・易経について初めて学んだ。「いい教え」がたくさんありそう。
・陰と陽が両方必要であること。その比率を意識することで自分の観がつかめそうであること。自然(あらゆるもの、コト?)からの学びを活かすこと。
・陰の必要性
・陰のチカラが一番必要、思ってもいなかったので良かったです。陰陽を考えることを常に考えます。
・物事の捉え方の幅が広がりました。古くから言われていたことが現代となり今もなお通用する考え方なのを 知り、奥深さを感じました。陰陽を理解し、効果的に人、場、組織に働きかけられたら、また変われるのではないかと思いました。
・今まで陰についてマイナスのイメージしかなかったが、本日のワークを通じて陰の重要性が少し理解できた。
・易経を知らなかったので、何か物事を考えるときに役立つものとして、知ることができて良かったと思います。
・陰陽のとらえ方とファシリテーションがつながったということ。
・易経の考えは現代・今の自分の生き方にとっても勇気・励ましを頂きました。
・陰陽は一元。陰が少しだけ陽に勝っている時良い結果がでる。「変」は陰で、「化」は陰。
・陰に力点を置いての内容でわかり易すかった。
・易経が単なるうらないのための物ではないんだなと。
・まったく考えてこなかったことでした。目からウロコな感じです。
・陽と陰の意味。特に「受け止める」ことを、もう一度振り返っていきたいと考えました。
・陰と陽は別々ではなく一体であり、両方が必要であること。
・易経の読みすらわからなかった私にものすごくわかり易い説明をして頂き、とても充足した時間となりました。すべてが学びとなりました。
・「易経」と「ファシリテーション」に結び付きが有るとは想像もしていませんでした(第1弾、第2弾出ていないため)がすばらしく密接に関連していたことに驚きました。
・陰陽一元論:今まで二元論と思い込んでいました。四季から学ぶ易経:四季のメタファーは強力。
・初めての参加で緊張していましたが、ベテランの方とグループワークをしたことで、自分の中からアイデアが出たり、チームで納得できる意見にまとまりました。
・日常生活の中で陰陽を前向きにとらえられる気がする。
・陰と陽の考え方について、途中なんとなくわかったつもりになり、大きな実りを得るために陰の力を使う溜めの時期が必要な事もわかったつもりになり、最終的に陰と陽にあてはめて考えることでどんなよい事があるのか、易経の目指す所が何なのか疑問がつのっておわりました。
・易経の考え方に触れて、考える際の「ふところ」の深さが広がった様に感じました。
・なんとなくわかるような「陰」について、言葉で現せたのがよかったです。
・良い言葉をもらった。パワポ後半の「その人を変えようと思ったら・・・」

2.印象に残った事は、何ですか?

・時中
・陰と陽は表裏一体である事。A×B=C A×B×1/2 が解ではない事。しゃくとり虫の溜めの話を聞いて、溜めがないとひやくがない事。
・「定義づけ」の難しさを強く感じました。
・陰と陽は一つ。陰の力もかなり大切。
・次元を変えるには陰が大切であること。時流を求めるものは時流に乗って滅びる。
・陰の存在意義。次元を変えて観る。
・陰陽一元論。転化と成長。変化と転化、成長することを学んだこと。
・四季の考え。冬をどう過ごすか。溜めをつくることがなければ高く飛べないというのが刺さりました。
・陰の重要性。易経の奥の広さ。
・陰陽の考え方なぢ、全体(易経を知らなかったので)。
・陰が大切。準備がきちんとできていれば、イイタイミングで成果をあげられる。つらい時期もがんばれます!
・溜めの力が陽の力を発揮させる。自然が教えてくれる。変易、不易、易簡。
・陰の存在意義は結果を出すための"溜め"。
・わざと古事をまちがえて陰をつくっていた所。
・陰の存在の説明。
・陰が少し勝る方が良い変化をおこすという言葉。
・時中のワークをもう少し詳しく学びたいと思います。
・話し合うなかで、"溜め"のキーワードが生まれたこと。
・易経に関するすべてです。強いて云うなら「変易・不易・易簡」「変化」「度量と器量」の話。ぐらさんの「10分で分かるファシリテーション」も素晴らしかったです!!
・「陰の力」を上手に使うことで円滑な話し合いが出来ること。
・"時中"全くわからずモヤモヤしています。
・"陰のチカラ"が自分が考えていたよりも大切だと思いました。ただ成果を出すために、陰のチカラを意図的に出すということには、何となく違和感が残りました。陽にもなれるし、出来るけど、陰にしてあげているというのではうまくいかないような気がしました。
・易経の本質に触れられた気がする。
・よくわからない!!
・中1の息子が万引きしてつかまっても「良かった」と思える際のエピソード。
・陰⇒暗い⇒よくないという先入観を取り払えました。
・ワークショップ2での考え方の切り口が、他のグループと違って質問の言葉にこだわって、答えを出す進め方をしていたが、それが自分で気づけたことを問いの形を変えた事で別の答えが出たこと。問いのなげかけの大事なこと。

3.今日気づいたことを、今後、どのように活かそうと考えますか?

・組織:チームビルディング
・飛び級は存在しないし、急がば回れということわざもあるように、自然や現状を受け入れる事の大切さを学んだ。
・ワークショップデザインの参考に。講演型の事案での組み立て案に。
・もう少し易経を学んでみたいと感じた。
・事業や人生においての陰陽での味方を加えることで、自分のあり方、世の流れをみることができそうだと感じた。
・聴に加え、観に意識を向け、変→化 へとつなげる。
・易経とファシリテーションに参加したので他のワークショップで陰陽を考えて行う。
・今、自分に冬が訪れようとしているように感じていたのでその過ごしかた、冬を迎え入れようと思いました。陰と陽の視点も持ってみたいと思います。
・事象を陰と陽の両方から見る。陰を意識して行動・思考する。
・仕事で、折衷案で合意を取ってしまうことが多かったので、今後は検討のプロセスを大事にして、時中の案で合意できるようにしたいと思いました。
・陰陽の考え方をつねに意識して物事をとらえるようにしていきたいと思いました。
・あまり深刻に考えない様に、自然(自分らしく)のままでOK。
・聴く姿勢、観る姿勢を大切にしたい。「わからなくていい」という姿勢を受容する。
・陰を進んで自ら、受け入れ、実行をする。
・物事を片側だけでなく反対もある事を意識していきたいなァ。
・仕事場(チーム)で使います。家庭でも使ってみます。
・「冬」をどう過ごすかでどんな「春」が訪れるかで決まるので準備と「溜め」を大切に行動する。
・記録しながらの話し合いでより深い議論ができた。
・今日から陰陽を意識して生きることになりそうです、私。そしゃくして社内に少しずつ発信していけたらと思います。
・明日というか月曜日の話し合いから心がけてみます。
・陰の力を意識してファシリテーションに活かす。
・話や意見を出しやすい雰囲気づくりすることの大切さが分かりました。自分が場をうまく作れるようにしたいと思います。
・"忘れる"ことを悪いイメージでとらえていたが、ファシリテートに活かせると助言をもらえた。
・もう少し陰と陽の考え方についてほりさげてみたいと思いました。
・突発的に反応してしまうことが多いので(笑)。"陰"と"陽"を意識して、両方の側面から考える様に頑張ります。
・陰徳を積む。

4.MFの進行、プログラム構成、運営についてのメッセージ、感じたことなど

・GOOD
・面白かったですー。てっきり春秋戦国時代のことか、易経と政治の関係などになると思っていたので、違っていた・・・!!
・ぐらさんのユーモアをまじえた話、でも大事なポイントをしっかりと押さえた進行、すばらしかったです。
(しゃべり過ぎはぐらさんの長所だと思います)
・ぐらさんのスライド、ファシリテーションがとてもよい場づくりとなり、ここちよい時間でした。
アッコさんの説明は毎回わかりやすく多くの学びをありがとうございました。
・先生のお話しをもっと聴きたかった感があります。でも、とても良い流れで、陰の力を知ることができました。
・質問 11時開始、12時~13時休けいですが、12時開始にして欲しかった。今日はありがとうございました。
・具体的な事例、豊富な知見、大変勉強になりました。易経、本を読んでみたいと思います。
・ありがとうございます。とても勉強になりました。MFの進行も最高でした。
・今回も大変楽しく学べました。易経は人生の大切な学びにつながると実感しました。
先生のお話はわかりやすくてとてもよかったです。
・ほんわかムードで気楽に参加できました。ファシリテーションの1つのスタイルとして参考になりました。 ・ありがとうございました。
・楽しかったです。
・お昼どうするかプログラム内容に書いていただけたらうれしかった。
・今月も本当にありがとうございました。とても良い学びの場になりました。
・本日はとても素晴らしいカリキュラムをありがとうございました。大変充実した時間でした。
・スライドの準備、進行、そして竹村先生の解説がわかりやすくとても良かった。ありがとうございました。
・ぐらさんも竹村先生も、事例豊富でお話しも上手で楽しかったです。ありがとうございます。
・本日は13時スタートとすっかり勘違いしてしまいまして遅刻しました。申し訳ありません。最近は毎日なかなか参加できませんが、よろしくお願いします。
・アッコさんの解説の場でQ&Aができると更に理解が深まるのではないかと思います。その他は楽しく興味深く刺激的な場で大変で大満足です。ありがとうございました。
・とても楽しみながら学ぶことができました。参加して良かったです。ありがとうございました。
・長時間、あきない話を聴けた。運営ご苦労様。
・お二方共、話し方がとても上手くFAJの中では割と聴く時間帯が長いプログラムでしたが、楽しく過ごせました!!
・ゆったりと、おもしろく進めていただいてよかったです。
・前回と今回の構成で、今回は時間管理に重点を作られていたのかな? 前回は、易経のお話しを深く聴けた様な...

話題提供者振り返り

 小椋さんの依頼で始めた企画でしたが、会を重ねるごとに、
私にとっても易経の理解を深める学びになっています。
易経的に見るとファシリテーションは「陰の力」そのものです。
価値観や思考が異なる人々に対して、説得して相手の考えを変えようとするのでなく、
逆にこちらから心を開き、聴く力、受け容れる、寄り添う「陰の力」があれば、
大きな声の持ち主だけでなく声の小さい人からも、多様な考えを引き出すことが出来ます。
相互理解を深めるためにはカリスマ性や他を牽引する「陽の力」は不要です。
毎回ですが、今回も参加されたお一人一人が相互に活かしあい、アイデアが次々と生まれ、
建設的に話し合われた結果、陰陽を深く理解されたようでした。
ファシリテーションの仕組みから、易経の説く「陰の力」を今回もまた実感するとともに、
小椋さんのファシリテーターとしての抜群の能力のお蔭で、楽しく学ばせて頂きました。
大変貴重な経験をさせて頂いたことに心から感謝いたします。 竹村亞希子

MF振り返り

 前回の参加者コメントを取り入れた以下改善点3点
1.配布資料を用意 2.ファシリテーションの説明をする 3.MFの話を短く、
もっと竹村さんの解説やワークに時間をかける については、今回の参加者コメントを見る限り、
いずれも効 を奏したようで、ひとまずホッとした。
そもそも難解と名高い『易経』ではあるが、話題提供者である竹村亞希子さんの分かりやすいご解説のおかげで、
参加者を置いてけぼりにせずに済んだため、やはりお願いして良かったと感じている。
おかげで、狙いとしての「ファシリテーターの"陰の力"を意識する。
さらには自分の中にもその存在を見出し、それを十分活用し、伸ばしていく。
それにより、より効果的にファシリテーションスキルを発揮できるようになる。」
という流れについて、参加者から一定の理解が得られたという手応えを得た。
こういった形で、他分野からの学びや気づきを十分取り入れることで、
「古くて新しい人類の知恵」としてのファシリテーションを、今後とも、より一層深めていきたい。

担当者振り返り

アッコさん、ぐらさん今回もありがとございます。
アッコさんの分かり易い易経の説明、ぐらさんの楽しい学びの場を創りだすファシリテーションの
コンビネーションが抜群でした。
アンケートからも参加者の皆さんからも好評で各々の気づきや学びを持ち帰ったようで何よりです。

報告者

安倍能行

報告日

2018/4/7