2019年2月定例会3『ABDで読む「アダムカヘン」』東京支部

調査研究:東京支部 2019年02月度定例会

テーマ

『テーマ3:ABDで読む「アダムカヘン」』

開催日

2019年2月23日(土)

会 場

スクエア荏原 イベントホールC

講師・ファシリテーター

前田卓也(FAJ会員)

企画運営担当

石川景子、加藤朝史、久木野勉、(並河隆行)(以上、FAJ会員)

参加者数(会員)

17名

一般・見学者数

2名

テーマ詳細 プログラム内容 担当者振り返り 参加者コメントなど

【概要】
ABD(アクティブ・ブック・ダイアログ)というのは、竹ノ内荘太郎さんが開発された読書会のやり方の一つで、一冊の本を複数人で役割分担して読むやり方です。 自分の担当ページをその場で読んでその場で要約、そしてその場でプレゼンしますので、事前に課題図書を読んでくる通常の読書会とはまた違った体験ができます。本の内容を要約する練習にもなりますし、プレゼンの練習にもなります。

他の方の要約のやり方やプレゼンのやり方も見ることができますので、自分と他の方とのやり方の違いなどからも多くの気づきを得ることができる知的に楽しいワークショップです。 楽しみはこれだけではありません。一通りプレゼンが終わった後は、参加者みんなとの対話の時間です。要約、プレゼンもそうですが、本の内容についていろいろな対話をすることにより、ABDで体験したことを言葉として表すことができます。複数人が集まって自由に話をする普通の対話のやり方以外にも、「短冊ダイアローグ」というやり方でも対話していただこうと思っています。

【実施結果】
・ABD実施についてはスムーズに行うことができた。
・当初、狙いとして、以下の4点を予定していた。1)同じ本を読んでも人により気付きが異なることから、多様性に関する気付きを得る。2)自分が担当した部分を資料にまとめる作業を通じて、ファシリテーションにおける構造化に関する気付きを得る。3)自分がまとめた内容について、参加者にわかりやすく伝えることを工夫したり、他人の伝え方の工夫を知ることにより、ファシリテーションにおける共有フェーズの気付きを得る。4)ABD実施後本の内容について参加者同士で対話をする際、その内容に関する参加者の経験談を話してもらうというナラティブアプローチを行うことにより、ファシリテーションに関する本の内容をエピソード記憶したり、自己変革を促したりすることでファシリテーションに関する知見をより一層高める。
これについて、運営委員より「狙いが多すぎるため、シンプルにした方が良い」というアドバイスを頂いたため、狙いを「本の内容をもとにファシリテーションに関する気付きを得る」というものに変更した。実施した結果、本の内容が抽象的で難しい内容であったため、参加者が内容の把握に苦労していたため、アドバイス通り狙いをシンプルにしてよかったと思う。今後ABDを行うときには、本の内容の複雑度に合わせ、狙いを変更する必要性を感じた。
・「短冊ダイアログ」はダイアログのテーマを二次元マッピングすることで分かりやすいという意見もあったが、わざわざ上からぶら下げる必要はないとの声もあった。逆に、上からぶら下がっているので、上を見ながら話をするため、顔が上を向き、対話が明るくなったという声もあった。

報告者

前田卓也

報告日

2019/5/20