2023年7月定例会レポート テーマ2『ブリーフセラピー入門セミナー:ファシリテーションに役立つ心理療法の視点』東京支部

調査研究:東京支部 2023年7月度定例会

テーマ2 ブリーフセラピー入門セミナー:ファシリテーションに役立つ心理療法の視点

開催日

 2023年 5月27日(土)13:00~16:30

会 場

 葛飾シンフォニーヒルズ (コンチェルト)

ファシリテーター/講師

 ファシリテーター:池田ことよ(FAJ会員 東京支部)

 講師:成海由布子先生

企画運営担当

 前田卓也(以上、FAJ会員)1名

参加者数(会員)

 19名(欠席者1名を除く)

一般・見学者数

 1名

テーマ詳細 プログラム内容 担当者振り返り 参加者コメントなど

【プログラム】

1自己紹介 
2成海先生のお話
 一般的な心理療法の世界(個人の過去に原因を求めて、それを直そうとさせる)
  ブリーフセラピーについて概念と事例を説明。 今回は問題解決にフォーカス、
問題を解決しようとしているその努力がクライアントにとって問題になっている場合、その逆の行動を促すことで、クライアントの症状を良い方向に向けていく。またはその手法についてお話いただく。
3 ブリーフセラピー、ライブセッション
クライアント役をまえたくさんに務めていただき、打ち合わせ一切なしの成海先生の相談場面を皆さんに見ていただいた
終了後クライアントご本人の感想と参加者からの質問をいただきました。
休憩のあと
4 グループワークを40分 
 テーマは グループワークのファシリテーションの課題解決!
 a 会議やファシリテーションで困ったなぁ、と感じる場面を4つから選ぶ。
 b.選んだ場面で、どんな「解決努力」をしそうか話ある
 c.その「解決努力」を止めるべく、何か別の行動のアイデアを出し合う
    模造紙のグラフィックレコーディングをテーブルに並べて、各グループから発表。
5 最後におひとりづつ今回参加いただいた感想をひとことずつ。

【アンケート結果】
・テーマの満足度 4.65
・ファシリテーション・進行について 4.42
・プログラムの構成、内容について 4.3


【※実証したかったことについての実施結果】
ブリーフセラピーの説明にインパクトを置きすぎて、ファシリテーションとの関係について話し合う問いが弱かったと感じた
【参加者の声】
・解決努力とファシリテーション、似ているような違うような、まだもやもやしているところがあります。
・正攻法がかならずしも解決には向かわない。
・なんでも型ができると「~すべき論」になってしまうリスクがある。
・ブリーフセラピーの考え方、社会に広まったほうがいいな と感じました。 

【企画側の気づき】
従来の心理療法のメソッドと異なるブリーフセラピーをご紹介すること、難しいかなと感じていたのですが、最後の皆さんの一言から、参加者の皆さんにモヤモヤな気持ちを残せたことはひとつの成果だったと思います。
ブリーフセラピーの手法を具体的にをご紹介するためには、従来の心理療法を説明する必要があり、ブリーフセラピーの説明を合わせると、どうしても講義の時間が長めになってしまいました。このあたりはもう少しスマートに絞れそうだと感じました。
ライブセッションでは20分で、セラピストとの対話によって、クライアントがナチュラルにその問題に前向きに向かう気持ちになっていく様子をライブで見られて、皆さんにとってインパクトは大きかったようです。
【ファシリテーターの感想】
進行も講師が殆ど行っていたため、今回はファシリテーターというより進行係として、最初の自己紹介とグループワークの部分のみご案内を行った。
フループワークは段取りがやや不十分でした。それでも参加者の皆さんご自身が、役割決め、話し合いをどんどん進めてくださったので、助けられた部分が多かった。
お試し参加者の方もグループの会話に無理なく参加されていたようで、その点は会員の方の配慮に感謝したいです。
ただ非会員への参加後のケアが全くできなかったのは反省点です。
 

報告者

 前田卓也

報告日

 2023/08/31