2020年7月定例会4レポート『オンライン会議のトラブルを切り抜ける』東京支部

調査研究:東京支部 2020年7月度定例会

テーマ

『テーマ4:オンライン会議のトラブルを切り抜ける』

開催日

2020年7月25日(土)

会 場

オンライン

講師・ファシリテーター

小瀬 一幸((FAJ会員)  

企画運営担当

山本 泰(FAJ会員) 

参加者数(会員)

22名

一般・見学者数

0名

テーマ詳細 プログラム内容 担当者振り返り 参加者コメントなど

【概要】
最近何かと多くなってきたWeb会議、「何回か開催してるんだけど、結構トラブルがあるんだよな...カメラオンにしてくれない、音声が聞こえない...」「資料出てないのに無理だよね」とお悩みのあなた。このテーマでは、そんな想定外のトラブルにどのように対処していくかを考えるプログラムです。
本テーマでは、オンライン会議上で起こり得そうないくつかのトラブルを想定して話し合いを進めていただきます。全参加者で、各トラブルがある会議を観察しながら、どの様な点に注意して会議をすすめたら良いかを皆で考えましょう。

【対象者】
本テーマはオンライン会議、中級者以上のテーマです。現場や職場においてオンライン会議ツールを使って会議を行っている方を対象とした。

オンライン会議特有で発生しうる問題を各グループに課題として与え、数名のグループでの模擬会議を4回開催した。
おおよその流れは以下の通り

13:00〜13:10 事前説明
13:10〜13:20 グループ決め&グループ内自己紹介
13:20〜13:50 ワーク説明 事前準備
13:50〜14:20 グループ1模擬会議(15分)・振り返り(15分)
14:20〜14:50 グループ2模擬会議(15分)・振り返り(15分)
14:50〜15:00 休憩
15:00〜15:30 グループ3模擬会議(15分)・振り返り(15分)
15:30〜16:00 グループ4模擬会議(15分)・振り返り(15分)
16:00〜16:40 全体振り返り

各回、話し合いの進め方において、気になったポイントについて振り返りを行った

【参加者の声】
以下アンケートにおける点数を示す(いずれも5点満点)
■1本テーマの満足度 平均4.2点
5点 8人、4点 12人 3点0人 2点0人 1点1人

■ファシリテーション進行について 平均4.3点 
5点 9人、4点 10人 3点 2人 2点 0人 1点 0人

■ワークショップ・講義の内容について 平均4.2点
5点 5人、4点 16人 3点 0人 2点 0人 1点 0人

■プログラムの構成、ワークショップデザインについて 平均4.2点
5点 6人、4点 14人 3点 1人 2点 0人 1点 0人

■よかった点や改善点、お気づきの点がありましたらお聞かせください。
・参加者がインターネットが途中不安定で接続があやふやになった場合に、進行側としてどう対応されているのかなぁと思いました。
・他の参加者との情報共有も含めて良かったです。
・大勢が参加しているオンライン会議では、ファシリテーターでは相手の名前をいうことが特に重要であること。
・実際にトラブルを体験することで、学べることがありました。自分の担当グループ以外の時間は、ずっとカメラオフして、見聞きするだけだったので、各グループでの振り返りなどで、他の参加者のカメラオンしてたら、もっと全体の一体感がでて、発言も出たのではないかと思います。
・誰がzoomから消えるかも、事前に決めなかったら、更に面白かったかもしれません。
・他のトラブル等も共有し、いろいろな対応アイディアが参加者からもっと出るといいなと思いました。
・オンラインでもファシリテーションの基本は大事だなと感じました。
・ワークの時間がもう少し長い方が良かったと思います。
・最初にみなさんが考えているトラブルを沢山だしておいてもらってもいいのではないかと思います。ただ、それ全てを取り上げることは不可能ですが・・・。
・いろんな場面を想定することができ、実践に役立てられるワークでよかったです。
・現実的におこりうる4パターンについて実践、観察する場を設定されていた点。
・トラブル発生時に、皆さんがどのように対応するか観察出来て良かったです。
・トラブルの種類別に実際の話し合いの場が見れました。板書係やファシリテーターが途中で落ちる場面など、とてもリアルでした。
・トラブル状況を設定した仮想会議を実際に行ったことで、よりリアルな問題や想定していなかった問題について知見を得られたので良かった。人の会議を見て学ぶ体験は他所では得難い貴重な体験であった。
・ありがちな複数のケースを試験的に体感することができてよかった。
・いつもながら、ていねいな進行で分かりやすかったです。 改善点としては、もう少し、話し合いの当事者以外の方からのフィードバックを多くしてもよかったかもと思いました。 得たことは、それぞれですが、知見としてまとめる時間があってもよかったかもしれないと思いました。
・実験はとても大事だと思います。このような会をもっとやっていただけると嬉しいです。
・実践的だったところが良かったです

■特に、学んだこと、今後に活かしたいと思われたことは何でしたか?ご自由にご記入ください。
・ホワイトボード機能をもっと使いこなしたいと思った
・もっと事前準備をしようと思いました。
・可視化できる共有方法をもっと学びたい。
・障害が起きた人へのファシリテーターの対応がリアルより求められるのが判った。
・トラブルを想定して、事前準備をしておくこと
・トラブルにあった方への参加の保障、会議の展開のスピードを考える視点
・オンラインはファシリの参加者への配慮がより必要になる。
・途中で抜けるトラブルケースが、興味深く学びが多かったです。
・共同ホストを複数立てておく、共有できる資料は事前に共有しておく、各自スキルを身につけておく、など。他の人を頼れる環境をつくっておくことや、代替の方法をいくつか持っていれば心強いと思いました。
・今後、オンライン参加者のそれぞれの環境やトラブルを想定してファシリテーションしたいと思う。
・見える環境にあっても、人によって見ているものが違うこと。
オンラインでは、相手の環境や事前準備の確認をより丁寧にする必要がある。
オンラインでのトラブルあるあるに対して、最初にルールを伝えておいてもいいかもと思いました。
・意見に意見を重ねることはリアルよりもより一層注意を払うことが大事だと思いました.

【スタッフの振り返り】

スタッフ(山本泰@広島)
担当:・Zoomルーム準備、最初の作戦会議用手動ブレイクアウトルーム設定、
   ・参加者が途中抜ける(待機室に移動)場面の操作、
   ・最後の自動ブレイクアウトルーム設定
振り返り:
・最後のブレイクアウトルームを各グループメンバーがより均等となるよう手動設定した方が良い
・トラブルが想定できていると参加者は想定以上に落ち着いた対応が取れる事、ホワイトボード等でグラフィックを共有するとそちらに集中し他の参加者画像をあまり見ていない事が分かった。後者については、よりファシリテーターが参加者(画像)を意識する方法を実験できればと思う。

ファシリテータ(小瀬一幸@東京)
現在頻繁に行われているWeb会議において、想定しうるトラブルを参加者に与えてどの様な方法でトラブルに対応するかと言うことを研究するテーマとした。
本研究でわかったことは、オンライン会議における資料、あるいは見える化が重要であるということである。
一方で、ファシリテータは資料だけでなく、参加者の状況にも常に気を配る必要がある。
見える化するためのツールの使いこなしと、オンライン参加者の状態をいかに把握していくかが今後オンライン会議をスムーズに進めていくための重要なポイントになりうると考えられた。

報告者

小瀬 一幸

報告日

2020/7/27