2022年7月定例会レポート4『「プロセスに介入するってどういう事?~参加者が主役の場を作るには?」』東京支部

調査研究:東京支部 2022年7月度定例会

テーマ

開催日

2022年 7月 23日(土)

会 場

オンライン

講師・ファシリテーター

楯岡かおる、西野靖江(以上FAJ会員) 2名

企画運営担当

西野靖江(FAJ会員、中部支部)、楯岡かおる、尾上昌毅、永野直樹(以上FAJ会員、東京支部) 

参加者数(会員)

19名

一般・見学者数

1名

テーマ詳細 プログラム内容 担当者振り返り 参加者コメントなど

【※本テーマの主目的・検証したかったこと】
・話し合いのプロセスを観察し分析するワーク等を通して、参加者を主役にする場を作るためにはどうしたらいいのかというヒントをつかむ
・参加者が主役の場と、進行役が主役の場の違いがわかる
 
【※主目的・検証したかったことについての実施結果】
・プロセスへの介入の仕方に関して、それぞれの気づきがあった(アンケートより) 「参加者が主役」の場が当たり前の人が多かった。
・非会員や経験の浅い人の感想を読むと、なぜ参加者が主役の場を作るのか、進行役が主役の場との違いは感じてもらったと思う

【※実施内容(非参加者にもわかるように)】
・フィッシュボールで二種類のチェックイン(進行役が主役になるパターンと通常のチェックイン)
・話し合いの実施とプロセスの観察
・プロセスの観察をまとめて、どんな発言がどのようにプロセスに影響するか皆で考察す

【参加者の声】
・はじまりの時は「なぜ進行役が主役ではだめなのか?」と思っていましたが、今は、参加者が主役になるためだ、と理解できました。
・どうしてもゴールを意識しがちですが、思い切って参加者にゆだねる問いを発することで、主体的な参加につながることがわかった。
・進行役が、普通にわからないことや知らないことを聞くことができるということが大事なんだなあと思いました。こうあるべきとか、知っていて当然という呪いから解き離れて、参加者を信じることが基本なのだと思います。
・問いの力は再実感。問いを参加者から得られると尚良。場があれることを恐れずに、参加者も安心している場づくり。
・介入で場の変化を体験できました。 進行役が主役の特徴は、議論のとっかかりがつかめず、場が暖まらなかった。サンプルの図や体験をもう少し多めにし、特徴 ではなく、メリットデメリットの議論でもよかったかも
・一定レベルの合意・納得が得られていないと場はまとまらないと改めて感じた。それに対し、ファシリテータだけでなく参加者からもできることがあることを改めて確認できました。
・ミーティングは進行役と参加者とみんなでつくりあげるものだと感じました。
・勇気をもって、参加者主体の「問」を発していこうと思います。(時間やゴールを気にしすぎて、進行役主体にならないように・・)
・場を促進するするには、ゴールを意識はしつつも、そのゴールを手放すか否かを場に委ねる勇気が必要
・感じたことは、進行役以外の立場の方が、もっと気楽にプロセスに介入できるということです。
・時間と論点を大切にする。場を観察して、ズレた論点を修正するために問を使う。論点のズレ幅は時間に影響を受ける。
・アンカーの進行役であって、どうまとめればいいか、不安でしたが、ガミさんが発言をまとめてくれていたので、収束、合意形成へと落とし込むことができました。
・進行役は、目的とゴールを外さず、でも力を抜いてリラックスした状態で参加者に発言してもらうことが大切だと感じました。

【企画側の気づき】
・調査研究の場である定例会としては、今回の企画は、それにふさわしい程度の「もやもや」を次につながりそうな形で残して終えられたと思います。プロセスを観察し、そこから学びを得るというワークは、野心的でしたがまだ改良の余地がいろいろありそうです。
・プロセスとコンテンツの関係は、表裏一体であり、相互関係があるという事を解析をさらに深めていこうという気持ちを持たせる内容であった。継続的テーマである。
今回の企画は、調査研究の場にふさわしい程度の「もやもや」を、次につながりそうな形で残して終えられたと思います。プロセスを観察し、そこから学びを得るというワークは、野心的でしたが、やってみるとまだ改良の余地がいろいろありそうだと感じました。
「プロセスを観察するための話し合い」ではあるが、話し合いをスムーズにするための工夫や、観察したプロセスを共有するための工夫の余地はもう少しあると思った。ファシリテーション協会では、参加者が主役の場が当たり前の人が多いのだとあらためて感じた。

報告者

永野直樹(FAJ会員、東京支部)

報告日

2022/8/27