地域・社会から求められるファシリテーターの現場業務
かつしかシンフォニーヒルズ別館
2026年7月12日(日)13時00分~17時 (開場 12時50分)
30名
田坂逸朗(FAJ会員) 企画協力:協働促進プログラム
向山 聡、岩方 啓、田中 裕子、長瀬 祐実(FAJ会員 東京支部)
12名
FAJの定例会では扱われることが少ない「仕事としてのファシリテーション」について、具体的な内容を聞き、自分事として考えてもらうことで「地域や社会に出ていく気持ち」を醸成できるかを検証した。
内容自体は多くの参加者が共感し、全体評価は高かった。 特に、話題提供者の知見の深さ、ファシリテーターとしての振る舞い、定型的ではない進行方法への満足度が高かった。 一方で、「自分事にする」という点では、身近なコミュニティでの関わりへと意識が向いた参加者が多く、地域・社会に出ていくという気持ちまで高まった方は多くなかったように思われる。
・レイアウトはFAJでは珍しい「教室形式」で着席。
・テーマに向けてスタッフで議論した内容を「予稿」として事前配布。
・予稿の概要説明後、スタッフが感じたこと・気になっている点をコメント。
・ 「地域・社会で活躍するファシリテーターの業務」について、話題提供者が予稿を踏まえて講話。特に「行政が設定した場から自然発生的に新しい活動が生まれたケース」が新鮮で、「行政にとって次の活動・予算取りにつながるファシリテーター所見」の狙い・内容まで踏み込んで解説。
・ これらを受け、近くの席で話し合いを実施。組み合わせを変えながら議論を深め、各自が関心を持った内容を紙に記載。 記載された関心事のうち代表性の高いものを互選で推挙し、壇上で整理して5つの分科会テーマとして設計(話題提供者による整理)。そのテーマに沿ってグループを編成し、レイアウトを島型に変更して討議を開始。
・分科会では参加者の経験をもとに議論を深め、グラフィックを取りながら共有。
・「グループ代表者会議」を開き、各グループの議論内容を共有。他の参加者はその様子を見て、自分が取り組みたいこと・感じたことを紙に記載。
・ 最後に、全員の紙を大壁に貼り出し一覧化し、数名がコメントした。
[テーマ・全体進行について]
[気になった点]
・話題提供者がこれまで経験した体験を基に「実際のファシリテーションの場」についての考察を伝えるという「調査・研究事業」らしい内容でした。企画側としては「自分もやろう」という方を増やすような方向を考えていたのですが、この部分への動機づけは少し不足したかも知れません。(む)
・不定形に進行しながら構成を決めるファシリテーションへの憧れが強まりました。観察と介入、意見を尊重した軌道修正、時々の笑いが印象的で、実践あるのみと感じています。(ゆ)
・実際の現場のお話しをもとに、自身の経験も踏まえて考えることで、参加者がより自分ごととして捉えることができたと感じました。運営としては、もう少し積極的に参加者に声かけをした方が良かったかもしれません。(な)
・参加者の熱量を大切にするファシリテーターの業務を学ぶことができました。「場が主役」との言葉を大切に、ファシリテーションをしやすい場づくりを今後は目指したいと思います。(い)
・業務ファシリテーションという新語を置いてみた。それは閉じた系でのファシリテーションではなく「協働性」をもって社会に開かれていく流れの創始であるべきである、みたいなのが話題提供だったと思われるのですが、そして、なにせ「ワークショップ」は必ず主催目的を超えていく。場が到達した新たな目的は、「どうしたらコミュニティでの協働は自走し、あるいは持続するだろうか」、あるいはそのための「ファシリテーターの極意は何か」という命題へのアプローチでした。 ・場を開くこと・観察・委譲・ネーミング(名称化と価値表現)・トントン(肩をたたいてお誘いする)は、ファシリテーターの5つの極意といってもいいかも。ただしこれは、「協働」に限ったファシリテーターの極意ではないし、業務ファシリテーターの極意でもない。わりと一般的なファシリテーターの極意。もしかしたら、「コミュニティに関わるファシリテーター」の極意? ・もしくは、トントンのところに唯一、協働性があったとみてもいいのかな。協働とはトントンである、と。
東京支部 向山聡